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スパークリングワインの楽しみ方
 とっても飲みやすく、とっても親しみやすいワインといったら、スパークリングではないでしょうか?喉の渇きを潤すのに、気軽に一杯!というように庶民的な顔を持つ一方で、ホームパーティーにも欠かせない品性も伺えます。あらゆるシーンで大活躍のスパークリングワインの楽しみ方を、今一度学んでみませんか?
食前酒としての魅力 食前酒はアペリティフといって、19世紀頃にフランスから始まったと言われています。フランス語で「食欲をそそる」という意味で、胃に刺激を与えて働きを活発にし、食欲を増進させてくれる効果があります。

 スパークリングワイン(英語)というのは発泡性ワインのことで、世界の多くで造られています。一番よく知られているのは、シャンパーニュ(和製外来語でシャンパン)ですね。泡立つワインすべてがシャンパーニュと思いがちですが、フランスのシャンパーニュ地方で造られた発泡性ワインだけが名乗れる“特別な”呼び名なんですよ。もちろん、フランスではシャンパーニュ地方以外でも発泡性ワインが造られていて、それらを総称してヴァン・ムスーと言っています。ヴァン・ムスーの中でも特に、ブルゴーニュやボルドー、ロワール、アルザス、ジュラ、コート・デュ・ローヌ地方で、シャンパーニュ方式で造られているものがクレマンというAOCになっています。

食事のベストパートナー スパークリングワインの旨味が形成されるプロセス

 料理を食べながら飲むお酒は、目立ち過ぎてはダメです。スパークリングは食材の美味しさをひきたててくれるので、どういう料理にも合わせやすく、食事の始めから最後までスパークリングで通す方も多いようです。
 パリでは寿司ブームですが、やはり、合わせるお酒の人気はスパークリング。瓶内の炭酸ガスの中で熟成させるので、ほとんど酸化がないままに熟成します。発酵のためにワイン酵母を加えますが、酵母との接触が長く、この酵母菌から生じるアミノ酸が変化をして、ほんのりと醤油や鰹ダシに似た香りがあります。旨味成分も多いので、日本料理との相性が抜群なのです。

醤油や鰹ダシに似た香りや旨味成分は、「シャンパン方式」「シャルマ方式」「トランスファー方式」「メトード・リュラル方式」で醸造されたスパークリングワインで楽しめます。 食後酒としての魅力

 食後酒は消化を助けたり、食事の後の余韻を楽しむために飲むお酒で、ディジェスティフとも呼ばれます。英語で“チルドレンズ・アワー”と表現しますが、幼児期に美味しいと感じた味わいが「くつろぎの心」を生むということで、この言葉が使われているようです。食後酒に「甘いお酒」が多いのはこの影響のようですが、これはあくまで一般論。食事をした後の胃をすっきりさせて、くつろいだ気持ちにさせてくれるなら、甘口であろうと辛口であろうと食後酒にしてOKなのです。
 スパークリングは食前酒に最適とお話しましたが、胃の消化を良くしてくつろぎ感を与えてくれるという点で、食後酒としてもすぐれた働きを発揮してくれる優等生。甘口のスパークリングも申し分ないですし、スペインでは辛口のカバは食後酒としても好まれています。

カバは“さっぱり感”“すっきり感”にすぐれた辛口スパークリングなので、スペインみたいに暖かな国では、食後にもモテモテです。 マイカクテルを楽しもう

 スパークリングワインがカクテルに欠かせないのはご存知ですね。手に入りやすいジュースや黒ビール、家庭菜園のハーブ、フルーツ等を使って、こんなに美味しくておシャレ感たっぷりなカクテルが出来上がります。

手に入りやすいジュースや黒ビール、家庭菜園のハーブ、フルーツ等を使って、スパークリングワインと合わせるだけでこんなに美味しくておシャレ感たっぷりなカクテルが出来上がります。 スパークリングワインはフルーツの香りが魅力のひとつなので、フルーツとの相性も抜群。デザートに、フルーツとスパークリングワインを一緒 に出しても、もちろんGoodです。 スパークリングワイン特集はこちら!
スパークリングワイン特集