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 > 知れば知るほど奥深い 磧本ソムリエのワイン講座 > LESSON#026 芸術と美食とワインの国、イタリア!

 種類が多くて気軽に飲めて楽しいワイン、それがイタリアワインの魅力。今回のお話を読みながら、ぜひグラスを傾けてみてください。きっと芸術と美食とワインの国、イタリアが身近に感じられると思います。
イタリアワインと相性抜群のパスタ

 パスタにはロングパスタとショートパスタがあります。ロングというのは文字通り長いもので、日本でよく食べられているスパゲッティがこの仲間です。ショートパスタは短いもので、エリーケやペンネなど色々な種類があります。
 スパゲッティはコシが残るくらいの「かため(アルデンテ)」に茹で上げるのがポイントですが、パスタの中でも、平打ち麺のタリアテレやショートパスタはやわらかく茹で上げたほうが、ソースがまんべんなく絡むので美味しくなります。

いろいろなパスタ 金のリンゴ、トマト ポモドーロ(金のリンゴ)

 トマトは「ポモドーロ(金のリンゴ)」とも呼ばれており、現在イタリアでは約130種もあります。700年代の初頭にラテンアメリカで栽培されていて、スペイン人がジャガイモなどいろんな植物の種と一緒にヨーロッパに持ち帰ったとか。イギリスでは真っ赤な色がもてはやされましたが、毒があると信じられていたため観賞用だったと言われています。「愛情の果実」と呼ばれ、ホレ薬にされたことも。
 食用になったきっかけは16世紀のイタリア。当時飢餓に苦しんでいたイタリアでは、有毒だと言われ口にしたこともないトマトを食べざるを得ない状況に追い込まれました。しかしいざ食べてみると美味しいことを発見。それからは観賞用から野菜へと変身していったそうです。

一度は訪れたいトスカーナ イタリアは観光地がたくさん!

 トスカーナ地方は、イタリア観光のメッカと言って良いほど絵はがきのように美しい観光スポットがあります。中世の雰囲気をよく伝える丘の上の町シエナには、カンポ広場やプップリコ宮殿が芸術的な佇まいをみせています。“塔のきれいな街”サン・ジャミーノを散策すると、まるで中世へタイムスリップしたかのようです。
 また、アレッツオのサン・フランチェスコ教会は13~14世紀のゴシック建築で、ルネッサンスの代表作「聖十字架の伝説」などもあります。
トスカーナはピサの斜塔も知られていますね。現在でも少しずつ傾き続けているらしいですよ。

シチリア中で出会う、変わったシンボル このシンボルの名前は「3つの岬」を意味するトリナクリア。

 イタリア半島のつま先にあたる地中海最大の島、シチリア。「ゴッドファーザー」や「エトナ火山」などで有名ですが、アラブ文化の名残が感じられ、イタリア半島のなかでもとてもエキゾチックで印象深い地です。
  このシチリアのシンボルが、「人の丸い顔に足が3つついたもの」で、とても変わっています。「メデューサの顔」と「3本の素足」を組み合わせたもので、3本の足で、パレルモ、メッシーナ、シラクサの3つの岬を表現していると言われます。
 このシンボルの名前は「3つの岬」を意味するトリナクリア。現在でも、伝統芸能の人形劇をはじめとしてシチリア島のいたるところで使われています。

名画のワインはミステリアス

 世界遺産に登録されているレオナルド・ダ・ヴィンチの名画「最後の晩餐」。イエス・キリストと12人の使徒の最後の食事の風景が描かれています。このときイエス・キリストがワインを自分の血と言ったおかげで、中世の修道院のワイン造りが大きな成長を遂げました。私達がおいしいワインを飲めるきっかけになったのですね。

レオナルド・ダ・ヴィンチの名画「最後の晩餐」。絵の中で飲まれているワインはどこの産地のものなのでしょう。 イタリア特集はこちら!
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