天候や時間を選べるのは訓練だけ。いつ何時我々を襲うかわからない災害時には、どうしても基地局に依存したスマートフォンやIP系通信機器といった連絡手段は不安定さが露呈してしまいます。
こういった時、基地局が全く不要なまま個体間で話せるトランシーバー/無線機たちだからこそ、限られた範囲内ながら迅速に連絡網を構築できる優れた即応性が強みになってくるのです。
“どちらが優れている…”という考え方や議論はあれど、それは災害を忘れ去った平時の考え方。実際の罹災現場として選択肢の多様さを活かしていくのが柔軟な災害時対応として重要な考え方ではないでしょうか。
基地局を介さないというこのトランシーバー/無線機に固有の通信手段は、まず《1.発災の段階》で一時的なインフラ機能の1つとして代替活躍し、《2.避難の段階》で避難所運営などでも活躍。そして、すぐ様やってくる《3.復旧の段階》で必至になる連絡で活躍…と、2~3段階に亘って活躍の場が生まれます。
もちろん、ここには「企業」なのか「個人」なのか「公共団体」なのかなど、それぞれで災害時に想定するものが全く異なってくることも事実。
しかし、それぞれに共通しその被災現場で必須と言って差し支えない総合的な通信性能の高さ、そして防水・防塵性やボディの耐久性などの信頼の厚さ、これらを備えたトランシーバー・無線機をご提案・ご紹介します。
なお、ハイパワーな無線機であっても開けた場所で直線距離5km以上離れた通信は難しく、特定小電力トランシーバーの場合なら周辺環境にもよりますが200m~500mが快適な通信の限界なことが多くなり、これが災害時であれば尚更に難しくなることが考えられます。基本的な考え方としては近傍のスタッフ間や住民同士、小団体間といった小規模~中規模のやり取りに使用することを前提としたご提案となります。
たとえば地域の自治体支所間での通信などをお考えの場合だと、高利得の設置型アンテナを併用した固定設置型の登録局デジタル簡易無線や衛星通信機器の導入も考慮されることをお勧めします。
ここへ掲載するトランシーバーはあくまでも一例。お客様個々に最も適した機種をご紹介できるものではありません。さらに詳しいおすすめ機種のご紹介も承っておりますので、お電話&メールにてお気軽にお問い合わせください!
¥39,800
単に『災害時の対策でのみ導入』をお考えの場合、普段使いしつつ…という使用形が難しい時に「気付いたらバッテリー残量が低いorバッテリー切れ」という、折角の対策がムダになる問題が発生してしまいます。
トップバッターのこのアイコムIC-DPR7Sは登録局無線機の中でもそれを解決できるモデル。標準搭載ではなく別売りオプションとはなりますが「BC-226」+「BC-123S」or「BC-228」をセットで導入されると、電源OFFの無線機を充電器へセットし満充電になったあと放置していても、自然放電でのバッテリー電圧低下を検知して追加充電を行い100%満充電の状態を維持・管理してくれるオススメのBCPアクセサリーが設定されています。
もちろん5W出力の無線機のため飛距離の心配も少なく、MIL-SPEC級のボディ剛性も持ち合わせるなど基本性能は全くもって死角がありません。
¥8,500
個人ではやはり高価な無線機を買って備えようといった考えは非現実的に感じられます。
そんな中でご提案したいのが、安価な本体価格で、かつ入手や備蓄のしやすい単3乾電池を使用するアイコムの特定小電力トランシーバー・IC-4120です。
対応する単3乾電池はご家庭でも備蓄されている場合も多い物資です。事前にチャンネルを合わせるなど通信テストを行った上で電池を抜き災害バッグへ保管、いざという時に使える!という形で備えるのがおすすめです。
飛距離の面では無線機にはまったく以て及びませんが、老若男女問わず誰もが簡易に、かつ非常にフレキシブルな使い方ができるのが特小トランシーバーです。
¥34,800
ハイパワーが故により確実な通信が求められる場面での答えとなる"登録局デジタル無線機"という選択肢。
このTPZ-D563も、すべての面で特定小電力トランシーバーと比べるまでもない高性能を持っているので、防災や災害への備えとしての決定版的存在です。
5Wという手で持って話せる無線機の最高出力が開けた場所でのKm単位の通信も可能にし、飛距離の面では大きな安心感があるだけでなく、従来機以上に堅牢性を増した構造とIP68/67/55/54の防水性は耐久面での高い実用性に直結。このどちらもがあるからこそ環境に制限されづらい活躍を期待できます。
機能面・即応性などどこをとっても高次元にまとまる非常に優秀な機種で、防災・減災・事業継続という考え方でも有事の際の最も心強いパートナーと言える"強い"デジタル無線機です。
¥19,800
特定小電力トランシーバーの範疇で、確実な通信がしたい時のご提案機種です。
単純に災害時の短距離通信手段として備えるだけのご提案ではなく、
むしろ業務で普段常用しながらも企業減災やBCP初動目的を意識し、
災害発生直後の安否確認や積極的な情報共有を行う目的でのご提案機種です。
DJ-P240ロングアンテナでの通信範囲は、条件さえ整えば100倍高出力な1Wデジタル無線機を凌駕する場面もあります。
IP67の防水性も備え、特定小電力トランシーバーでの不安点を払拭し軽減させたモデルなんです。
¥27,500
市町村に満たない自治会や個人宅、消防団、小企業などにとって、
普段使いでの防災と被災時を想定する現実的な利用ができ、かつ当の災害時には実用的機能をふんだんに持つ機種です。
GPSによる位置把握やFMラジオ受信機能による情報収集など、災害時におけるスマートフォン使用不能な局面での安心感は、無線機ならではのものがあります。
たとえば屋内であれば避難された住民の方ですら、電波にとってみればただの障碍物。
そして外では立ち往生する車や倒壊した家屋の瓦礫など、いつも通りの風景が眼前にはないかもしれません。
当然ながら事前の訓練では通信できた場所でも、実際に被災すると電波が妨げられる可能性もあるため、
折角ご導入いただいた通信機器をフル活用していただくべく、徒に常用時のコンパクトさを重視せず、もしもの時には通じにくいかも…を念頭に通信範囲を十分考慮した万全の選択をお考えください。
本ページの表記価格は、価格変動等のタイミングによって商品ページ内と必ずしも一致していない場合があります。逐一の価格修整を行っておりますので、ご了承いただきますようお願いいたします。
トランシーバーのサイズと通信範囲は「電波の性質とアンテナの構造」として密接に影響し合います。 つまり、通信範囲の広がりと比例するようにアンテナも長くなるため、結果的に携帯性を損ってしまうことが一般的です。
トランシーバーの耐久性を、水分やホコリなどに対する「防水防塵性」と、構造面や重量での壊れにくさとしての「堅牢性」と2軸で表しています。また、スペック上の公称数値にこだわらず、修理実績での故障箇所・修理内容なども反映させました。