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飲むサラダ、ガスパチョ
ポルトガルのアレンテージョ地方に、エストレモスという小さな町があります。小さな田舎町なのですが、ここには"ライーニャ・サンタ・イザベル"という、たいへん人気のあるポウザーダ(お城や修道院、貴族の館などを改築した豪華国営ホテル)があります。ここはお城だったところなので、アンティーク家具や天蓋付きのベッドなど、中世のものに囲まれてお姫様ごっこができそうな雰囲気です。
お城の下にはのんびりとした町並みが広がっています。そこの庶民的なレストランで食べた料理は、意外にもポウザーダのレストランとひけを取らないようなものでした。この辺りはスペインの国境に近いので、メニューにもパエリャやガスパチョがのっています。
暑い季節だったので、スープはアレンテージョ風ガスパチョを頼みました。でも、出てきたものを見てびっくり。スペインのように赤くないのです。透明な水が入ったボウルと細かく切ったトマトやピーマンなどを盛り合わせたお皿。どうやらスープ皿にこの水と野菜を入れて食べるらしいのですが―。
恐る恐る口をつけたスープでしたが、不思議なことにおいしかったのです。水はミネラルウォーターだったと思いますが、塩とワインビネガーとオリーブオイルで味付けしてありました。野菜の甘味がありますし、スルスルと喉越しよくいただきました。
このガスパチョを再現したかったのですが、残念ながらうまくいきませんでした。材料以外にも乾燥した空気や何かスパイスが必要なのかもしれません。そこで、やはりトマトベースの赤いガスパチョを作ってみました。ワインビネガーではなく、米酢を使うとマイルドになります。
材料(4人分)
トマト | 大2個 |
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きゅうり | 1本 |
赤ピーマン | 小2個 |
青ピーマン | 小2個 |
ニンニク | 1かけ |
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ドライオレガノ | 適宜 |
冷水 | 1カップ |
塩(プレミアムシーソルトなど) | 少々 |
米酢 | 大さじ1 |
CARMオリーブオイル | 大さじ2 |
仕上げ用オリーブオイルCARM | 適宜 |
作り方
- トマトを湯むきする。一個はザク切り、もう一個は横にスライスして種を取り除き、7、8mm角に切る。きゅうりとピーマンはみじん切りにする。細かく切った野菜はお皿に彩りよく並べる。
- ザク切りにしたトマト、きゅうり1/2本、ピーマン各1個とAを全部入れてピュレ状にする。
- 冷蔵庫でよく冷やしてから、食卓で野菜を好きなだけ入れる。仕上げにオリーブオイル少々をかける。
レシピ提供者:丹田いづみ (Tanda Izumi)さん
【プロフィール】
1983年に初めてポルトガルを旅して以来、料理や風土、人に惹かれて度々訪れるようになる。会社勤務のかたわらヨーロッパ、アメリカ、アジアなど各国を旅してその食のイメージを元に料理教室を主宰。
2006年から京都で週末だけのポルトガル料理店「レストランBoaBoca」を開く。2017年、長年暮らした京都を離れ地産地消の徳島に移住。現在はレシピ制作やケータリング、各地で不定期に移動レストランを開いている。