オルゴールは発生する音の周波数が低域から高音域まで広いのですが、その音量が小さいためにそのままでは豊かな音が味わえないものです。その為、オルゴールの音を大きくするために木製の箱を使用することでその音を増幅し、豊かな音量で聞くことができます。この箱を共鳴箱といい、愛好家の間では非常に重宝されています。 共鳴箱は、一般的には木材を使用して制作され片側に開口部を設けた構造で、天板にオルゴールを載せて鳴らすことでその振動に天板が共鳴し、下部の空洞で増幅して前面の開口部から音を出す仕組みです。ちょうど、スピーカーボックスの構造と良く似ています。 共鳴箱は使用する木材の材質、或いは共鳴させる空洞の形状によってその響きを変えることができます。オルゴールは一見同じように見えますが、その曲や種類などによりその音響特性は大きく変わります。その為、オルゴールの曲に合わせて共鳴箱を変えるという人もいるくらいです。低音を響かせたいときは大きめの物を、高音を出したい場合には小さめで木材は固めの物を使用することでより効果的な音になります。 共鳴箱を利用することでオルゴールの音をより豊かに、且つ繊細に聞くことが出来る様になるのです。