まず玄そばは45Kgの南京袋に入って入荷。
すでに収穫・乾燥をプロにやってもらったものを仕入れています。
当店では低温倉庫を完備し、玄そばの品質管理に努めています。
私たちそば粉屋さんは常に品質低下と虫の侵入・発生と戦っています!!
それでも、昔はこんな良い設備などなかったわけですから、昔に比べると一年を通して、おいしいそばを食べられるようになったんですね。
仕入れた玄そばはすでに、ある程度はきれいにされていますが、さらに、混入している細かな石やゴミを取り除きます。
機械で上から少しずつ落とし「石抜き」といわれる、分離機にかけます。
集塵機で軽いゴミを吸い込み、重いゴミは後ろに溜まるという単純な仕組みです。
でも、最後は手作業!!
後ろに溜まった重いゴミ(特に小さい石)と玄そばの仕分けは、どんなに機械が発達しても人間の手になってしまうんですね。
石抜きでゴミを取り除いた玄そばを、今度は「精米機」にかけます。
「精米」と「米」の文字を使っていますが、お米の精米機とは全く違ったものです。
「パール金網」という網に玄そばを何回か通して、玄そばの皮に付いたほこりや汚れを取っていきます。
精米後の玄そばは、磨かれて「ピッカピカ!!」
まるでブラックダイヤモンドのよう!!(←言いすぎでした)
とってもきれいに磨かれた玄そばはやっと、割られます。
玄そばを臼に通して、かなりの粗さに砕きます。
「割られたそばの実」と「そば殻」に分離され、そば殻は軽い特性をいかし吸い上げ別のタンクへ。
割られたそば実は、「ヌキ」や「ワレ」といわれます。 少量ですが分離されなかった皮が混入しますが、製粉時にふるいにかけますし、きれいなホシ(麺の中に浮かぶ小さい点々)の元となります。
玄そばが割られる時、中心にある胚芽の部分だけが粉となって下に落ちます。
それが、実の中で最も白くデンプン質な「花粉」(打粉)です。
花粉は、この方法でしか取り出せない貴重な粉です。
丸抜き(玄そばの皮だけ取り除いたもの)のまま、製粉してしまうと花粉は採れません。
精米をきれいにすればする程、花粉はきれいになります。
また、割りの臼の調節で割りの粗さと花粉の摂取量を決めます。
採れた花粉は、とても細かい篩で手ぶるいし不純物を取り除き袋詰めします。
吸い上げられた殻はさらに精選され、玄そばの形のままの殻(三枚殻)と細かくなった殻(一枚殻)とで分別されます。 当店の三枚殻は、実からきれいに皮だけ剥ぎ取ったもので、潰れておらずふくっらと角がたっています。 篩にかけて分別しているので、ほこりやゴミが少なく「そば殻枕」に最適です!! また、農家の方に肥料としても使って頂いています。
5
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5 ロール挽き製粉 |
やっと製粉までたどり着きました。 |
4で割った「ヌキ」を回転する2本のロールの間に通すことによって砕き粉にします。 その際、実の中心部から粉になるのでロールを通す回数により、そば粉の挽き分けが簡単にできます。 一般的に、ロール挽きはそば粉の風味を損なうと言われていますが、当店の「ロール挽きそば粉」はおいしいと評判を頂いておりますので、ぜひ一度お試しください!! 《かくはん・袋詰め》当店ではロール挽きのそば粉を、「かくはん機」に通します。 |
こちらも、原料と同じく低温倉庫で出荷までの間、品質を保持します。
といっても、そばは生き物。
粉にしたら劣化は玄そばの時とは比べ物にならない程、激しいのです。
当店では、酸素を通しにくい袋を使用し、脱酸素剤を入れ、そば粉の劣化を防いでいます。しかも、お客様のご注文を頂いてからの製粉ですので、挽きたてに近い状態でお届けできます!!