度付きダイビングマスク
度付きダイビングマスク選択の目安
当店で取り扱いのダイビングマスクは大きく2通りあります。
■あらかじめメーカーで用意されている度付きレンズを使用するレディメイドタイプ。
■度付きレンズを個々の眼にあわせて制作するオーダーメイドタイプ。
オーダーメイド品以外のダイビングマスクでは乱視の度数は入りません。また、レンズ左右の中心点の距離と眼の左右の距離(瞳孔間距離=P.D)も厳密には一致しません。P.Dが一致しない場合にはレンズのプリズム作用により、視線のズレが生じ、二重に見えたり、疲労の原因となります。しかし短時間の使用の場合には特に強い近視や遠視、乱視の場合を除き、そこまでシビアに考える必要も無いかと思います。
■乱視度数まで完全に合っているものが理想ですが、乱視度数が1.00Dより弱い場合(絶対数が大きいほうが強い度数になります)はレディメイドタイプ。乱視度数が2.00Dより強い場合にはオーダーメイドタイプが良いかと思います。
■レディメイドタイプのレンズ頂点間距離は65mmとなっています。
前述のプリズム作用による許容範囲は下記のとおりとなります。
レディメイドレンズ度数(D) |
-1.00D |
-2.00D |
-3.00D |
-4.00D |
-5.00D |
-6.00D |
-7.00D |
-8.00D |
瞳孔距離適合範囲(mm) |
55-70 |
60-67.5 |
61.5-66.5 |
62.5-66.5 |
63-66 |
63.5-66 |
63.5-66 |
63.5-65.5 |
※発生するプリズム量を基底内方1プリズムから外方0.5プリズムの範囲でやや甘めに計算した数値です。上記範囲内でも個々の諸条件によりダブって見えたり、疲れを感じたりする場合もあります。目安としてご参考くださいませ。お手持ちの眼科処方箋または、製作メガネデータと比較してご覧ください。 |
ダイビングマスクの度数の選び方
通常眼鏡は空気中で使用します。これに対しダイビングマスクは水中で使用します。メガネの度数は空気中で使用するのに快適な度数に調整しておりますが、その度数はそのまま水中での快適な使用にあてはめる事はできません。眼鏡の場合、眼があり、空気があり、レンズ、そして空気があります。ダイビングマスクの場合は、眼、空気、レンズ、水の順になります。ここで問題となるのは空気(nd=1)と水(nd=1.33)の屈折率の違いです。例えばコップにさしたストローを横から見た場合、水面でストローが折れ曲がって見えたり、水中メガネで水中を見た場合、物が大きく見えたりするのはこの為です。ですから、眼鏡の度数と同じ度数のレンズを水中で使用しても同じ効果は得られません。ダイビングマスクで眼鏡と同じレンズの効果を得ようとした場合には近視では眼鏡より少し弱い度数ですみます。
■■ダイビングのスタイルにより選択する度数も変化します■■
■短距離のビーチエントリーによりダイビングを楽しむ場合
エントリーより沈降までの時間が比較的短く、水中での見え方を重視する場合には、水上での見え方をやや犠牲にして、水中でより快適に見える度数を選択します。シュノーケルにおいてはこれと同様の考え方でよいと思いますが、お子様連れなどで、様子を確認するため遠くまで良く見える必要がある場合は、水上でも良好な視力が得られる度数にしてください。
■長時間の水中探索を楽しむベテランダイバー
経験を積むに従い、水中滞在時間がより長くなったり、写真撮影を楽しむ余裕がでてきたり、小型の甲殻類や無脊椎生物の観察を近方視で楽しむ事が多い場合は、水上より水中での見え方を重視したほうが快適です。
■色々な場面を想定して
海外でのリゾートダイブの場合、スキル以上のダイビングをしてしまう場合があります。
私の経験談ですが、未熟な折り、グループより早くボンベ残量が早くなくなり、バディとグループより早く浮上してしまいました。潮の流れの速い場所でボートとの距離が遠く、フロートを立てる結果となりました。このような場合、ボート位置を早く把握しストレスを軽減するするには水中に特化した度数を装用した場合より、水上でも良好な視力が得られる度数が有利となる場合があります。とにかく水中でストレスの少ない快適なダイビングを楽しみたい場合は、水中でより快適に見える度数を選択します。ご自身のダイビングスタイルに合った度数の選択が重要です。
■シニアダイバー
40代半ばを過ぎると老眼という問題がでてきます。老眼は眼の調節力の衰えから近方視しずらくなった状態ですが、水上での見え方を重視してしまうと、水中での見え方にストレスを感じることが多くなります。水中での見え方を重視した度数の選択が適します。さらに老眼が進んだ場合では、水中での度数を重視した場合でも近くがボヤけてしまう状態となります。深度が増した場合、明るさも不足しますので、ダイブコンピューターの確認や残圧計のチェックに苦労してしまいますが、このような場合には、遠近両用のタイプも選択の一つとなります。
度付きダイビングマスクの度数の決定
先述の通り選び方にはふたつの考え方ががあります。
ひとつはビーチや水上等、水中以外での見え方を重視する場合。
もうひとつは水中での見え方を重視する場合です。
現在ご使用のメガネの度数、もしくは眼鏡処方箋より度数を決定する事が出来ます。
(メガネの度や眼鏡処方箋の見方)
※下記の各計算機での度数の決定に際しては、良好な視力が得られているメガネまたは処方箋の度数が前提となります。各計算機が動作しない場合はお使いのブラウザーでJavaScript使用許可をして下さい。
※視力から度数を推測する事は出来ません。(他サイトでは「視力0.1の場合はS-○○Dで」との目安の表示もありますが、とても曖昧であるためお勧めできません)正しい視力が得られる度数が判らない場合は、メガネの眼科処方箋の取得をお勧めいたします。
ご来店頂けます場合には当店でも測定いたします。
※遠近両用タイプ製作時やその他、ご不明な点がございましたら度数をお書き添えの上、お気軽にお問い合わせくださいませ。
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水上でも良好な視力が得られる度数を重視する場合....ずっと水の中に入っているわけではありません。ビーチ等空気中での使用をメインに考えた場合には、メガネや眼鏡処方箋と同じ度数で問題ありません。レディメイドタイプでは、乱視の度数は入りませんが、シビアに考えない場合は、近視の度数に乱視の度数を考慮したもの(等価球面値)に一番近い度数のものを選ぶと良いでしょう。
レディメイドタイプでご注文いただけます場合、下記の等価球面値計算機をご利用くださいませ。
等価球面値計算機
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水中での見え方を重視する場合....水中で快適な視力を得たい場合、前述のようにメガネの度数そのままでは、近視の場合には水中使用において強すぎてしまいますので、少し弱めの度数を選びます。少し..というのはどのくらいかが問題ですね。下記の度付きダイビングマスク簡易計算機で算出された数値に一番近い度数をお選びください。この場合、ビーチ等、水上で使用した場合は、少しボヤケて見えます。レディメイドタイプでご注文いただけます場合、下記の等価球面値計算機をご利用くださいませ。
度付きダイビングマスク簡易計算機
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オーダーメイド品をご注文の場合....より快適で正確な視力を水中で得たい場合、オーダーメイド品では近視、遠視、乱視またP.Dまでお選び頂けます。遠視の方、近視や乱視の強い方のスキューバダイビングでのより快適な水中視力を得たい場合のダイビングマスクはオーダーメイド品をお選びくださいませ。オーダーの際の度数は下記計算機で算出された数値に一番近い度数をお選びください。この場合、ビーチ等、水上で使用した場合は、少しボヤケて見えます。水上での良好な視力を得るためには、お使いのメガネの度数または処方箋の度数そのままにお申し込みください。また、弱めの視力に合わせてお作りになったメガネで、水上でも納得のゆく視力が得られている場合は、メガネと同じ度数でお申し込みください。
オーダーメイド度付きダイビングマスク簡易計算機
選び方の目安(店長栗原の主観がかなり入ってますので、当てはまらない場合もあります)
スイミングゴーグルの場合
水中での見え方も大切ですが、水面から顔を出し、インストラクターの指示やタイマーを確認する場合も多々ありますので、水中での見え方を重視しすぎると、これらが見えずらくなってしまう場合があります。
また、水中で見ているのは短時間であることから、現在お使いのメガネや処方箋の度数、そのままでお使いお使いいただく事が良好な結果になると思います。
乱視がある場合
処方箋やメガネデータにCとかCylと記載されているものが乱視の度数です。この数値が記載なし(0.00)〜-1.00Dの場合、短時間の使用である事を考えると、若干見え方は落ちますが、費用対効果を考えた場合には乱視なしでお使いいただいても影響は少ないと思います。→オススメのスイミングゴーグル:SPALDING FO-1、SWANS SW-29
乱視の数値が-1.50Dより強い場合、乱視を無視してしまうと水中でも水上でもボヤケやにじみが生じます。乱視付きのタイプでの製作が良いと思います。→オススメのスイミングゴーグル:SPALSING SPS-10、SWANS SWOP-01
ダイビングマスクの場合
度数とマスクタイプの考え方
まずは、ご自身のダイビングスタイルを思い浮かべてください。ビーチエントリーが多い場合や水中撮影をするにあたりモニターを見る機会が多い場合には、水上ではさほど遠景を見る必要は少ないと思いますので、水中の見え方を重視したほうが良好と思われます。但し30歳以下でしたら、眼の調節力も旺盛ですので、現在お使いのメガネや処方箋での製作されたほうが水上、水中ともよく見えて良いと思います。乱視の考え方は前述の項を参考にしてください。乱視がない近視の場合にはレディメイドタイプ、遠視や乱視のある場合にはオーダーメイドタイプでの製作をオススメします。45歳以上の場合には遠近両用タイプが良いと思います。
ドリフトダイビングが多い場合には、浮上後に船の位置を確認したい時に、遠景がボヤケてしまうとストレスになります。(実は私にはこの経験があります)このため水上での遠景の見え方も重要になりますので、現在お使いのメガネや処方箋での製作が向いていると思われます。但し、この場合、特に注意していただきたいのが老眼の問題です。個人差はありますが45歳以上の場合、近くが見えずらくなりますので、残圧計やダイコン等の計器類やカメラモニターの確認がしずらくなりますので遠近両用タイプをお選びください。ドリフトダイビングがメインでも、水中の遠景ではなく、小いさなエビや無脊椎等の観察が好きな方は水中での見え方を重視された方が良いと思います。
度付きダイビングマスク商品のご紹介
それぞれのモデルにはカラーバリエーションがございます。
度付きダイビングマスクの選び方
スイミングに比べ水中での滞在時間が長いため、ダイビングのスタイルによりましては水中での見え方を重視する必要があります。例えばドリフトダイビング等で浮上時に離れた船を正確に確認するためには、水上重視でメガネや処方箋と同じ度数で、水中での小さな生物の観察やカメラのモニターを頻繁に見たい場合には水中重視でと、ご自身に適した選択をする必要があります。但し、水中での見え方を重視する度数では、水上では、矯正視力が下がる事となります。水中での見え方を重視する場合にはこちらのページでご案内している各計算機に基づいた度数でお申し込みくださいませ。
各計算機で得られる度数は一般的な考え方に基づきますが、より正確には一度ご来店いただき、検査により装用テストをされる事をお勧めいたします。ご不明な点やご心配事がございましたらお気軽にご連絡くださいませ。 |
45歳未満 ※2 |
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乱視なし |
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レディメイドタイプ |
水中重視の場合
度付きダイビングマスク簡易計算機 |
乱視あり 円柱(C)-1.00より弱い
※1 |
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等価球面計算機 |
乱視あり 円柱(C)-2.00より強い |
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オーダーメイドタイプ |
水中重視の場合
オーダーメイド
度付きダイビングマスク簡易計算機 |
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オーダーメイドタイプ |
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水中重視の場合
オーダーメイド
度付きダイビングマスク簡易計算機 |
45歳以上 ※2 |
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各タイプの特徴などはこちらのページでもご確認くださいませ。 |
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より正確な矯正視力が得たい場合にはオーダーメイドタイプで。
一般的に45歳を過ぎると近くが見ずらくなってくる(老眼)事があります。シュノーケリングでは影響は少ないですが、ダイビングの場合、残圧計やダイコンの確認等、近くの見え方も考慮する必要があります。 |
【Splendive-II】スプレンダイブII M-7500


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