めだかの交配豆知識
めだかの飼育をするにあたって、色々な品種を交配することで、次の世代を楽しむことができます。その際に遺伝の法則は必要な知識となります。
遺伝子の働き
生き物は細胞の核の中にあるDNA(アデニン・チミン・グアニン・シトシン)が、どのような配列をしているかによって性質や特徴、種類が変わりますが、そのDNAの設計図を遺伝子と言います。DNAは生き物にとって必要なたんぱく質を作るだけでなく、遺伝子を複製し次の世代につないでいく役割を持っています。
オスとメスの違い
生まれてくるめだかの性別も遺伝子によって決定されます。遺伝子の中で性別を決定する染色体は、X染色体とY染色体です。両親から1つずつ受け取った染色体が、XXの組み合わせであればメスとなり、XYであればオスとなります。めだかの場合通常はメスになるように遺伝子がプログラムされていますが、Y染色体がオスになるスイッチをオンにするため、XYの組み合わせになった時にオスが生まれてきます。
遺伝子の情報伝達
遺伝子によって伝達されていく情報は他にもあります。めだかで言えば、色や背の曲がり具合、うろこの透明度などです。三色錦めだかや鳳凰めだか、だるまめだかなどの品種改良めだかは、何代も掛け合わせることで定着した品種になりましたが、稚魚がどのように育つかは両親から引き継いだ遺伝子に大きく影響されます。また、突然変異種が生まれる理由もDNAに原因があります。DNAを複製し遺伝子情報をコピーする時にはしばしばミスコピーが起こり、そのミスコピーが個体に発現した状態が突然変異種と呼ばれるものです。めだかの中でも飼い方が難しいと言われるアルビノ種などが、突然変異種の代表的な例です。
遺伝の法則を知ることで、次の世代で生まれてくる稚魚の品種をある程度予想することも可能です。品種によって飼育方法が違うため交配が難しい品種もいますが、より深くめだかの世界を楽しみたいという方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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