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モダンブルーの羽田でございます。

先週に引き続き、今週もお届けさせていただきます、2023年春夏「新作」最速プレビュー、第2回となる本日は独自の世界観がアイテムに強く滲み出た4つのブランドの最新作を中心に、それぞれのエレガントな魅力に迫ってまいりたいと思います。
現代における新たなダンディズムの姿を示し続ける「TOM FORD(トムフォード)」、創業者が提唱した調和の言葉がまさに今の時代にこそ強く響き渡る「ETRO(エトロ)」、J.W.アンダーソンが牽引する新時代がまさに円熟のときを迎えている「LOEWE(ロエベ)」、そして昨年末に「パンクの女王」が81歳の生涯に幕を閉じた「Vivienne Westwood(ヴィヴィアン・ウエストウッド)」。それぞれいずれ劣らぬ濃厚な世界観の中に存分に耽溺いただき、日曜午後のひとときを豊かに、そして極上のエレガンスとともにお過ごしいただければ幸いです。




前衛的でパンキッシュなその唯一無二のスタイルには熱狂的な支持者も多く、「パンクの女王」とも称賛される不世出の女性デザイナー、ヴィヴィアン・ウエストウッド。彼女は1971年、英国の反体制派として知られたマルコム・マクラーレンとともに開業したブティック「LET IT ROCK」でそのキャリアをスタートさせます。幾度かの店名変更を経たのち、彼女の服を着用したパンクバンド「Sex Pistols」のブレイクを機に人気が過熱、1979年にブティック「Worlds End Shop」をオープンすると、1981年にはランウェイショーへと進出。その後、アパレルのみならず、アクセサリーやジュエリー、香水など幅広いジャンルに事業を展開、2006年には英国人女性デザイナーとしては初となる「Dame」の栄誉にもあずかります。2016年には各レーベルを改めて「Vivienne Westwood(ヴィヴィアン・ウエストウッド)」のブランド名に統一。そして昨年12月29日、81年にわたるまさに激動の生涯に幕を下ろしたヴィヴィアン。流行に惑わされることなく貫かれた独自のクリエーション、そしてその迸るような彼女の情熱は、これからも変わることなく、世界中の愛好家の心の中で永遠に生き続けていくことでしょう。


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1846年にスペインのマドリードにて創業。スペイン文化に惚れ込んだひとりのドイツ人が発起人となり、現地の高級革職人とともにスタートさせたのがはじまりで、瞬く間に地元の貴族やブルジョワ階級の人々の間でステータスとして認知されるようになりました。アルフォンソ13世の在位中、ロエベは王室御用達の称号を与えられており、20世紀初頭の数十年間で国を代表する高級ブランドとして、また最高の技術を誇る皮革専門店として成長を遂げました。1930年代末にはマドリードのグランビアにロエベのエッセンスを詰め込んだ初の旗艦店をオープン。40年代から50年代にかけて、このブティックでは斬新なコンセプトに基づくショウウィンドウが展開され話題となり、一時代を築き上げました。さらに60年代に入ると海外進出を開始し、同年にはシルク製品とプレタポルテの世界へ参入。1972年にはロエベ初のフレグランス「L-エル デ ロエベ」を発表するといった、40年代から70年代にかけての飛躍は目覚ましいものがあり、一大ブランドとしての位置を不動のものにしました。96年には世界をリードする高級ブランドの集合体「LVMH」グループ傘下におさまり、世界屈指のハイブランドへと発展しました。2017年現在のデザイナーは英国人のJ.W.アンダーソン氏。2015年春夏メンズコレクションからその手腕を発揮し、新たなロエベの世界観を提示。それまでターゲット層になかった若い世代へのアプローチをはかり、ブランドの若返りに成功しています。


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1968年、アンティーク収集家ジンモ・エトロ氏が、インドのカシミール・ショール紋様の再興を目指し、イタリア・ミラノにテキスタイルメーカーを創業。その後、1981年に同紋様を用いた生地「ペイズリー」を発表、製品に自らの名を冠し「ETRO(エトロ)」としてブランド展開を開始します。1985年にはペイズリー柄を用いたホームコレクションを開始、その後はトータルコレクションとしてその世界観を広げ、長年にわたりラグジュアリーブランドとして確固たる地位を築き上げてきました。溶け合うように調和のとれた色使いの妙、そしてアフリカやアラブ、東洋などさまざまな民族文化を吸収した独自の世界観はまさに唯一無二の存在。現在、ジンモ氏の情熱は彼の息子たちによって受け継がれており、永遠に変わることなき美しきエレガンスに満ち溢れた名品の数々を生み出し続けています。


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イヴ・サンローラン、グッチの最盛期を作り、モードシーンに一時代を築いたファッションビジネス界の寵児、トム・フォードが、グッチの元最高経営責任者(CEO)であるドメニコ・デソーレ氏とともに2005年に立ち上げたトータルブランド「TOM FORD(トム・フォード)。グッチ時代に花開いたクラシックベースのシックでグラマラスなスタイルを真理としつつ、プライベートブランドではその主張が明確なコンセプトによってより具象化され、独自性とラグジュアリーで柔らかに包みこまれた唯一無二のデザインが大きな魅力。ファッション界・映画界・アート界・スポーツ界など他業界からの支持も高いうえ、ことオートクチュールのような手法で手掛けられたメンズウェアはクラシカルな気品や美しさを伴った独自のスタイルで人気を博しています。世界中のセレブリティにも愛される、新たな時代のダンディズムを、ぜひこの春ご堪能くださいませ。


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