〜Nikon AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED 試写レポート〜

最強のポートレートレンズ『Nikon AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED』
※画像はオリジナルから縮小しています。
Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/640秒 / ISO:125/ 使用機材:Nikon D750+AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED

Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED

今回Kasyapaでご紹介するのは、世界初!中望遠100〜105mmクラスの単焦点レンズで開放F値1.4とAFの両立を実現した『Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED』です。(※2016年7月27日現在、発売済みの35mm判対応の単焦点レンズとして。ニコン調べ。)
ポートレートに最適な105mmという焦点距離にF1.4の明るさが組み合わさるとは、まさに最強のポートレートレンズが登場したと言っても過言ではありません。
ちなみにこちらのレンズ、ニコンの公式ページを見てみると作例が開放F1.4で撮影したものしかありません。それだけ開放での描写力に自信があるレンズなのでしょう!ということで、今回は友人にモデルをお願いして開放でのポートレート撮影をメインに撮影を行いました。


Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:125/ 使用機材:Nikon D750+AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED


車道の前に咲いていた花を撮影しましたが、さすがは中望遠!車が溶けて消えてなくなってしまいました。車に反射した陽の光がいい感じに背景に演出を加えてくれています。


Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED 絞り:F2/ シャッタースピード:1/400秒 / ISO:125/ 使用機材:Nikon D750+AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED


本レンズでは、AF-S 58mm F1.4Gで追求した「三次元的ハイファイ」の設計思想を継承しています。
三次元的ハイファイレンズは、ピントが合っている部分の解像感はもちろんのこと、いわゆる「ボケの層」の連続性を重視した設計となっています。
なだらかなボケ味を表現することにより、被写体により立体感を持たせることが出来るまさにポートレートにうってつけのレンズと言うわけです。


Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED 絞り:F1.6/ シャッタースピード:1/1250秒 / ISO:125/ 使用機材:Nikon D750+AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED


ニコンらしい柔らかな描写がポートレートに合いますね。肌の質感、そして服の繊維まで鮮明に描写してくれています。


Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/250秒 / ISO:125/ 使用機材:Nikon D750+AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED


街角での何気ない1枚も、このレンズにかかれば印象的な1枚に早変わり。AFは高速かつ正確で、被写体の表情を逃すことなく捉えます。
ちなみにこの写真、よーく見ると小雨を捉えています。この時は本当に傘を差さなくてもいいくらいの小雨だったので、写真を見返して写っていることにびっくりしました。


Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED 絞り:F1.6/ シャッタースピード:1/500秒 / ISO:125/ 使用機材:Nikon D750+AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED





Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/160秒 / ISO:125/ 使用機材:Nikon D750+AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED


全身を写しこんでもこの立体感!大口径の中望遠単焦点レンズだからこそ撮れる1枚です。周辺の光量落ちも程よく抑えられています。


Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/125秒 / ISO:125/ 使用機材:Nikon D750+AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED


開放でもピントが合っている部分はしっかりシャープ。背景の飲み込まれるようなボケ具合と相まって、ピントが合っている瞳の部分がより強調されていますね。


Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/160秒 / ISO:125/ 使用機材:Nikon D750+AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED





Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/125秒 / ISO:180/ 使用機材:Nikon D750+AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED


個人的に本日のベストショットです。ちょうど髪の毛が風に靡いている瞬間だったので、とても動きのある写真になりました。モデルさんはもちろんですが、座っているベンチもこのレンズ特有のなだらかなボケの層のおかげで奥行きと立体感を演出することが出来ました。


Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED 絞り:F1.8/ シャッタースピード:1/250秒 / ISO:125/ 使用機材:Nikon D750+AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED


8月が終わり、だんだんと日が落ちるスピードも速くなってきましたね。
西日が射す中逆光での撮影だったので顔が暗くならないようにレフ板を当てましたが、レフを入れることでアイキャッチも入りました。ポートレート撮影にレフ板は欠かせないアイテムです。
また、ナノクリスタルコートが採用されているのでゴースト・フレアもとてもよく抑えられています。


Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED 絞り:F5/ シャッタースピード:1/250秒 / ISO:125/ 使用機材:Nikon D750+AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED


少し絞って噴水を撮影しました。水の質感はもちろんですが、拡大してみると細かい飛沫もしっかりと写っています。


Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED 絞り:F1.6/ シャッタースピード:1/125秒 / ISO:250/ 使用機材:Nikon D750+AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED


更に日が暮れて、今度は夜のポートレート。ビルの案内板はライトボックス代わりにもなる便利アイテムです。
この写真を撮影していて思いましたが、このレンズでイルミネーションを撮影したらさぞかし美しいことでしょう。残暑の厳しいこの頃ですが、既に冬が楽しみでなりません。


Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/125秒 / ISO:400/ 使用機材:Nikon D750+AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED


色収差を低減するレンズが3枚も入っているので、このように明暗差のある撮影シーンでも不自然な色のにじみは見られません。また、案内板の光が当たっているとはいえ、夜にこのISO感度とシャッタースピードで撮影ができるのも大口径レンズの利点でしょう。
モデルさんの服が白かったので白トビも心配しましたが、それも杞憂に終わりました。しみじみと「素晴らしいレンズだな」と感じた1枚です。



Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED 絞り:F2.8/ シャッタースピード:1/125秒 / ISO:2800/ 使用機材:Nikon D750+AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED


開放でのボケ味と解像感はもちろんですが、少し絞ってもその美しさは衰えるところを知りません。F2.8でも奥行きと立体感のある写真を撮ることが出来ます。

Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED


『Nikon (ニコン) AF-S NIKKOR 105mm F1.4E ED』いかがでしたでしょうか。
今までニコンのポートレートレンズといえば『AF-S NIKKOR 85mm F1.4G』が定番でしたが、105mm F1.4は新たなるポートレートレンズの定番となりそうです。85mmより多少重量はあるものの、それが気にならないくらいのボケの大きさと美しさはたまりません。実際に撮影中は重さを感じることなく夢中でシャッターを切り続けていました。
また、写真をご覧いただいても分かる通り解放での描写は息を呑むほど美しく、ぜひ開放での撮影を楽しんでいただきたい1本です。

Photo by MAP CAMERA Staff
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