NAZDEM社と高地イチジクの品質

2019年8月24日~2019年8月26日 ダイジェスト

<イチジクの最大産地「トルコ共和国」を訪ねて>

関西国際空港からミュンヘン(ドイツ)経由してトルコ共和国アドナンメンデス国際空港に到着。現在、日本とトルコ共和国を結ぶ直行便は成田空港からのイスタンブール行きしかなく、目的地まではイスタンブールから国内線に乗り換えるか、トルコ入国前に他国のハブ空港で乗り換える必要があります。その場合、仁川空港またはミュンヘン空港で乗り換えることが一般的のようです。
ドイツミュンヘン空港
トルコアドナメンデス空港
22:30、アドナンメンデス空港に到着。遅い時間のためか、この飛行機の乗客以外には殆ど人はいません。入国はとてもスムーズ!着陸から入国まで30分程度でトルコ共和国に入国しました。乗り継ぎ時間を含めて約19時間、さすがに明日からの視察に備えて、空港からホテルに直行しました。

<トルコ第3の都市イズミル>

トルコ共和国と聞いて思い浮かぶ都市は、東西の文化が交差し、シルクロードの出発点となっている「イスタンブール」。またはトルコ共和国の首都アンカラでしょうか。今回は、イチジク産地を訪ねるためにトルコ共和国第3の都市「イズミル」から入国しました。イズミル港は輸出入の大型船が出入りし、商業工業の拠点となっています。私たちが輸入しているイチジクもこの港から輸出されています。 また、イズミルはギリシャ語でスルミナと呼ばれています。白イチジクを「スルミナ」と併記することもありますが、白イチジクの原種がこの地域に存在している事と、沢山の収穫されたイチジクがこの港から海外に運ばれている事に起因しているかもしれません。

<イチジクの産地へ>

イズミルの中心地から車で約2時間、イチジクの産地Aydin地域に到着しました。
トルコ共和国のイチジク畑は、おおよそこのエリアに集中しています。
AydinからDenizliまでの東西約150kmに及ぶ山脈が高地イチジクの最大産地となります。
目の前に広がる広大な平野の緑の部分や1000m級の山々の斜面も全てイチジクが植えられています。

<NAZDEM社の強み>

イチジクは低地と呼ばれる比較的低いエリアの平野部から1000m級の山々が連なる高地部にかけて栽培されています。ただ、どこまでを低地、どこからを高地とするかについて明確な決まりはなく、メーカーによってその基準に違いがあります。
NAZDEM社は以下のように自社基準を設けています。

高地産地 450~900m

中地産地 150~450m

低地産地 0~150m
NAZDEM社は上記自社基準で「高地産地」と呼ばれるエリアで収穫されたイチジクだけを取り扱っています。
もちろん、顧客のニーズ、農家との良好な関係を維持するために高地以外のイチジクも取り扱うことがあります。ただし、日本向けには、NAZDEM社が高地と認めるエリアのイチジクのみを出荷しています。

そして、NAZDEM社のイチジクはコンベンショナル(一般品)にも関わらず、オーガニック認定品と同じように「どこの山で栽培され、誰が作っているのか」と言うところまで管理が徹底しています。
したがって、当社の扱うイチジクは、「○○村の☆☆さんが作ったイチジク」と言うところまで、情報を追跡することができます。
※収穫されたいちじくを農家さんごとに仕分け管理
このような管理をNAZDEM社が実現しているのは、有力な産地の村(village)に仕入オフィスを設けているからです。
※オフィス前で社長ヤーシン氏らと記念撮影
品質の良いイチジクをすぐに農家から買い付け、衛生的な倉庫で保管され、一定量になれば本社工場に転送されます。
このように、独自調達の仕組みは、優れたビジネスモデルとして何度もトルコ共和国や県から表彰されています。
さて、すでにご承知の通り、イチジクの品質と収穫エリアには密接な関係があります。
高品質のイチジクは「日当たり」、「昼夜の寒暖差」、「空気の流れ=風」のよって決まります。
高地では、この3つの条件が揃いやすく、更に、この条件が理想に近い状況で実現している場所がいくつかあります。
※乾燥途中のいちじく
NAZDEM社はその産地の農家(village)と強力な関係性を持つことで、良品を揃えることができます。
NAZDEM社の品質は欧州、アメリカ等でも高く評価されています。
NAZDEM社の皆様にご挨拶をした後、いよいよイチジク畑へ。
トルコ流「いいね!」