"サフ"のイーストを
徹底比較

創業150年以上のルサッフル社は、世界的に評価されプロも愛用する通称”サフ"のイーストで有名なメーカーです。
パン作りをおこなう方の中でも、サフのイーストを好んで使っているという方も多いのではないでしょうか?
よく使われているインスタントドライイースト、予備発酵が必要なドライイースト、パフォーマンスに優れたセミドライイーストまで、使う方の技量や生地に応じて様々なラインナップがございます。
ここではその用途や特徴をご紹介いたします。
"サフ"のイーストをうまく使い分けて、ワンランク上のパン作りをお楽しみください。

イーストの世界的な
リーディングカンパニー
『 ルサッフル社 』

世界シェアNo.1 イーストメーカー
創業150年以上の歴史を持つ世界最大のイーストメーカーであるルサッフル社。
長年の歴史の中で培ったノウハウを生かし、これまで製パン業界の多くのスタンダードを生み出してきました。
ベーキングセンターといわれる研究開発部門を世界各国に設置し、ローカルユーザーの声を製品づくりに反映させています。
ユーザーの要望に耳を傾けると同時にユーザーに対してあらゆる提案を行うのも大事なこと。
こうしたユーザーとの対話を大切にする姿勢が大きく評価されています。

"サフ"のイースト
比較項目

いろいろな用途に特化したサフ社のイースト商品。
それぞれの特性をわかりやすく項目毎に比較してみました。

Categories

比較項目

生地タイプ
作りたいパンによって、生地は大きく分けるとリーンタイプとリッチタイプに分かれます。
リーンなパンとは小麦粉・塩・酵母・水のみのフランスパンや副材料が少し入るイギリスパンなどで、リッチなパンとは主原料に砂糖類や卵・牛乳などの乳製品やバターなどの油脂類が入る菓子パンなどが該当します。
リーンなパンは、その風味を最大限に引き出すため長時間発酵でゆっくり旨味を出しますので、長時間発酵に適したイーストを使用するのがおすすめです。
リッチなパンに使用するイーストは、卵やバターなどの副材料の量によって使いわける必要はありませんが、砂糖の多い生地の場合は通常のイーストでは酵母の働きが阻害され発酵しにくくなります。
そのため、耐糖性タイプのイーストを使用する必要があるのです。


糖配合(対粉)
イーストの使用量を左右する要因は、砂糖の配合量です。
砂糖の量が多い生地のほうが、イースト量が多くなります。
イーストは、大量の砂糖と生地内で一緒になると弱ってしまい、発酵能力が低下していきます。
たくさんの砂糖を入れて作る菓子パンなどには砂糖が多くても発酵を阻害しないように、耐糖性のイーストを使用するのがおすすめです。

おすすめの用途
ルサッフル社のイーストには、主にインスタント・ドライイースト、ドライイースト、セミドライイーストがあり、作りたいパンに適したものを選ぶことで仕上がりに差がでてきます。
それぞれの用途でお選びください。

予備発酵
予備発酵とは、ぬるま湯にイーストと少量の砂糖を加えてあらかじめ発酵させ、そのあと生地に混ぜることで、パンの発酵をスムーズに進める方法です。
予備発酵が不要なタイプと必要なタイプがあるので、用途によって使い分けください。

冷水耐性
パンは種類ごとに適した捏ね上げ温度が決められています。
捏ね上げ温度を合わせるためには、そのときの室温や粉温から仕込み水の温度を調整する必要があるため、気温の高い夏場は仕込み水の温度が低くなる傾向にあります。
しかし、35℃付近でもっとも活発になるイーストは冷水に弱く、15℃以下の温度の水に触れると発酵力が落ちる場合があります。
そのような時は、冷水耐性のあるイーストを使うことで発酵力を落とさずに生地を仕込むことができます。

パン生地の冷凍耐性
イーストは、パン生地やイーストそのものを冷凍することによって発酵力が落ちてしまいます。
冷凍耐性に優れているイーストもございます。

ビタミンC
サフ青以外のインスタントドライイーストには、ビタミンCが添加されています。
予備発酵が必要なドライイースト、セミドライイーストはビタミンC無添加となります。
イーストにビタミンCが加わることで、生地が弱酸性に傾き生地を引き締めてくれます。
ビタミンCが入っていないイーストは、柔軟性のある生地になる反面、水分の多い生地などにおいてはダレやすく作業性が悪くなります。
特に初心者のうちは生地の扱いが難しいため、グルテンが強化されるビタミンCが添加されているイーストを選ぶと良いでしょう。

"サフ"のイースト
徹底比較

Instant dry yeast

インスタント
ドライイースト

          
インスタントドライイースト赤
ルサッフル社の数あるイーストの中で、使用率が一番高いドライイーストの赤。
糖分の入らないリーンな生地から糖分が12%までの生地に向いており、ビタミンCが添加されています。
ビタミンCは、グルテンを強化してくれる働きがあります。
ビタミンCが入ったイーストは、しっかりとした食感を感じられ、ボリュームのあるパンが作れます。

インスタントドライイースト金
耐糖性のドライイースト金。
基本5%以上の糖分が入った生地に使用。
~イーストと糖の関係~

イースト菌は砂糖を元に、その数を増やしていきます。
パン生地に多量の砂糖を入れれば、その生地中の水分濃度が高くなります。(砂糖・塩が多く溶解している状態)
すると、イーストの細胞壁の内と外ではその水分濃度に差が出て、浸透圧の関係でイーストは自分が保持している水分を外に流出させてしまいます。
砂糖の濃度の低いところから濃度の高いところへ水が流れるということです。
その結果、イーストは脱水症状をおこし細胞破壊してしまい、発酵が進まなくなります。
そこでおすすめするのが、耐糖性に優れたインスタントドライイースト金なのです。


インスタントドライイースト青
ドライイースト赤とほぼ同じで、ビタミンCが添加されていないのが大きな違いです。
ドライイースト青はドライイースト赤と同じく低糖生地用のイーストですが、ドライイースト赤・ドライイースト金との違いはビタミンCが添加されているか否かという点です。
グルテンを強化してくれるビタミンCが入っていないため、生地を必要以上に引き締めることがなく、パンを作り慣れた方にとっては素直で思い通りに扱いやすい生地に仕上がります。
反対にパンを作り始めたばかりの初心者には、生地がだれやすく扱いが難しく感じるかもしれません。
ストレート法、中種法、長時間発酵などさまざまな製法に対応するイーストで、糖分が低いパン生地に向いています。

       

インスタント
ドライイースト

  生地タイプ 糖配合(対粉) おすすめの用途 予備発酵 冷水耐性 パン生地の冷凍耐性 ビタミンC HB使用
ドライイースト赤

リーン(低糖生地用)

12%まで

フランスパン、食パン

予備発酵は必要ありません。粉とよく混ぜてお使いください。

冷水(15℃以下)を使用すると発酵力が弱まる場合があります。

生地を冷凍されてから2~3日を目安に使い切ってください。

ドライイースト金

リッチ(多糖生地)

5%以上

食パン、菓子パン、バターロール

予備発酵は必要ありません。粉とよく混ぜてお使いください。

冷水(15℃以下)を使用すると発酵力が弱まる場合があります。

生地を冷凍されてから2~3日を目安に使い切ってください。

ドライイースト青

リーン(低糖生地用)

12%まで

フランスパン、食パン

予備発酵は必要ありません。粉とよく混ぜてお使いください。

冷水(15℃以下)を使用すると発酵力が弱まる場合があります。

生地を冷凍されてから2~3日を目安に使い切ってください。

×

ビタミンCについて ビタミンCはパン生地のグルテン構造を強化する作用がありますので、ビタミンCが入っている方が安定したボリュームのパンを作れます。また、ビタミンCが含まれるイーストはグルテンが強くなるため、しっかりとした食感に感じられる傾向がございます。
保存方法 開封口を密閉し、湿気を避け冷蔵庫にて保管。開封度一か月以内にお使いください。
       

代表的なRecipe

ドライイースト赤/青


サフドライイースト赤と青に適したパンはほぼ一緒です。ビタミンCが不要の方は青をお使いください。

代表的なRecipe

ドライイースト金

Dry yeast

ドライイースト

          
ドライイースト
ドライイーストとは、生イーストを乾燥させ顆粒状にした商品です。
事前にぬるま湯のなかにドライイーストを入れて混ぜ合わせ予備発酵を行う必要があります。
乳化剤やビタミンCなどの添加物は一切入っておらず、生地をまとめたり引き締めたりするようなものがないため、生地の伸展性が高いのが特徴です。
また、生イーストに比べ糖質に対する浸透圧が弱いので、リッチな生地に使用すると細胞が破壊されやすくなり生地の発酵力を低下させてしまいます。
そのため、フランスパンなど長時間発酵のリーンなパンに最適なパン酵母です。
生イーストとは?

生イーストとは、パン作りに適した酵母を純粋培養し、増殖させた酵母を培養液から分離し何度も水洗いして不純物を取り除いたクリーム状のイーストを脱水させ、固形状にしたものです。
見た目は粘度のような明るい黄土色をしています。

        

ドライイースト

  生地タイプ 糖配合(対粉) おすすめの用途 予備発酵 冷水耐性 パン生地の冷凍耐性 ビタミンC HB使用
 

リーン(低糖生地用)

12%まで

フランスパン、食パン

予備発酵が必要です。手順は、商品ページをご覧ください。

冷水(15℃以下)を使用すると発酵力が弱まる場合があります。

冷凍耐性が低いため、おすすめできません。

×

×

ビタミンCについて ビタミンCはパン生地のグルテン構造を強化する作用がありますので、ビタミンCが入っている方が安定したボリュームのパンを作れます。また、ビタミンCが含まれるイーストはグルテンが強くなるため、しっかりとした食感に感じられる傾向がございます。
保存方法 常温で保管いただき、開封後2週間以内にお使いください。

Semi dry yeast

セミドライイースト

         
セミドライイースト
水分がドライイーストと生イーストの中間量で、パフォーマンスに優れ非常に使いやすいイーストです。
優れた安定性と高い発酵力を誇り、冷凍状態でも解凍なしでインスタントドライイースト同様、直接粉に混ぜて使えます。
また、長期保存が可能でイースト臭が少なく、心地よいパンの香りが楽しめる仕上がりに。
均一で明るいクラストを実現出来ます。
使いやすくて、保存性に優れ、美味しいパンが作れる…それがセミドライイーストなのです。
あなたもセミドライイーストを使ったパン作りにトライしてみませんか?

・生イースト換算値:400gのセミドライイースト1パックは、500gの生イースト2本分に相当します。
生イーストから置き換える際は、生イーストの40%を目安にして下さい。

セミドライイースト

  生地タイプ 糖配合(対粉) おすすめの用途 予備発酵 冷水耐性 パン生地の冷凍耐性 ビタミンC HB使用
 

リーン(低糖生地用)

5%まで

フランスパン、食パン

予備発酵は必要ありません。粉とよく混ぜてお使いください。

冷水でもご使用いただけます。

生地を冷凍されてから1週間を目安に使い切ってください。

×

 

リッチ(多糖生地用)

5%以上

食パン、菓子パン、バターロール

予備発酵は必要ありません。粉とよく混ぜてお使いください。

冷水でもご使用いただけます。

生地を冷凍されてから1週間を目安に使い切ってください。

×

ビタミンCについて ビタミンCはパン生地のグルテン構造を強化する作用がありますので、ビタミンCが入っている方が安定したボリュームのパンを作れます。また、ビタミンCが含まれるイーストはグルテンが強くなるため、しっかりとした食感に感じられる傾向がございます。
保存方法 冷凍庫にて保管の上、開封後はできるだけ早くご使用ください。
        
      

代表的なRecipe

セミドライイースト赤

代表的なRecipe

セミドライイースト金

Use properly

「サフ赤」と「サフ金」の使い分け

」タイプは、低糖性。

フランスパンをはじめとする食事用のパンに適しています。
生地中の糖分が少なくても、小麦粉中のわずかな糖やデンプンを酵素によって分解し、イースト体内に糖を取り込むことによって発酵します。
ゆっくりと発酵活動が行われることにより、熟成も進み豊かな味や香りが生まれます。

」タイプは、耐糖性。

日本の生イーストに代表されるタイプ。
生地中の糖分が多くても、糖を分解する酵素活性がゆるやかなため、出芽率が少なく耐糖性に優れており、菓子パンやヴィエノワズリーに適しています。
生地配合の糖分目安は5~20%。
食パン~菓子パンなどに。

深い味わいを作り出す
新しいセミドライイースト

Lhirondelle

リロンデル1895

リロンデル1895はパン生地に自然で深い旨味を与えるだけでなく、しっかりパン生地が熟成することで窯伸びし、本場フランスで高く評価される「不均一でクリーム色の内相」を再現してくれるパン酵母です。
また、発酵をコントロールすることで労働環境を改善したり、冷凍生地にも使用できたりと、高い合理性も持ち合わせています。

様々な用途に

糖配合(対粉) 0~15%まで。
長時間発酵のパンに特化して設計されたリロンデル1895は、バゲットをはじめリーンなハード系から食パン、クロワッサンなどのリッチなヴィエノワズリーまで(糖配合15%まで)オールマイティにお使いいただけます。
製法も冷蔵中種法から生地玉冷蔵、成形冷蔵まで対応しており、アルチザンからインダストリーまで全てのベーカリー、ホテル、レストラン、ケータリングでご活用いただけます。

安定した発酵力

リロンデル1895は生イーストの40%で使用していただけます。
サフセミドライやサフインスタントとは同じ使用量でお使いいただけます。(例:生イースト2.5%に対してリロンデル1895を1%)
−18℃で保管すれば、生イーストと比較してリロンデル1895は安定した発酵力を維持します。

Contents

コンテンツ

シェフの仕事

パン製法による使い分け

パン製法について

パンにはいろいろな食感のものがあります。
ふわっとしたパン、どっしりしたパン、もちっとしたパンなど。。
その食感を生み出す製法が、ストレート法や中種法、長時間発酵などです。
イーストをパン製法別に使い分ける基準についてわかりやすく表でまとめました。
目的にあったイーストを選んで思い描いたパンを作ってみましょう。

パン製法

  インスタントドライイースト赤 インスタントドライイースト金 インスタントドライイースト青 ドライイースト セミドライイースト赤 セミドライイースト金 リロンデル1985
ストレート法

×

中種法

×

長時間発酵

Recipe

レシピ

ストレート法

中種法

レトロバゲット(冷蔵長時間発酵法)

その他、お取り扱い商品

Pizza yeast

ピザ用イースト

ピザ用インスタント・
ドライイースト

本格的なピザを作るための専用イースト。
生地の伸展性を向上させるために作られたのが、ピザ用インスタントドライイーストです。
生地を引き締めるためのビタミンCは入っておらず、非常に伸展性のある生地に仕上がるため、生地を薄く伸ばすピザに適しています。

イーストの基礎知識

Yeast

イーストについて

イーストとは?
イーストとは、日本語に訳すると「酵母」を意味します。
自然界にある多種多様な菌のうち、製パンに最も適したものをパン酵母=イーストと呼んでいます。
短時間でパンを膨らませるチカラを持っていて、発酵力が安定しているのが特徴です。

イーストの役割
イーストを加えた生地が膨らむのは、生地の中で捏ねられたイーストが生育するためのエネルギーを得るために、生地にふくまれた糖類などを分解します。
このときに大量の炭酸ガスを発生させるので、生地が膨らみます。

イーストは生き物
イーストは、人間と同じで生きています。
人間がお米やパスタやパンなどの炭水化物を食べてエネルギーを得ているのと同じで、イーストは糖分からエネルギーを手に入れます。
炭水化物はたくさんの糖が手を繋いでできたもので多糖と呼ばれおり、エネルギーは糖類が分解されバラバラになったときに手に入ります。
そのため、酵母はエネルギーを得るため(生きる)に糖を分解します。
その分解されてバラバラになった糖が、アルコールや炭酸ガスなのです。
パン生地の中で、糖が分解されて炭酸ガスが発生します。これがパンの膨らみの理由なのです。
また、アルコールはパンに良い風味を与えてくれます。

How to Keep

イーストの保存方法

毎日パンを焼く方ならあっという間に使い切れるかもしれませんが、なかなか減らないイースト。
イースト菌は生きているので、保存方法には注意が必要です。

インスタントドライイースト
乾燥した冷暗所で保存してください。
開封後は袋口を閉めて冷蔵庫に保存して下さい。

ドライイースト
乾燥した冷暗所で保存してください。
開封後は湿気を避け冷暗所にて保管してください。

セミドライイースト
-18℃以下で冷凍保存してください。
開封後はキャップを締め、冷凍保管の上、出来るだけ早くご使用下さい。
解凍後の再冷凍はおやめください。

リロンデル1895
−18℃以下で冷凍保存してください。
常温での保管はお避け下さい(再冷凍不可)。
開封後はキャップを締め、冷凍保管の上、出来るだけ早くご使用下さい。

Check

イースト菌の生存確認方法

長時間保存していると発酵力が弱まり、パンがうまく膨らまないことがあります。
酵母が生きているかを簡単に確認できる方向をご紹介いたします。

確認方法
材料

・インスタントドライイースト 小さじ1
・砂糖 小さじ1/2
・40℃のお湯 約50ml

やり方

材料をボウルに投入し軽く混ぜた後、約10分待ちます。
小さな泡がぷくぷく出たらイースト菌は生きています。
泡がでない場合は、使用しないでください。

※室温が低い冬場などで確認する場合は、お湯の温度が下がらないよう約40~50℃の湯煎につけてください。

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