醤油は基本の調味料の一つ。
性質がわかれば、上手に保存でき、いつでも美味しく味わうことができます。
醤油差しを選ぶときにも役立つので、是非この機会に知っておきましょう。
※開栓後の賞味期限は、全て1ヶ月が目安。
醤油は、開栓前の状態であれば長期保存しても腐敗したり酸化したりという問題はあまりないのですが、本来の美味しさや風味を損なわないためには、上記の保存期間が目安となります。
直射日光は避け、なるべく涼しいところに置いた方がよいでしょう。
いったん開栓した後は、どの種類の醤油も、常温であれば約1ヶ月くらいを目安に使い切った方がよいです。また、保存方法についても注意が必要です。
開栓後は空気に触れることで酸化が進んでしまうため、きちんと栓をし、冷暗所に保存する必要があります。
一般のご家庭の場合、とくに夏場は温度が高くなりますので、開栓・未開栓に関わらず冷蔵庫で保存することをおすすめします。
(最近は酸化を防ぐ密封ボトル入りのもので、常温保存が可能な醤油もあります)。
品質をなるべく低下させずに、新鮮な状態を保ちたい場合は、もちろん冷蔵庫で保存するのがベストです。
とはいえ、毎回出し入れするのは面倒ですし、庫内でもし容器が倒れたら大惨事ですよね。
ボトルは冷蔵保存が基本ですが、醤油差しは卓上に置いたまま(常温保存)でも大丈夫。
ただし、ボトルから醤油差しに移し変える際には「1週間で使い切れるくらいの量」にしましょう。
家族の人数や消費量など、ご家庭によって差があると思いますが、おおよその目安としては、50mlくらい(小さじ10杯分)です。
醤油に含まれるアミノ酸と糖分が化学反応を起こしてできるメラノイジンという化合物が空気と接触すると、酸化し褐色に変化します。
本来醤油の色は真っ黒ではなく赤褐色ですが、これが少しずつ黒くなっていきます。
少しずつ風味も変化してしまいますので、この変化を遅らせるためには、なるべく空気に触れない状態にすることと、冷蔵庫など温度の低いところで保存するのがポイントです。
ただ、酸化することで変色はしますが、腐ったり有害物質に変化するということはありません。
風味の変化も、かえってまろやかになったと評価される場合もあります。
もし、既にお持ちの醤油が賞味期限が少し過ぎていたり、「何か色が濃くなってきたな」と感じる場合は、刺身などのつけ醤油や、かけ醤油として使うのは避けて、煮物や炒め物など火を通す調理の味付けに使いましょう。
めったにないことですが、梅雨時などに保存状態によっては、醤油に白いカビのようなものが発生することがあります。
これは、実はカビではなく、酵母菌の結晶です。醤油は大豆を発酵させて作っているため、酵母菌がたくさん含まれているのです。
特に健康に害はないので、ペーパータオルやザルで濾すなどして火を通せば、一応、食用として使えます。風味は損なわれているので、決して美味しくはないですが…。
ちなみに、発生させないようにするコツは、下記の3点です。
(出典元:リビングートマガジン『醤油の保存方法と醤油差しの液ダレ防止の裏技&お手入れのタイミング』)