お米の理想の保存方法!味が劣化してしまう5つの悪い条件

きちんと保管していたつもりなのに、お米に虫がわいてしまった! お米がカビた!などの経験はありませんか?

お米は保存場所や保存方法によって、味が劣化してしまうこともあります。
虫を予防するために、米びつで常温保存するよりも、冷蔵庫で保存する方がよいという話もよく聞きますが、大量のお米を冷蔵庫に入れると、庫内のスペースも狭くなるし、何より本当に常温よりも効果があるのかどうか疑問ですよね。

お米の理想の保存方法!味が劣化してしまう5つの悪い条件

実家からの仕送りや、懸賞の当選、ふるさと納税でもらったなど、思いがけずたくさんのお米を貰った、あるいはスーパーなどで安かった時にまとめ買いしたという場合、保管に困っている方もいらっしゃるのでは?

今回はお米農家さんに直接教えて頂いた、お米の保存についての豆知識を詳しくご紹介したいと思います。

白米(精米)の保存場所の悪い条件とは?

白米(精米)の保存場所の悪い条件とは? ▲新米の時期は、関東地方では9月、東北や北海道地域では10月頃とされています。

お米の味が劣化してしまう、5つの悪い条件とは?

1.乾燥

乾燥した状態のお米は、炊飯時に水に入れると割れてしまいます。
そうなると、見た目がよくないのはもちろん、炊いたときに弾力のないご飯になってしまいます。

2.湿気

湿度が高すぎると、今度はカビが発生する原因となってしまいます。シンク下などに米びつや米袋を置いている方は要注意!
普段は大丈夫でも梅雨の時期などに湿度が高くなるような場所も気をつけましょう。

3.高温、直射日光

白米に付着するコクゾウムシは、気温が15~20度になると活動を始め、20~25度以上になると活発に活動をします。
洗えば平気という方もいらっしゃるかもしれませんが、出来れば発生は避けたいですよね。

4.におい移り

お米は匂いを吸収しやすい性質を持っています。お米の保存場所の近くに肉や魚など生臭いものがあったり、あるいは石けんなどの洗剤があると、その匂いが移ってしまうことも!

5.酸化

精米されたお米は空気に触れることで酸化し、脂質(糠)が分解されて、品質が劣化します。
無洗米の場合は、肌糠を処理し乾燥させるという工程があるため、酸化の心配はありませんが、その分ややお高めな上、風味がやや劣るというデメリットがあります。

お米の保存条件のまとめ

では、理想の保存方法は? アイテム選びのポイント

お米の保存アイテムには色んな種類があり、さらには置き場所によっても条件は変わってきます。
先ほどご紹介したお米の保存条件を踏まえたうえで、詳しく見ていきましょう。

ガラス製の米びつ ガラス製の米びつは生活感を感じさせず、インテリアのようなオシャレな雰囲気に。

米びつでの保存

米びつというのは、食用の米を入れる容器のことです。
色々な素材の容器があり、またお米を計る機能がついているものもあります(計量米びつと呼ばれています)。

昔からある米びつと言えば、桐で作られた米びつを思い浮かべる方が多いでしょう。
桐には虫除け効果や湿度調節機能があります。このため、よほど温度の高いところでなければ、常温でも十分においしく保存することができます。
長期保存する場合に、最もおすすめのアイテムです。

桐製の米びつ 桐製の米びつでも、計量カップをつかわずに1合ずつ計れる便利なものもあります。

プラスチック製

最近の米びつと言えば、ほとんどがプラスチック製の計量機能つき米びつです。桐のような特性はないですが、湿度の高くない場所を選び、虫除け材を活用することで、こちらもおいしく保存が出来ます。
何より、正確にお米を計量できるのが魅力ですよね。

気をつけたいのは、お手入れです。意外と汚れていることの多い米びつ。特に中が複雑な構造になっているものは、十分にお手入れが行き届かないことも・・・。

プラスチック製の計量米びつを選ぶときは、分解のしやすさや洗いやすさもしっかりチェックしましょう。分解してまで、お手入れが面倒だと言う方は、他のタイプの米びつを選んだ方がよいでしょう。

計量米びつ 計量米びつは、軽さや省スペースさも重要ですが、さらに丸洗いできるものが衛生的でおすすめ。

ガラス製

密閉性が高いものは湿気や虫の侵入もシャットアウトできますし、お米の収納場所がシンク下しかない!という方は、ガラス製の密閉容器も候補としてアリだと思います。

見た目がオシャレなものが多いので、生活感をあまり出したくない方にもおすすめです。思わずインテリアのように飾りたくなるかもしれませんが、光を通しやすいので、直射日光の当たる場所は避けましょうね。

米袋in米びつ

以前は私も「米びつに入りきらないから」と、スーパーやお米屋さんで買ってきたビニール袋のまま、輪ゴムで口を縛って置いていたのですが、これはNG!

市販されている米袋には、目に見えないくらいの小さな穴が無数に開いており、空気を通すように出来ているので、お米が酸化しやすいと言われています。いくら口を輪ゴムで縛っていても、虫が侵入や湿気を防ぐことも出来ず、虫やカビが発生してしまうこともあります。

すぐに食べる場合をのぞき、お米は面倒でも別の保存容器に移し替えるようにしましょう。最近は米袋ごと入れることの出来る密閉型の保存容器や米びつもあります。

袋ごと入れられる米びつ 袋ごと入れられる米びつ。パッキンつきの蓋でしっかり密閉し、お米を湿気や酸化から守ってくれます。

冷蔵保存

温度的には冷蔵庫の野菜室が理想です。においが強いものが近くにないか気をつけて!
また、お米は温度変化に弱いので、冷蔵庫の開け閉めの回数が多いというご家庭には向かないかもしれません。ペットボトルなど保存容器内に結露が出て、お米がカビてしまったという報告もあります。

さらに、庫内は乾燥しやすいので、長期的なお米の保存には向きません。
冬などは常温保存(ただし暖房などによる温度が変化がない場所)の方がおすすめです。
美味しく食べれる目安はだいたい2週間、遅くても一ヶ月以内には食べきるようにしましょう。

専用の計量カップつき米びつ 専用の計量カップつき米びつ。冷蔵庫に入れていても、残量が一目で見えるので在庫管理もバッチリ。

ペットボトル

もっとも安く済ませられ、場所も取りにくいので人気のペットボトル。
ただし、ジュースなどの空きボトルを使うと、におい移りの心配があるため、なるべく水のペットボトルか、出来ればホームセンターなどで未使用のペットボトルを買ってくるとよいでしょう。
移し替えが少々大変なので、漏斗を使うと良いですよ。

保存容器

冷蔵庫用の米びつや、しっかり密閉できる保存容器を選びましょう。
肉や魚など、におい移りの心配がないか気をつけて! 温度的には野菜室が理想です。

ジッパーつきの保存袋

もともと食品を美味しく保存するために生まれたジッパーつきの保存袋。もちろん、お米の保存にも使えます。
大量に入れることは出来ませんが、他の容器類に比べてスペースを取らないので、とても便利です。
どうせなら、一度に炊く分(2~3合ずつ)を計って、小分けにしてしまうのがおすすめ。
他の食材に使ったものを使いまわすのは、におい移りや衛生面から避けた方が無難です。

お米の保存アイテムまとめ

(出典元:リビングートマガジン『お米を美味しく保存!カビや虫に悩まない保管方法と米びつ・保存容器の選び方』)

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