カラコンの選び方で最も重要なのはBC(ベースカーブ)ってホント?

皆さん、カラコンを選ぶとき、何を重視して選んでいますか?
カラコンなのだから、当然、色は大切ですよね。でも、実は健やかにカラコンを使い続けることを考えたら、重要視すべきはBC(ベースカーブ)なんだそう。眼科医の梶田雅義先生に、その理由を教えてもらいました!

BC(ベースカーブ)選びを間違うと眼障害を引き起こす!?

「カラコンなしでは生活できない!」という人も多いはず。それくらいに女子の生活の一部となっているカラコンですが、ある部分の選び方を間違ってしまった結果、眼障害を引き起こしてしまう可能性があると眼科医の梶田雅義先生は警鐘を鳴らします。
「ある部分とは、BC(ベースカーブ)のこと。カラコンを選ぶときは、まず色、その次にDIAや着色直径で選び、BCはあまり気にせず、実は目に合っていないBCのカラコンを着けている人が少なくないんです」

理想のカラコンのBC(ベースカーブ)は「眼球のBC+1㎜」

そもそもBC(ベースカーブ)とは、カーブという名の通り、コンタクトレンズや眼球の曲がり具合のこと。値が大きくなれば大きくなるほど、カーブが緩くなっていきます。カラコンのBC(ベースカーブ)の値は、自分の眼球のBC(ベースカーブ)に合わせて選ぶのが基本。理想のカラコンのBC(ベースカーブ)は、「眼球のBC(ベースカーブ)+1㎜」なんだとか。
「ご自身の眼球のが7.7㎜なら、コンタクトレンズの8.7㎜をつけるのが望ましい。しかし、日本人は意外に眼球が大きい人がいて、眼球のBC(ベースカーブ)が8㎜なんて人も少なくないんです」

カラコンのBC(ベースカーブ)は8.6㎜~8.8㎜が多く、すべての商品に9㎜があるわけではないですよね。もし、BC(ベースカーブ)合わないコンタクトレンズを着け続けるとどうなってしまうのでしょうか。
「眼球が白濁する眼障害や角膜がはがれてしまう“角膜びらん”を引き起こす場合があります。理想のサイズを着けていれば、眼球とコンタクトがくっつかず、間に薄く涙液がある状態になりますが、合わないと眼球にコンタクトが密着してしまい酸素不足に陥ってしまい、さまざまな眼障害を発生するんです」

BC(ベースカーブ)の合う合わないは自己判断が難しいから眼科へ

 さらにBC(ベースカーブ)の合う合わないは、着けた感覚で判断しにくいものなんだそう。
「理想のサイズよりキツいものを着けていても、違和感があると感じる人もいれば、フィット感があってちょうどいいと思ってしまう人も。コンタクトのBC(ベースカーブ)の合う合わないは自己判断が難しい。だから眼科で検査するときに、実際にコンタクトを着けてみてBC(ベースカーブ)が合っているかをチェックしてもらうようにしてください」
 カラコンは目元を素敵に見せるためのものなのだから色や着色直径も大切ですが、合わないものを使い続けて、そもそもの瞳に障害が起きてしまっては元も子もありません。まずは、自分の目の形に合うサイズを正しく知って、そのうえで理想の色や柄のカラコンを選ぶようにしたいですね。

記事監修

梶田雅義先生(医学博士・梶田眼科院長)
目の調節機能に関する研究論文を国内外で多数発表するほか、わかりやすい解説で“目の博士”としてメディアへも多数出演。
名医・専門医の調査を実施する米国ベストドクターズ社主催のBest Doctors in Japan 2012-2013,2014-2015,2016-2017に選出。
著書に『人生が変わるメガネ選び』(幻冬舎)などがある。
【http://www.kajitaganka.jp】