陸を走って空を飛ぶ! バイクでパラグライダー体験☆
2016年07月14日(木)
テーマ: アクティビティ
みなさん、突然ですが、
空を飛んだことはありますか?
私は…この春、飛んじゃいました!
今日はそのときのお話をお届けします♪
====
「空を飛んでみたい!」…人間の空への憧れを現実のものにしてくれるパラグライダーは、実はライダーにとってチャレンジしやすいアクティビティなのです。女性一人でも安心して夢を叶えられるスクールに、バイクに跨り行ってきました!
■提供/BIKE王
■協力/ソラトピアつくば カシオ計算機)
●あの夢をついに叶える!!
みなさんにはよく見る夢ってありますか? 私、あるんです。それは“空を飛ぶ夢”。果てしない海の上だったり、知らない町の上空だったり、ものすごいスピードで風を切っているときもあれば、ぷかぷか浮いているだけのときも。そんな私は、気持ちのいい景色の中をツーリングしているとつい、「この景色を空から俯瞰したら、自分とバイクはどんなふうに見えるんだろう!」と胸をときめかせては、「所詮叶わぬ夢か」と遠い目…。いや。いやいや。叶わない夢なんてあるものか。それはこの十年余りでバイクが教えてくれたこと。そう、やるなら今だ…。
パラグライダー!!
●筑波山はパラグライダーのメッカなのだ
筑波山の近くでパラグライダーのインストラクターをしている知り合い(※イケメン)に早速連絡をしてみると、「暖かくなったことだしツーリングがてら遊びにきてください」との返事。ん? そんな軽いノリで行ってしまっていいの? でも実際、ツーリングが本当に気持ちのいい季節になったし、筑波山は東京から1時間の好アクセスだし、待ってる人はイケメンだし。首都高、常磐道、フルーツラインと走り紡いで、目の前に気持ちのいい草原が広がるパラグライダースクール「ソラトピアつくば」に到着しました。
▲盆地らしいのどかな景色が続く通称「フルーツライン」を快走。時折現れるストレートが気持ちいいー!
▲アウトドアテイストがとってもおしゃれなパラグライダースクールに到着。
パラグライダーを操縦するためのライセンスを取得したい人が通う学校ですが、
ライセンスを持っていない人向けの体験コースも用意されています。
「ユリさん、持ってますね~。ちょうど今、いい風が吹いていますよ」
到着するなりイケメンインストラクターの殿塚さん(以下「殿」)が言う。殿いわく、この辺りは太平洋からの風が筑波連山にぶつかることで特有の上昇風が生まれるため、スカイスポーツのメッカなんですって。そういえばさっきフルーツラインを走りながら、空を飛んでいる人たちがたくさん見えて、はやる心がはちきれそうになったんだった。殿! 私も早く飛びたいです~!!
▲落ち着け私。まずは注意事項やハーネス(シート部分)への座り方などをしっかりと教わります。
▲「ひゃっほ~!」とはしゃぐ私の後ろで殿があきれ顔をしていたことなどつゆ知らず。
と、ここでスペシャルゲストの登場です。
日本のパラグライダー界の先駆者として大変有名な長島信一さんが偶然にも現れ(本当です)、私とタンデムフライトをしてくださることに! イケメンとのタンデムも捨てがたいが、“レジェンド”と呼ばれるお方と同じ目線で空を飛べるなんて、それこそ夢のようだわん。パラグライダーの機体を積んだクルマにみんなで乗り込み、足尾山の九十九折れをぐんぐん上って離陸地点に到着。あれ? ついさっきまでバイクで走っていたというのに、もう夢まであと一歩!!
▲標高500mの絶景! 見晴らしがいい日は霞ケ浦、太平洋、富士山まで見えるそう。このピンク色のパラグライダーに夢を託します。写真中央で準備をしてくれているのがレジェンド長島氏。
▲パラグライダーに適した服装は、ツーリングのときの服装と共通する部分が多いんです! どちらも、一定の体勢を保ちながら高低差=温度差のある風を常に体に受けるスポーツ、というわけ。この季節は防風性のあるジャケットに、離陸時の助走ができる足首までの靴、グローブ、肌が露出しない服…ということで、私は走ってきたままの格好でOK。ヘルメットのみパラグライダー用の軽いものをお借りしました。
●空から見えたもの
「では落ち着いて行きましょう」
山肌を利用したテイクオフ・ポイントのスロープを前にレジェンドが言った。次の瞬間、助走する間もなく体がふわりと浮き上がった。うわっ、なにが起きてるの!? 我に返ったとき、私の体はもう陸には存在していなかった。さっきまでいた山が後方下へと遠ざかっていく。私、飛んでる? うん、私、飛んでいるー!!
▲テイクオフ!!
▲地上からだと浮いているだけのようにも見えるパラグライダーは、実は時速およそ40~60kmも出ているんです! ライダーにとっては馴染みのある心地いいペース。あっという間に外界へ。
▲日が差すと上昇気流が起こる。ぐんぐん上って、テイクオフ・ポイントよりも上に。エンジンなしで、自然の力と人間の意志だけでこんなに長い間飛んでいられるなんてすごいな!
▲空から見下ろす山桜のなんと美しいことか。鳥さんたちはこの色彩を見て季節を認識しているのだろうか。きっと紅葉の頃もきれいだね。
標高差450mのフライトを10分ほど楽しんで、レジェンドによるなんだかすごくアクロバティックな降下にギャーギャー悲鳴を上げているうちにソラトピアの草原に着陸。(なぜか正座で。)大地ってこんなに柔らかくて温かかったんだ♪
「またどこかで」と爽やかに笑うレジェンドと握手を交わし、「またいつでも来てください」と白い歯をキラリとさせる殿とも手を振って別れ、私は再びバイクに跨って、フルーツラインで帰路に着きました。
▲長島さん、殿塚さん、ありがとうございました!
●体の真ん中あたりで
不思議なことに、夢にまで見た“鳥の目線”を体験したあの日から、空を飛ぶ夢をまだ一度も見ていません。その代わりに、あの日足元のずっと下に見下ろしたモコモコとした山の情景が頭から離れないのです。というより、あの山の木々のその下に、人や虫や動物の、数えきれない命の営みがあることを想ったときにふと感じた、この地球という星へのとても愛おしい気持ちが、体の真ん中の辺りにずっと居座っているのです。陸があって空がある。空があるから陸がある。人が空を飛ぶための翼がパラグライダーなら、バイクは陸を飛び回る翼なんだ!
その両方の翼を手に入れたとき、さて、あなたはどんなことを想うかな? ひとつ言えるのは、空のことはもちろんだけど、きっとバイクのこともますます好きになっちゃうってこと。だって空から俯瞰した私のバイク、めちゃくちゃ可愛かったんだもん!