【着物まめ知識】 − 肩あげと腰あげについて
肩あげ、腰あげとは?
お子様の着物は、成長に合わせてサイズが調節できるように大きめに作られています。
そのため、事前に肩あげ・腰あげで調節します。
「着る前の準備」といいますと面倒に聞こえますが、お子様の成長に合わせて調節して
いきますので、長く着ることができます。
ここでは、初心者の方でも簡単にできる肩あげと腰あげをご紹介いたします。
肩あげと腰あげの寸法の決め方
まず始めに、お子様の着ゆきたけ(着物を着たときのゆきたけ)を決めます。
- 手を水平に伸ばし、首の付け根から手のくるぶしの中心までを測り、これを着ゆきたけとします。
- 仕立て上がりのゆきたけから着ゆきたけを引いた残りの分量が肩あげ寸法になります。
次に着たけ(着物を着たときのたけ)を決めます。
- 首の付け根から足のくるぶしの隠れる位置までを測り、これを着たけとします。
- 仕立て上がりの身たけから着たけを引いた分量が腰あげ寸法となります。
縫い方
表は2mmくらいの小さな針目が出るように、裏は2.5cmくらいの針目で縫ってください。

上図を参考に、以下の説明を見ながら肩あげ・腰あげを行って下さい。
まず、肩あげをご説明いたします。

▲完成するとこんな感じです。

▲あげ部分をめくるとこんな感じです。
肩あげの仕方
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肩幅の2分の1のところを袖付けと平行に、
前の袖つけどまりの横から、後ろの袖付け
どまりの横までつまみます。
(ここをあげ山といいます)
- そのつまんだ根元を縫い合わせ、あげ山を袖口に倒して完成です。
※左の画像をクリックすると、拡大画像が見れます。
次に、腰あげをご説明いたします。

▲完成するとこうなります。

▲あげ部分をめくるとこんな感じです。
腰あげの仕方
腰あげは大人と同じように、腰ひもを使って着付けの時にする方法もございますが、
ここではご家庭での着付けが楽になる、縫い合わせる方法をご紹介します。
(特に3才用きものは縫い合わせてください)
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肩から着たけの10分の6のところ(上図のイ)と
裾から着たけの10分の4のところ(上図のロ)を
決めます。(イとロの間の長さが腰あげ寸法です)
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腰あげ寸法の半分の長さを測り、イから上へ
測った長さ分のところ(上図のハ)とイから下へ
測った長さ分のところ(上図のニ)を決めます。
- イのところをつまみ上げ、ハとニを縫い合わせて完成です。
※左の画像をクリックすると、拡大画像が見れます。
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