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Season1「時間」アットホームの時間2020年4月10日

KOZLIFEでお買い物中のみなさん、こんにちは。 このエッセイは、「毎回興味がある事をテーマにし、その興味が続く限り連載してみる。」という切り口でスタートしました。「時間」というテーマに年明け位から興味が湧き、あの手この手で生活に変化を作ってきました。人間の興味なんて、1ヶ月位で変わってしまうだろうと思っていたのですが 、まだまだ面白そうなので続けたいなと。今回は、「アットホームの時間」。本来であればアットホームというと、暖かい家族団欒のイメージですが、今の私達を取り巻くのは「家で過ごさなければいけない」という意味でのステイ・アットホーム。果たして、家で過ごす時間に気づきはあるでしょうか。

バイバイ、マイカー

生活を軽くしていこう、そう思い立ち重いものをどんどん削っている最中ですが、結構重い存在だなと思ったのが自動車です。都市部の生活ではあまり使わないし、維持費も高い。今は車を持っていない人も割と増えてきている。ないと不便なケースもあるでしょうけれど、今はカーシェアもあるし、なんとかなる。もし本当に必要だったら改めて買えば良いし!、と自分を説得しつつ思い切って車を売却しました。愛車とのお別れはちょっと悲しかったですが、次の日くらいからはスッキリ感の方が強く、結構身軽になったなぁと喜んでいました。

LLFK-vol02 愛車の哀愁漂う去り際。

車がなくなると、生活は一変します。毎週末出かけていたショッピングセンターには行かなくなり、近所で用事を済ませる事が多くなりました。外出自粛要請の影響もあり歩く事が多くなると、今まで気がつかなかったお店を見つけたり、結構面白いもんだなと感心していました。確かに正直な所、不便ではあります。でも、当たり前のルーティーンが必ずしも絶対的に正解というわけではないので、何かをなくしてみて得る発見もまた、それはそれで楽しい生活なんだなとしみじみ思ったり。

食器探しの旅

僕達の生活の中には、毎日使うものが沢山あります。歯ブラシ・コップ・布団・食器・ドライヤー・・・・結構ありますね(笑)。ちょうど1年前に引っ越しをしたんですが、その時「とにかく、持って行く物を減らしたい」と思い、結構頑張って減らしました。特に食器類はかなり多く、使っていない物も結構ある。我が家はなぜか食器を買うときに、とりあえず2つ買ってみるというクセがありまして。ご承知の通り追加で2つ買う事はほぼなく、結果、統一感のない食器の山という結末。自分達だけで使う時はあまり気になりませんが、来客があるときは少しぎこちない感じがしていました。 「変えるなら、今しかない!」ということで1軍の食器だけ残し、8割方はリサイクルショップへ。イッタラの食器なんかは結構良い値段でオークションで売れました。そして引っ越し先の家のキャビネットに新たに迎える食器を探しはじめます。

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ルールその1「ちょこちょこ買わない。」当然ですけど2枚づつは禁止に(笑)。ルールその2「来客を想定して買う」。できれば6枚づつとかまとめて買おうと。ルールその3「ある程度料理を想定して買う」。食器を「これいいじゃん」で買わない・・・ってかどれだけ計画性ないんでしょうね(笑)。と、これくらいのルールを念頭にインテリアショップなどを回りました。来客時は洋食を作る事が多いので、まずは洋食から攻めていこうと探していた矢先に奥さんが「こういう置き方いいよねー。」とショールームを指さしました。おそらく業務用っぽい白のお皿なんですけど、写真のように沢山重ねて置かれるとボリューム感もあって安っぽくは見えないし。こういう感じだ、求めていたのは、と即お買い上げ。Saturniaというイタリアのお皿、結構知られていると思います。

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究極のグラス?

問題はグラス。以前はワイングラスなど色々なグラスを買っていたのですが使用頻度が低いくせに、とにかく収納スペースを取るんです。できればコンパクトでスタッキングができて、お酒でもそうじゃなくても、日常で頻繁に使えるグラスを探しました。紆余曲折、辿り着いたのはガウディのワイングラス。サイズが2種類あり8ozは大人用、6ozは子供用にピッタリなのでそれぞれ6つづつ購入しました。価格もかなり安く、これなら割った時の精神的ショックも軽く済むし。高いワイングラスの方がもちろん飲み心地とか所有欲が満たされたりと、良いのは分かっているのですが、今回はそういう尺度で選ばない事を決めていましたので。高いワイングラスでグルグル回して飲むのはお店でということに(笑)。

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使い始めて1年位経ちますが、いいですよコレ。何にでも使えますし、これくらいカジュアルな方が気を遣わないしワイワイ感があります。子供と同じ形というのもポイント高いです。結構ないんですよね、探してみると。ポイントをひとつ上げるとすれば、ピカピカに洗うことでしょうか。形がシュッとしている訳ではないので曇ったりしていると一気に安っぽく見えます。食器洗濯機用のJOY ジェルタブ3Dという洗剤で洗うとピッカピカになりますので是非試してみてください。そしてキャビネットの中で綺麗にスタッキングされている姿を愛でてください。

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直感に従って

ずっと家にいると、今まで気にならなかった所も目に飛び込んでくる。嫌な所も良い所も。時間があるというのはそういう事なんだなと思います。だからこそ、普段無意識に使ってしまっている「毎日触る物達」をよーく見てみて、なんか違うかも・・・と思ったら直感に従って思い切って変えてしまうのも良い気がしています。新しい物が使いやすい事もありますけどそうでない事もあります。ですが、どちらにしろそこには発見があります。発見が毎日あるって本当は素晴らしい事だと思うんですよね。周りがこうだから、などと意識せず、自分の直感に従って行動してみる。目の前にあるものの良さをもう一度噛みしめてみる。そうすると、自分だけの違った景色が見えてくると思うんです。試しに、僕もテレビをあまり見ないようにしてみようと思います。

つづく

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和田 健司 オランダDesign Academy EindhovenにてDroog Design ハイス・バッカー氏に師事、コンセプチュアルデザインを学ぶ。 同大学院修士課程修了。大手広告代理店勤務の後、2011年 “what is design?”を理念とする(株)デザインの研究所を設立。研究に基づく新たな気付きを、個人から企業まで様々な顧客に価値として提供し続けるコンセプター。