十数年前のある日、高校の校庭に捨てられている猫の兄弟と出会ったことが、キャットフードを作るきっかけでした。
生後間もなく、まだ目も明いていない状態で捨てられている猫をつい拾ってしまったのです。 猫の世話をした経験もなく、まして、生後間もなく捨てられてしまった猫を育てるのは大変で、試行錯誤の連続です。特に弟猫は先天的に後ろ足の関節が固まっており、あまり動くことができない一生でした。
当時、フードについての知識が乏しく、また、今ほどペットフードの研究も進んでいませんでした。 また、せっかく買ってきたフードを食べてくれないことも少なくありませんでした。 猫は自分の好むものしか食べないのだという話を知ったのは、それからだいぶ経ってからのことです。
今から考えると、当時、使っていたフードが総合栄養食であったかさえもどうかわかりません。 情報も少なく、ただキャットフードとして売られているから大丈夫だろうと考え、食べるからという理由で栄養バランスの崩れたフードを与えていたのかもしれません。
ひょっとすると、栄養バランスの取れた良質の食事を与えていれば、もっと元気に長生きできていたのではないか、今の知識や情報があれば、先天的な障害も治すことができないまでも、少しはましな状態にしてあげることができたのかもしれません。
今なら多くの情報や研究の結果があります。
また、ドッグフード『ナチュラルハーベスト』を作ってきた経験もあります。 1995年当時、私達は納得できるフードがなかなか見つからず、他にないのであれば自分の犬に自信を持って与えることのできるフードを自分で作ろうと考えたのです。 もちろん、ドッグフードとキャットフードは同じではありません。それでも、当時と比べればたくさんの知識や経験があります。
また、安心して与えられるフードが欲しいとの思いはキャットフードもドッグフードも違いはありません。
今ならもっと良いフードを作ることができる、今だからこそできることがあると思ったからキャットフード『カントリーロード』を作りました。
大切な家族である猫の食事についてのお悩みを少しでも軽くできればと心より祈っております。
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