楽天TOP > 当店のヴィンテージワインに対する考え方
当店のヴィンテージワインに対する考え方
気難しくてデリケートでおまけに高く付く、それでいて裏切られる事も多々ある。
この性悪め!と一瞬怒りに燃えてボトルを窓の外へ投げ捨ようと振りかざす
(実際にはしませんけど)。
しかし、幸運にめぐり合えた時は最高の至福を味わえる!
だからやめられない。
それがオールドヴィンテージワインの世界です。
たぶん他に例をみない程高価で痛み易い「お年寄り」で「生鮮品」という稀な商品ですので売る方も御買いになる方も大変なことは確かです。
しかし輸入元、小売店、運送業者が細心の注意を払い、御買いになった方も冷蔵庫などで保管に気を遣っていただければ、後は割りと気楽に楽しめます。

ただ、最大の難点はそのワインが傷んでいた(又は痛んでいると思われる)状態だったとき、何がその原因なのか、なにが悪かったのかはっきり判らない、それも開けてみるまでは判らないという事です。

外から観て液面や澱の状態、コルクやキャップの状態から推測はできます。
私自身、今まで体を張ってワインを飲んできて相当痛い目に合って来ていますのでその経験からある程度の勘も利きます。

しかし、結論から言えば「飲んでみなければ判らなかった」です。
売っている側の人間として甚だ無責任な態度で申し訳ないのですが、本当の事ですので正直に書かせていただきます。
当店では少しでも駄目だと思われたらその通りに表記致します。

口幅ったい言い方で恐縮ですが、古酒ワインの性質上仕方がないことだと思っています。
私は古酒を買うときは大袈裟ですが、ワインの道を極めるための「お布施」と考えるようにしています(女房には内緒で)。
「問題有りのワイン」その原因について
□そもそも生産者の手を離れるときに何らかの原因で痛んでしまっていることも有ります。

特に小さな蔵元の自家詰の場合腐敗菌の混入も多いようです。
申し訳ございませんが責任を負いかねます。
□ 輸送中の熱(高温・低温)による劣化も有ります。

これが一番多いかも知れませんが、難しい問題です。
まずどの段階の輸送時に起きた事故なのか?
噴いていればすぐに判ります。
しかし噴かないで静かに痛んでいるボトルも有ります。
逆に噴いていても復活しているボトルもあります。
問題はそれが輸出国から日本へ来るまでに起こった事なのか、それ以降の事なのか判らないことなのです。

インポーターも最近ではリーファのトラックで当店まで運んで来ます。
即、地下のセラーに入れます。
一年中空調をかけているセラーで問題が起きることはほとんど無いと思います。
クール便を選択していただければ、梱包はセラーの中で行いますので、私共で出来る範囲では最大限品質保持に努力し、輸入元から当店に着いた時点からご自宅に届くまで温度を一定に保ってお届けできます。
荷が着きましたら、先ずご確認下さい。
その時点で著しく外見から判る問題が有れば(写真と著しく違う状態である。ラベルが違うとか、表記されていない重大な欠陥がある場合)返品させていただきます。
この場合の返品は到着後一週間以内で抜栓前の状態に限りお受け致します。

これを書くと「えっ」とお思いでしょうが、古酒は何時か何処かで噴いてるボトルが殆どです。
経験から言ってリコルクされていないだいたい20年以上経ったボトルは大抵少しは噴いています。
それで即中味が死んでいる訳では有りません。
野菜の葉がしなびるように、バナナや桃が一部黒くなっているようにワインは噴きます。
「生もの」ですから。
それが100%熱劣化という訳でも無いようです。
輸送中の振動でも多少噴きます。
劣化するほど高温でもないのに寝かせていただけで5分で噴く事もあります。
そもそもワインを小さな瓶の中に閉じ込めることに無理があるのです。
噴いてるワインは生きている証拠です。

元々健康なボトルなら涼しい静かな場所でしばらく休ませてやれば状態は戻ります。
ですから当店は噴いている事が即痛んでいる証拠にはならないと思っています。
それで墓地に送ってしまうのではあまりにワインがかわいそうです。

目安はやはり液面です。
ハイショルダーなら大抵大丈夫です。
ミッドショルダーの微妙な位置だと難しいとこなので、その旨明記させていただきます。
少しでも噴いていたら返品というお客様は御遠慮下さい。
無理です。
とにかく開けてみて「オヤ?」と思ったらご連絡下さい。
ご相談させていただきます。
□抜栓後、実際に飲んでみると大きく分けて二つの問題があります。

一番目は健康ではあるがおいしくない場合です。
これはワイン自体の寿命であり、飲み頃を過ぎてしまった為である場合が多いと思います。

パーカーが後30年は飲み頃が続くと言ったところで、相対的な評価でしかありません。
個々のボトルごとに決められた時間があると思います。
それも古酒の楽しみです。
歳月に思いを馳せて枯れたワインを楽しむチャンスです。
それから、そもそも好みの味ではなかった、想像した味わいがなかったという場合も当然あると思います。

二番目に後天的な要因による劣化が伺える場合です。

コルクが悪い事も有ると思います。
しかし20年以上の歳月を経ていればどんな優秀なコルクでも痛んでいます。
リコルクしていればその旨明記いたしますが、いずれにしても仕方がない事だと思います。
それは古酒を御買いになれば必ず付随するリスクであり、不可避な問題です。

また熱による劣化に対しても冒頭書きましたように何処で起きた事故なのか証明の出来ない事なので、明らかに当店の落ち度による劣化(例えばクール便を指定していただいたにも関わらず普通便で出してしまったとか、宅配業者が破損してしまった場合)以外、お気持ち察するに余りありますが、申し訳ございませんが返品・賠償は致しかねます。

当店が本当に商品管理を徹底しているかどうか、証明する方法も無いのですが、やはり信用していただくしかありません。
店の「のれん」と私個人の責任で対応させていただきます。
古酒の保存と楽しみ方について
□保存について

ご家庭での短期の保管は冷蔵庫で十分です。
すぐに御飲みになるなら冷えすぎないようにプチプチに包んで保温し、野菜室に入れておけば良いと思います。
この時なるべく立てて入れたほうがオリが沈むので何時でも飲めて便利が良いです。
コルクと液面の間の空気は湿度100%であり、立てることでコルクが短時間で乾いて痛む事はまずありません。

冷蔵庫の振動も全く問題ありません。
オリは沈みます。
一ヶ月以上の長期の保存なら新聞紙で巻いてからプチプチで包んで寝かせても良いと思いますが、ボトルが落ち着いたら直ぐに飲む場合は寝かせる必要はないと思います。
ただ冷蔵庫は物の出し入れが頻繁でしょうから、むしろその際のドアの開け閉めによる振動が心配です。
開かずの扉にするか、そ〜っと開けるようにしてあげて下さい。

クール便で商品到着後、特に夏場など常温にさらして置くとボトルが汗をかきます。
ただでさえ古い黄ばんだエチケットがズルムケのボロボロになります。
確認して頂き問題がなかったら、速やかに冷暗所か冷蔵庫にしまって下さい。
ご自宅で長期保存・熟成される場合はやはり家庭用セラーかセラーと同じ環境が必要です。
条件はきびしいと思います。
□おすすめの飲み方

コルクも痛んでもろくなっているのが普通です。
抜きにくい上にオリを舞い上がらせないように静かな抜栓が必要だと思います。シールをはがすとカビだらけのボトルも多いと思います。
問題ありません。
良い環境に居た証拠です。

コルクは突き抜けるぐらいしっかりとねじ込んだほうが失敗が少ないと思います。
多少コルク片が落ちてもなんてことはありません。
同席者に非難されても「これぐらいのワインになればコルクも味のうちです。デキャンティングはしませんよ」と悠然と構えるべきです。
不幸にもコルクが折れた場合でも返品はご容赦下さい。

後は時間と料理をワインに合わせてゆっくりお楽しみ下さい。
決まり事は無いと思います。
飲み残したら空気を抜いて残しておくのも面白いと思います。
次の日また違った面が楽しめる事もあります。
それから良い古酒のオリはおいしいものが多く、捨てるのは惜しいです。
【重ねてお願いいたします。クール便をお選び下さい】
【ワインの大部分が再入荷できません。輸送時の破損等事故が
あった場合でもお取替えする同じ商品が無い事があります。
その場合は商品代金をお返し致します。ご了承下さい。】
以上が当店が考える古酒ワインに対するポリシーと楽しみ方です。
何か疑問点がございましたら何なりとご質問下さい。
誠意をもって対応させていただきます。
築地ワインマーケット 古葡萄
責任者 瀧田聡