よくいただくご質問です。
ひとことでビールといってもさまざまな種類がありますので、
おおまかに発酵方法と産地によって分けてみましょう。
■発酵による分類
下面発酵 |
淡色 |
ピルスナー(チェコ) |
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ドルトムント(ドイツ) |
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ドイツ淡色ビール(ドイツ) |
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アメリカン(アメリカ) |
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中等色 |
ウインビール(オーストリア) |
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濃色 |
ミュンヒナー(ドイツ) |
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ボック(ドイツ) |
上面発酵 |
淡色 |
ペールエール(イギリス) |
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ヴァイツェン(ドイツ) |
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ケルシュ(ドイツ) |
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中等色 |
ビターエール(イギリス) |
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濃色 |
スタウト(イギリス) |
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ポーター(イギリス) |
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アルト(ドイツ) |
自然発酵 |
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ランビック(ベルギー) |
下面発酵と上面発酵の違いは、酵母の動きによるものです。
下面発酵では発酵の終わりに酵母は沈み、比較的低温で発酵します。
上面発酵では発酵中に酵母が表面に浮かび上がり、比較的高温で発酵します。
このなかで日本を始め、世界で最も多く飲まれているのが下面発酵のピルスナーです。
日本では大手のビール会社が色々な名前でビールを製造していますが、分類ではそのほとんどがピルスナーとなります。どちらかというとのど越しのよさがその特徴といえます。
それに対してベルギーでは、自然発酵のランビックをはじめ多種多様なビールが800種類以上も造られているといわれています。
色の淡いもの、濃いもの、赤いもの、黒いもの、甘いもの、苦いもの、スパイスが入ったもの、フルーツを使ったもの、と実にさまざまな色、味わいのものがあるのです。
ですから、「ベルギービールとはこういうものだ」ということはできません。
当店では便宜上ベルギービールを分類によって分けておりますが、このような分類に入らない地ビールがベルギーにはたくさん存在します。
ベルギーは冷涼な地方のため、南に位置するフランスのようにワインを造るぶどうは育ちません。ベルギーではビールを造る大麦を栽培しています。
フランスに多種多様なワインの銘柄があり、フランス人がワインを愛しているのと同じように、ベルギーでは多種多様なビールの銘柄があり、ベルギー人はビールをとても愛しています。修道院でもビールを醸造しているくらいです。
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