平成6年4月に経済産業大臣(当時は通商産業大臣)より「伝統的工芸品」の指定を受けた製品です。
一つ一つの製品が「伝統的工芸品『石見焼』検査委員会」による厳しい検査を受け、「伝統的工芸品」に認められたもののみをお届けしております。
一つとして同じものは無い手作りの味の詰まった逸品を、お客様のお手元まで安全に届くようしっかりとした梱包で発送させて頂きます。

●日本製です。(産地は島根県浜田市)
●経済産業省大臣指定「伝統的工芸品」です。
●250年以上の歴史を持つ技術です。
●こね作業から成型まで全て手作業で製造しています。
●陶土(陶器を作る原料の土)の100%をその土地で採掘しています。
●石見焼の陶土は耐酸性に優れているので漬物容器として最適です。
●焼成窯の温度を1250℃〜1300℃にし、しっかりと焼き締めています。
●釉薬原料の約90%が日本産です。(どうしても国内では採れないもののみ海外産です)
●鉛・カドミウムなどの重金属は一切使用していません。
●土から作られるかめは、現代の社会問題である「環境ホルモン」とは無縁です。


石見焼 吉田製陶所 かめ 切立蓋付 【1号・2号・3号・5号】
1号 1.8L
2号 3.6L
3号 5.4L
5号 9.0L
伝統的工芸品に指定された「石見焼(いわみやき)」の切立タイプの漬物容器です。
寸胴型に作られているので、重石をかけた時にほぼ均一に重さがかかり、ムラなく漬け上がります。
梅干等、たくさんの重石を使う商品には最適です。

石見焼 吉田製陶所 かめ 丸壷蓋付 【1号・3号・5号】
0.8号 1.44L
3号 5.4L
5号 9.0L
伝統的工芸品に指定された「石見焼(いわみやき)」の丸壷タイプの漬物容器です。
口の部分が小さくなっているので、蓋を開けても比較的直射日光や光りが当たらず、中を暗く保つことが出来ます。
直射日光などを嫌う発酵食品には最適です。


ご存知でしょうか?「伝統工芸品」と「伝統的工芸品」には明確な違いがあります。
まず「伝統工芸品」ですが、長きにわたりその技術や技法などが何らかの基準を持って次から次へと受け継がれ、且つ現存している工芸品を差します。
そして「伝統的工芸品」とは、この伝統工芸品の中でも、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律(昭和49年5月25日、法律第57号)」に基づき経済産業大臣から指定を受けたもののことを差します。
※「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」についてはコチラ(指定基準は第二条)
5つある指定基準を全てを満たしたもののみが「経済産業大臣指定伝統的工芸品マーク」を表示することが許されます。
当店では「伝統的工芸品」に認定されているもののみをお届けしています。
経済産業大臣指定伝統的工芸品マーク
 
「石見焼」は良質の陶土地帯である島根県江津市や浜田市を中心として生産される焼き物の総称です。
江戸時代中期に周防国岩国藩より製法が伝えられ、1780年代に備前国の陶工により大物陶器の製法が伝授され、大型の「水瓶」等が生産されるようになりました。
江戸時代末期には当時の藩の家老が陶器生産を奨励したため窯数も増加し、一大の水瓶産地となっていきました。
大正時代中期頃からは大物陶器だけでなく茶器や鉢など製品が多様化し、鉄道山陰本線に開通により販路はさらに広がりを見せ、昭和初期にかけての全盛期を迎えます。
その後日本は高度経済成長期を迎え、上水道の整備・プラスチック容器の普及により、かつて必需品として重宝された「石見のハンドウ」は影を潜めるようになりました。
これにより多くの窯元は大きな打撃を受け、最盛期には100軒もあったと言われる窯元も次々と転廃業を余儀なくされました。
そんな厳しい状況下でも市場のニーズに応えるべく尽力し、その甲斐もあり石見焼は平成6年4月に「伝統的工芸品」の指定を受けました。
そして現在、石見焼は手作りの素朴な風合いと、伝統を活かした確かな品質の焼き物として見直され、多くの方に高く評価を得ています。
 
どんなに熟練した職人でも、原料の土をこねるところから成型まで全て完全手作業で、さらに焼成(窯に入れて焼くこと)工程もある陶器製のかめの"精密さ"には限界があります。
同じ形状の同じサイズの製品でも、目に見えるほどの個体差があります。口の部分の水平を測ってもキッチリ真っ直ぐではない場合があります。重さにも個体差があります。
しかし、それでも抜群の品質を誇る石見焼のかめは、きっと最高の漬物容器として受け入れられるものと私達は確信しています。
以前多種取り扱っていた「久松窯」のかめは、この石見焼をお手本にして作られていました。もちろん品質はお墨付きです。

 
石見焼ではその地域で採掘したもともと耐酸性に優れた「陶土」を細かく砕き、水と混ぜて撹拌(かくはん)し、粒子の細かいもののみを取り出し使用しています。土の粒子は細かければ細かいほど焼成時に良く焼き締まり、より強固なものとなります。
そうなると「耐水性」「耐酸性」が格段に向上するばかりか温度変化にも強くなります。
塩こし・貫入が起こる事がなく、なるべく一定の温度で熟成させる事が好ましい味噌や梅干し・ぬか漬け・お漬物を温度変化から守ってくれるので、漬物容器としては抜群の力を発揮します。
さらに表面には釉薬が掛けられ、ツルツルとしたガラス質になっているので、その部分に関してはまったくと言っていいほど水分や塩分が染みることはありません。
江戸時代からのままの原料・技法で作られる石見焼のかめは、高い安全性と機能性を持ち、もちろん環境ホルモンなどの化学有害物質とは無縁です。

 
かめの善し悪しを決める重要な役割を担うのが「焼成窯」と呼ばれる焼き上げ用の窯で、石見焼のかめはその焼成窯で2度焼きます。
1度目は「素焼き」です。「素焼き」とは轆轤(ろくろ)での成型後に乾燥させたものを窯に入れ焼く作業のことを指します。この時の温度は約800℃前後となります。
2度目は「本焼き」と言い、素焼きの後釉薬を塗ったものを窯に入れ、素地を焼くと共に釉薬をしっかりと定着させる役割を担っています。この時に窯の温度が低いとしっかりと土を焼き締めることが出来ず、貫入・塩こしの原因となります。
通常本焼きの窯の温度は1200℃ほどですが石見焼でのこの本焼きの温度は約1250℃〜1300℃にも達します。
これら2度の焼成により、そして高温で焼くため磁器に近い強固な素地となり品質を高めています。
 
「貫入」とは焼き上げにムラがあったり、十分に焼き上がらないまま窯から出してしまったりして、生地や釉薬に水分が残っている状態で、膨張や伸縮が繰り返されると釉薬にひびが入ってしまい、ひどい場合には生地までひびが入り割れが起こってしまう現象です。貫入が入ると塩分や水分が外に漏れ出てしまう「塩こし」の原因となります。
石見焼では粒子の細かい、そして耐酸性の高い陶土(陶器を作るための土)を使用し、高温で焼き締めるためヒビや割れが起きていない限り、絶対に貫入は致しません!
 

かめでお漬け物や味噌・梅干し・ぬか漬けなどを作る時の主役は「乳酸菌」や「酵母菌」です。
かめは釉薬が塗られていて、内側・外側共にツルツルしているので消毒がしやすく、これらの主役の菌をカビ菌などの悪い菌から守ってくれます。
さらに、土で出来た陶器は厚く作られていて、外気の温度変化を受けにくく、「乳酸菌」や「酵母菌」が一番嫌う急激な温度変化から守ってくれます。
また、釉薬を塗った陶器は酸や塩分に非常に強く、それらを多く含むお漬け物や味噌・梅干し・ぬか漬けなどを作るのに最適の素材です。
そして、蓋をしてしまえば光りを遮断し中は暗くなるため、「乳酸菌」や「酵母菌」は発酵時に余計な邪魔をされず、発酵のみに集中でき美味しい食品が出来上がるというわけです。
機械化が進みキッチリしたサイズ・キッチリした形の製品が数多く普及する現代ですが、全て手作業の製品はそうはいきません。
どんなに腕の良い職人であっても、その時の気温・湿度などによって微妙に変化する陶土を、捏(こ)ね・ろくろ成型・釉薬塗りの工程を全て手作業で行い、さらに焼成工程もあり思い通りに製作することは至難です。 当然個体差は出てきます。粗っぽく見えるところもあります。もしかすると、そのような製品は現代では受け入れて貰えないかもしれません。
しかし、それが手作り製品の醍醐味でもあります。そして、使えば使うほどに分かる絶対の品質がそこにはあります。

これより下は、製造工程上修正することの出来ない手作り焼き物特有のもので、ご使用には差し支えはございませんのでご理解頂いた上でご購入頂ければ幸いです。お買上げ頂く前に必ずご覧下さいませ。
 
●容器本体の口の部分は水平ではない場合があります
陶器は焼成窯で焼く時に土が焼き締まるため、成型時より収縮します。これが抜群の耐水性・耐酸性を誇る所以なのですが、焼き締まり方にも左右上下に差があります。そのため、水平な台の上に置いて測っても、容器本体の口の部分が水平ではないことがあります。 また、蓋に歪みが出ている場合もございます。
 
●内面・外面・底面に斑点やシミのような跡がある場合があります
陶器の表面はツルツルとしたガラス質で覆われています。これは「釉薬」または「うわぐすり」と呼ばれるもので、身近で例えるならごはん茶碗の表面のものと同じです。
この釉薬を塗っている時、または焼成窯で焼いている時にこぼれたりするとこのように斑点やシミのように表面に出て来ることがあります。
もともと釉薬は人体には無害なものですので、安心してご使用頂ければと思います。

 
●内面・外面・底面に伸ばし跡がある場合があります
轆轤(ろくろ)成型時に土を手で伸ばすと、伸ばし跡が出来ます。ヒビ・カケののように見えますが、これは焼成時にその跡が焼き締まり表面に表れたものになります。
土自体がしっかりと焼き締まっていて、釉薬も塗ってありますのでここから水分・塩分が染み出てしまうことはありません。

 
●内側の底面と側面の境にシワがある場合があります
製造工程上、底面を作成しそこから厚い生地を曲げるようにして側面を立ち上げていくので、曲げた部分にはシワが寄ることがあります。
これは表面だけで外まで達してはいませんので、水分・塩分が漏れ出したり使用中に亀裂が入ることはありません。

 
●生地こぼれがある場合があります
轆轤(ろくろ)での成型時に削ったり伸ばしたりしているとどうしても生地が中に落ちてしまいます。大きなものは取り除きますが、写真のような細かなものはどうしても取り除くことが出来ません。
そのまま焼成窯に入れ素焼きをし、釉薬をぬって本焼きをしておりますので、ご使用上差し支えはございません。

 
●釉薬にヒビがある場合があります
このヒビは釉薬が他の場所より必要以上に多く塗られ、垂れて固まった場所に発生します。このヒビの下にはちゃんと必要分だけ塗られた釉薬が定着しているので、安心してご使用下さい。
尚、ヒビの見える部分に蒸気を当てても、そのヒビが広がったり染みたりすることはございませんでした。

 
●容器の縁と裏側・蓋の裏側は釉薬が塗ってありません
焼成窯の中では容器は重ねて焼かれています。一つ目を台の上に乗せて、その上には逆さにした同サイズの容器を縁を合わせて重ね、その上には容器の裏側を合わせて重ねています。別の容器と接している部分には釉薬を塗ることが出来ませんので、下の写真ように素地のままとなっております。
蓋は裏側を下にして釉薬を塗るので裏側には釉薬がかからず、こちらも素地のままとなっております。
石見焼の陶土は粒子が細かく良く焼き締まる性質を持っており、吸水試験の通り水分をほとんど吸わないので、釉薬が塗られていなくても染みてカビの原因にはなりません。

 
●容器表面の垂れ模様/蓋の模様の形・大きさは一つ一つ違います
一つ一つ職人が色付けをしているため、一つとして同じ模様はありません。垂れ具合も自然に任せて色を付けていますので、様々です。


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