ドライ洗濯とは?

2018.11.30

クリーニング店にいくと「ドライクリーニング」と表示されていると思います。ドライクリーニングとはどのような洗濯方法なのでしょうか?
「ドライ」とは、水を使わないという意味なんです。水を使わずに洗濯する(使ってもごくわずか)という意味からドライクリーニングといわれています。家庭での洗濯は水を使います。洗濯機の中では洗濯ものを入れ、水が入って、そこに洗剤が投入されます。最近の洗濯機は中が見れないですが、以前は洗濯機に洗濯ものを入れてそのうえから粉洗剤を入れ、水道をひねっていましたよね。ドライクリーニングではその水を使わずに洗濯するんです。

ドライクリーニングの特徴

では、水を使わずにどのように洗濯するのでしょうか?ドライクリーニングでは「溶剤」といわれるもので衣類を洗います。「溶剤」にも種類がありますが、ほとんどが石油系の溶剤です。石油で洗うとはどういうことなのでしょうか。
ウールなど、動物系の素材は水に濡れるとキューティクルが開いて絡みやすくなり、衣類が縮んだり型崩れする原因になります。しかし、石油系溶剤で洗うと水と違ってキューティクルは開かないので縮んだり型崩れがしにくくなります。ドライクリーニングでは家庭では洗いにくいシルクなども洗えます。

ドライクリーニングの汚れの落とし方

ドライクリーニングの汚れ落ちは、油を油で溶かすという原理を利用しています。最近はあまりないかもしれませんが、昔はだいたいの家庭にベンジンというものがあって、取れない汚れがあるとベンジンで拭いたものです。これはまさしくドライクリーニングですね。他には、身近なものではオイルクレンジングなどでしょうか。メイク(油)をクレンジングオイル(油)で溶かして落とすという方法ですね。
ドライクリーニングは、水よりも乾燥が圧倒的に早いため、たくさんの洗濯を効率よくしないといけないクリーニング屋さんには向いています。ドライクリーニングでは、洋服などについた油汚れを溶剤に浸けることで溶かしてしまい、汚れを落とします。得意な汚れは、口紅などのメイク汚れ、襟袖などの皮脂汚れですね。
ただ、ドライクリーニングでも苦手な汚れがあります。汗汚れや、醤油などの食べ物汚れにはちょっと不向きなんです。これらの汚れは水で洗ったほうがいいので、ドライクリーニングだけでなく、何回かに一度はウォッシャブルコースも併用してみるのもいいと思います。ウォッシャブルコースは溶剤ではなく、水で洗います。汗汚れや醤油などの食べ物汚れもこれですっきり落ちると思います。
ちなみに、ゴムやプラスチックは、素材によっては溶剤で溶けてしまいます。衣類についている付属のものは必ず取り外してからクリーニング屋さんへ持ち込みましょう。ポケットの中もしっかり見ましょうね。何か残っていると溶けてしまうこともありますので。

洗濯マーク

クリーニングに出す前にも洗濯表示は見ておきましょう。ほとんどの衣類には裏側に洗濯の方法がわかるように表示することが義務づけられています。平成28年から洗濯表示が国際基準に準じるようになりましたので、我々にとっては少しわかりにくくなったかもしれません。○印がドライクリーニングについての洗濯基準で、丸の中の文字で洗う液剤の種類がわかります。これはクリーニング屋さんが確認する内容ですが、クリーニングに出す前にドライクリーニング禁止となっていないかは注意して見ておきましょう。

消費者庁 正しい洗濯表示
http://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/laundry_symbols.html

ドライマークは家庭で洗えない?

ドライマークがあるからといって家庭の洗濯機で洗えないというわけではありません。
ドライマークには基準があって、溶剤で洗っても色落ちしないとか、縮まないなどいろいろな試験をして洗濯マークを決定します。ドライマークは「溶剤で洗える」ということであって「水で洗えない」ということではありません。

水洗いの洗濯マーク

水洗いの方法についてはこのような洗濯マークです。ドライクリーニングのマークだけでなく水洗いのマークもあるはずなので、確認してみてください。ドライクリーニングのマークがあるから水洗いできないわけではなく、『ドライクリーニングもできるし、水洗いもできる』という衣類は多くあります。水洗いできるかどうかは、桶のような水洗いマークで判断できます。水洗いができるかどうかと、ドライクリーニングできるかどうかとは別のことなので、まずは洗濯表示をよく見て確かめてみましょう。

環境には?

石油系溶剤というと、環境や人体に悪い影響がないかと思われることもあるかもしれません。環境や人体に特に影響のあるものは近年では使われなくなってきていているようで、使用している溶剤も乾燥すると揮発してなくなってしまいます。ただ、クリーニング店から戻ってきた衣類は、念の為、袋から出して一度干してから着たり収納するようにしましょう。
ところで溶剤で洗うと、その洗ったあとの溶剤はどうなるの?という疑問も。実はクリーニングに使用した溶剤は、フィルターや活性炭などで不要物を取り除いて再利用します。何度も使うことで対策はしているんですね。

クリーニング

ドライクリーニングについてご理解いただけたでしょうか。
ところで、クリーニング店は全国に9万店舗以上もあるんです。コンビニが5万7千店舗なのでコンビニより多いんですね。生活に密着したお店といえますね。ただ、年々減少傾向にあるようで、そのかわりでしょうか…コインランドリーが増えてきています。コインランドリーは全国に2万店弱くらいもできているようで、こちらは年々増加しています。おしゃれなお店が増えたり、コンビニもコインランドリーに参入してきているので、ここしばらくはまだまだ増えそうですね。
自宅での洗濯、クリーニング店、コインランドリーと洗濯ものの素材や汚れによって使い分けてみてはいかがでしょうか。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました!

筆者しょうかい

ふるしゃわー

この記事を通じてみなさんに木村石鹸のことを
好きになってほしいと願って本気で頑張るベテラン社員です。