当店イチ推しのワイナリー
タケダワイナリー
当店スタッフ、高橋 修一と高橋 由紀がタケダワイナリーにお邪魔してきました! (^^)
さくらんぼでお馴染の須貝農園にお邪魔したその足で、山形の工業技術センタ ーに行き、山形県産ワインの研修会に参加してきました。県産ワインのほぼ全種類をテイスティングしてきました。
この研修会に誘ってくださったのがタケダワイナリーの営業担当の荒井さんです。当日はもちろんタケダワイナリーのワインもほぼ全種類出品されていました。その中にはあのシャトータケダもあり、じっくりとテイスティングするこ
とができました。国産ワインとは思えない風格を備えており、これだけのワインを全て自家農園の葡萄だけで造り上げるの国内でも希な存在と言えます。荒井さんと会場でお話ししていたところ、「時間があるのでしたら、ワイナリーを見て行かれませんか?
」とお誘い頂いたので、お邪魔することにしました。
納得のいくワインを求めてぶどう造りから手がける
さて、早速上山のタケダワイナリーへ向かいました。山形市から南に10kmほど下ったところに上山市があります。ワイナリーは中心地から少し外れたところ
にあり、切り立った山の斜面を利用した自家農園が広がっています。広さは、15ヘクタールあり、葡萄栽培に適した日当たりのよい、東南斜面にあります。
この畑を20年の歳月をかけて土壌改良を行い葡萄栽培に適した畑に作り上げました。
栽培している葡萄品種をざっと明記すると、メルロー、カベルネ・ソーヴィニ ヨン、マスカットベリーA
、ブラッククィーン、セーベル、リースリング、シャルドネなどがあります。これに加えて、2000年からヴィオニエの栽培にも成功しています。
車で畑の上まで連れて行って頂きましたが、砂利道を踏み外すと下まで転げ落ちるような急斜面です。葡萄はほとんどが垣根仕立てで造られています。
垣根仕立てとはぶどうの栽培方法の一つで、フランスのボルドーやブルゴーニュ地方で行われている方法で世界的にも主流になっています。日本では生食葡萄用
によく用いられる棚仕立てに比べると、とれる量は少ないのですが、糖度の高い果実味の凝縮した良質の葡萄がとれます。 国産のワイナリーの中にはバルク(樽詰)のワインを輸入し、ラベルだけを貼り
自分達のワインとして出荷しているところが残念ながら未だにあります。またマスト(濃縮果汁・ワインの原料になります)を輸入して醸造のみを行うところもありますが、タケダワイナリーではこれらを一切使用せず、全てを自家農園収穫葡萄か契約農家による山形県産葡萄のみを使っています。口で言うのは簡単ですが、これを実現するのはかなりの努力と時間が必要です。
本物のワイン造り
タケダワイナリーで栽培が成功したヴィオニエ種ですが、現在のところ国内で安定した栽培に成功しているのはこのタケダワイナリーだけです。ヴィオニエ
は白ワイン用の葡萄品種で、主にフランスのコート・デュ・ローヌ地方で栽培 されています。2000年にようやく樽一つ分だけワインが仕込めた貴重な葡萄で、これからもっと量を上手に栽培して畑を広げていくのが目標だそうです。
畑を見学させて頂いた後に、貯蔵庫を見せて頂きました。畑だけでなく、醸造 施設なども斜面にあるため、その斜面を利用した貯蔵施設があります。コンク
リートの立派な建物で、ワインを貯蔵する施設としては湿度も温度も震動の面でも全く申し分の無い素晴らしい貯蔵施設でした。中には70年代からのワインが主流になっているアストールや、シャトータケダ、キュヴェ・ヨシコなど様
々なワインが眠りについています。畑とワイナリーだけみると、どこの国に居るのかわからなくなるほど、徹底して自家醸造にこだわったワイナリーであることを感じさせます。
品質追及のための醸造施設
醸造施設も見学させて頂きました。赤ワイン用のサーマルタンクは、清酒の醸造元でもそうみることはできない素晴らしいものでした。ステンレスのタンク
で外側に水が循環するウォータージャケットが付いています。造りも精度の良いもので、削りだしの部品がたくさん使われているあたり、かなり良い品質のものを使われているようです。
もう一つの冷温の貯蔵庫にはキュヴェ・ヨシコが眠りについていました。横に寝せられたキュヴェ・ヨシコの中をよく見てみると澱が溜まっています。この澱を溜める(集める)のもビンを少しずつ回転させて手間をかけて行います。内部のガス圧を測り、酵母(澱)は、その後、ビンの口に集め急速冷凍し、ビン内圧力で押し出し除去(degorgement)
します。残念ながらこの作業は見ることができませんでしたが、ここまで本格的にシャンパーニュ製法をされているのは 驚きです。
一通りワイナリー見学が終わった後に、大事なお客様がみえたときにだけ開け て下さるという、社長の秘密(?)の部屋VIPルームにお邪魔してきました。中は綺麗な木造りの部屋で壁の棚にはボルドーのグランクリュをはじめ、ロマネ・
コンティやら私は一生飲む可能性が無いようなワインの空ビン(^^;) が大量においてありました。み〜んな飲んじゃったのでしょうね。羨ましいなぁ。
壁にならんでいる空ビンに驚いていると、荒井さんがワインをご馳走して下さいました。なんと!
ドメイヌ・タケダ・キュヴェ・ヨシコです。ワイナリーから当店に届く本数にも限りがあって、販売してばかりで飲むのは初めてです。
驚くほどに泡に持続性があり、グラスに注いでからもきめの細かい泡が立ち上 がり続けます。口に入れてすぐ泡が舌全体に拡がります。味わいはとろみがある上に辛口で、舌の上にワインがのっかるような固まり感があります。奥行きのある高品質なスパークリングワインで、暑い日にあちこち歩き回った身体に染み渡りました。至福のときでした。(^^)機会があれば今度は秋の収穫の時期にお邪魔してみたいと思っています。
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