匠の傘専門店 みや竹 > 傘選び方ガイドTOP > 重さガイド
骨の素材や数、生地やハンドルの種類、様々な要素によって傘の重さは変わります。見た目のグレード感や安定感、あなたの行動スタイルによっても重さへのこだわりは変わるでしょう。
傘の重さは、大きさや素材により千差万別です。例えば、コンビニなどで販売している一般的なビニール傘(親骨サイズ65cm)の重さは約400gです。そして心斎橋みや竹が取り扱う匠の傘(長傘)は婦人用傘で約300~500g、紳士用傘で400g~600g程度です。
16本骨、厚手の生地の傘は一見して、違いが分かる重厚な佇まいで、600gを越える重量となる場合があります。逆に、職人傘の中でも無地で骨数が少ない傘は比較的軽量です。
匠の傘は素材が上質になるほど総じて重くなる傾向があり、また頑丈なつくりや重厚な佇まいを「持ちごたえ」として感じる愛好家の方も多いですから、必ずしも重い傘だからだめということでもありません。なにを優先し、なにを傘に求めるかによって、人それぞれに心地よい重量感は違ってきます。
中でも傘の重さに最も関わるパーツは『骨』ですが、その素材は従来のスチールと、カーボンファイバーやグラスファイバー等の軽量なものに大別されます。カーボンファイバーは炭素繊維、グラスファイバーはガラス繊維。軽い傘を所望される方が増えているため増加傾向にあります。ただ 骨がしなりに強い分、 ジョイントなど関連部分に負荷がかかり壊れやすい傾向もありますので、強度や耐久性よりも 軽さをテーマに開発された物であると考えてください。例えば、同じ職人ブランド・同じ生地の60cm・16間紳士傘をスチール骨とカーボン骨で比較すると約150gの差が出ました。これは体感的にもはっきりと軽く感じるレベルです。
一方、スチールは従来より傘の骨に使われてきた素材で、カーボン等に比べるとやや重いというデメリットはあるのですが、骨がしっかりと生地を引っ張るため、張りの美しさや見た目のグレード感ではむしろ優っていることから、永年の職人傘ファンの方には根強い人気があります。
カーボン骨
スチール骨
職人傘の生地は大きく二つに分かれます。ベーシックな無地傘の富士絹などに代表される「後染め(あとぞめ)」は、織られた生地に染色するので薄く軽く仕上がり、傘を閉じた姿もスリムになります。
美しい絵柄の甲州織などに代表される「先染め(さきぞめ)」は、染めた糸を高密度で織り込んでいくため、厚くて重めで閉じ姿も太くなりますが、ワンランク上の匠の傘という印象になります。
ネットの写真一覧では同じ印象にみえてしまいますが、無地と柄物では厚さや重さが違うことを覚えておいてください。
最近では「先染め」でもカーボンやグラスファイバーを骨に採用して軽量化しているものが増えていますので、骨素材もあわせてチェックしましょう。
STEP-1 大きさのページでご紹介したローポジションをこちらでも試してみてください。
ハイポジションと比べて、肩や胸など体の一部を支点にできますので、力を分散させることが出来て重量感も軽くなります。また、手首の負担も格段に小さくなります。ハンドルの太さも重さに関わる要素です。グレード感も高い太めのハンドルは、当然ながら重く感じられますが、まず肩を支点としたローポジションにして、その状態でJ字曲がりを手前側にしてみると「バランサー」として機能しますので、重量感も格段に軽減されて持ちやすくなります。
ハンドルの持ち方に決まりはありません。傘そのものの重さは変えられなくても、持ち方を色々とアレンジすることで重量感をコントロールできます。固定観念に囚われず、自分だけの持ち方を創造してみてください。
ローポジション
バランサー持ち