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身長から、自分に合った傘の標準サイズを知ることができます。
標準サイズを知れば、「とにかく濡れたくない」「小回りがきく方がいい」など必要な条件と組み合わせて、より自分に合う大きさの傘を選ぶことができ、大きな失敗がなくなります。
傘のサイズは、①親骨サイズと②差し渡し(実効直径)、そして③全長の3つの数字で表されます。この内、濡れにくさに最も関係するのは②差し渡し(実効直径)のサイズです。
傘のサイズ名称
親骨サイズと差し渡しの関係
生地の縫いに添う主要な骨の長さです。「60cmの傘」と表記されている場合は、一般的に、親骨サイズが60cmであることを意味しています。ただ、おなじ親骨サイズでも 骨数や型(張り方)によって、差した時のサイズ感は異なります。
傘を広げた場合の直径のことで、傘の大きさを示す数値としては「親骨の長さ」よりも重要度が高いものです。一般的に「露先から露先」までを計測することも多いのですが、それでは実際の雨避けに有効な大きさとは異なりますので、心斎橋みや竹では「生地の端から端」までを測って数値掲載しています。さらに、張り具合(生地の型)の深浅による個体差がありますので、確定したものではなく「約○cm」という誤差もふくめた表示を行っています。
ハンドルの先から石突(接地する部分)までの長さです。傘を閉じて持ち歩く時に重要となるサイズです。STEP-3 長さのページで解説しますが、最適な傘選びにおいて、この全長もとても大事な数値です。
身長が高い方ほど、必要な傘の大きさは大きくなります。そして、この時に重要になるのが、傘のサイズの中でも差し渡し(実効直径)です。まずは身長にあった標準サイズを知ることが大事です。
身長と差し渡し(実効直径)の関係を わかりやすくグラフ化してみました。
メンズゾーンとレディースゾーンが分かれているのには理由があります。
男性にとっての傘は「ステイタスシンボル」。明らかに小さいサイズを肩をすぼめて窮屈そうに持っている姿は紳士には似つかわしくありません。周囲に邪魔にならないように配慮しつつも、胸を張って背筋を伸ばして持ちたいものです。大切な方にさし掛けてあげる優しさと包容力も、持ち合わせられれば一層よいですね。そういった紳士傘づくりのコンセプトに合わせたサイズ感が【メンズゾーン】です。
そして女性にとっての傘は「ファッションアイテム」。せっかくコーデが決まっていても、傘だけあまりに大きすぎて浮くようであれば、お洒落指数も半減します。トータルバランスを踏まえオーナーに寄り添うような婦人傘のサイズ感が【レディースゾーン】です。
決してこのゾーン以外が駄目というわけではありません。
実は、同じ親骨サイズでも、骨数の多い傘の方が面積は広くなります。よって、ゾーンのお薦め数値よりもやや小さなサイズであっても、安心の包容力を感じて頂けます。
逆に女性でも大きな荷物をもつ方やお子様を抱えた方という場合は【メンズゾーン】の該当サイズから選ばれても構いません。これは職人傘のカテゴリーにはあまりないサイズですが、一般的な普及品タイプのものの中に適切な傘があると思います。
このゾーンの標準数値を知っていれば、傘の大きさ選びにおいて、『大きな失敗』がなくなります。どうぞご活用ください。
TIPS |
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例えば「ラシーマ」は実効直径108cmの傘ですが、16本骨のため面積が広めです。写真の男性のように、身長177cmの方にも満足いただけるサイズと言えるでしょう。 |
自分の身長にあった傘の大きさを知ることに加え、ちょっとした傘の持ち方の工夫をすることで、さらに雨に濡れにくくなります。
肩や脇のあたりに傘の中棒(シャフト)を軽くあてて、頭が半分隠れるぐらいまで下げて持つのが『ローポジション』です。視野がやや遮られ暗さは感じますが、傘が体に近い分カバー範囲が広がり、濡れにくくなります。
一方、傘を頭の上方に掲げて、高い位置で持つのが『ハイポジション』です。視野は広いですが、吹き降りのときは濡れやすく、ローポジションに比べて腕も疲れやすいです。
普段『ハイポジション』で持たれている方は、『ローポジション』もお試しください。ワンランク上のサイズ感を得られるはずです。これは、お手持ちの傘のパフォーマンスを 出きる限り向上させる秘策です。
ハイポジション
ローポジション
傘をさす姿を、ショーウィンドウなどに映して正面から見てみて下さい。実は傘の下の空間を半分ほどしか使っていないことに気付くでしょう。右手で傘を持つ方は、左腕側に右手を持ってくる「クロス持ち」をどうぞお試しください。私達は、傘を持っていない手には荷物を提げているケースが多いです。その荷物も濡れにくくなり、傘の下の空間をバランス良く有効活用できる賢い持ち方のひとつです。
ノーマル持ち
クロス持ち
TIPS |
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折畳み傘は、受骨が小さく、頭を深く中に入れ込める=ローポジションがとりやすい構造です。 |
差す時間と同じぐらい、閉じて持ち歩く時間があるのが傘です。傘の長さは、持ち歩き安さに関わる重要な要素です。
一般的には、親骨サイズに比例して、傘の全長も長くなります。(店頭販売品の傘のラベルに「60cmの傘」と表記されているその数字が親骨のサイズです。)安心感から必要以上に親骨サイズの大きな傘を選ぶと、風に煽られやすくなり手も疲れます。さらに、「全長が長くなり持ちづらく腕に負担がかかる」というストレスも抱えがちです。
全長の大きさに関わる要素は、親骨以外に、ハンドルと石突(接地する部分)があります。親骨サイズが同じ傘でもハンドルと石突の大きさによって全長は異なり、使用感に大きな差が出ます。
ショートアンブレラと言われる傘がこれに応えるものです。ハンドルは持っていて疲れないような必要充分な長さがあれば良いし、石突は雨避けという機能には関係のない部分ですので、これらの不要な長さを出来る限りカットしたものが、「持ち勝手」という意味では優れた傘です。
昔から目にしてきた、すらっと長い傘も魅力的ですが、傘の大きさは確保しながら全長を短くした新感覚のショートアンブレラは、腕を伸ばして持つことができ、雨の日の移動に負担をかけない機能的な一本です。
長傘
一般的な長傘のハンドル上部を持つと石突が地面に着地します。そのため、腕を曲げて持つ必要があります。
ショートアンブレラ
ショートアンブレラは、ハンドル上部を持って腕伸ばしても石突が地面につかず、楽に持つことができます。
みや竹別注モデルの「フルサイズ・ショートアンブレラ」です。一流職人とのコラボレーションで広げて大きく、長さはショート仕立ての婦人傘を実現いたしました。職人傘の新しい潮流です。
傘本体の機能や大きさはそのまま(フルサイズ)に、全長をぎゅっと圧縮(ショート)。腕を自然に伸ばしたまま持てて、しかも地面にもあたらずのストレスフリー。今までの傘と比べてみれば、卓抜の使用感にきっとご満足いただける一本です。
折畳み傘を長傘のようなイメージで使うことでも、同じようなストレスフリーを実現することが出来ます。匠の傘 案内人 宮武和広自身も、いつも長いままに伸ばした折畳み傘を何本か用意して、天候にあわせてさっと持ち出すようにしています。
特にお気に入りは小宮商店の「プレシャス10(全長72cm)」です。 ゆったり持ちやすい籐曲がりハンドル。大判で長傘と寸分かわらぬ使用感でありながら、とても短めな全体長。言うなれば『折畳める長傘』です。腕にかかるストレスもなく非常に軽やかに雨の日を過ごせます。
1. 長傘の場合
2. ストレートハンドルの
折畳み傘の場合
3.「プレシャス10」の場合
TIPS |
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紳士日傘も55cm折畳みタイプであれば、鞄と一緒にハンドルのつり紐を持っても、地面につくことがなく大変に楽です。こちらもお薦めです。 |