魚の目(うおのめ)とは?原因や治療方法を紹介

2023.8.22

「魚の目(うおのめ)」という足のトラブルは、なぜ発生するのでしょうか?
その原因と、効果的な治療方法について探ってみましょう。

ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

1. うおのめができるのはなぜ?

魚の目(うおのめ)は、足裏や足指の骨の突出部分に物理的な力が継続して加わってできる、中心部に芯がある5~7mm程の角質肥厚のことです。
中心の芯が魚や鶏の眼のように見えるので、「うおのめ」や「鶏眼」と呼ばれています。

周囲の角質は硬く肥厚してやや黄肌色に変色し、中心部分の芯は石のように硬くなって半透明に見えます。

うおのめは一般的に足の圧力がかかりやすい部位にできることが多いため、特に靴を履いた時や歩く時に、硬い角質部分へ圧力がかかり、痛みが強くなることがあります。

うおのめができる主な原因

うおのめができる主な原因は
・過度な圧力や摩擦
・歩行や足の形の影響

と言われています。

過度な圧力や摩擦:

きつい靴を履いたり、適切なクッションがない靴の場合、特定の部位に局所的な圧力がかかり、その部分の皮膚が厚くなってうおのめが形成される可能性があります。

歩行や足の形の影響:

歩行時の足の動きや足の形によってもうおのめができる場所やリスクの程度が変わることがあります。
歩行時に特定の部位に過剰な摩擦が生じる人や、足指に圧力がかかりやすい人は、うおのめができるリスクが高まります。

うおのめができやすい人や生活の例

次に、うおのめができやすい人や生活の例を紹介します。
当てはまるものがないかチェックしてみましょう。

1. 高いヒールやサイズが合わない靴を日常的に履いている:

高いヒールを履いている場合、足の前部分に圧力がかかりやすくなります。
これによって足指の間や足裏のアーチ部分(親指と小指をつないだ指の付け根の部分)にうおのめができるリスクが高まります。

また、適切でないサイズや形状の靴を履くことは、足に過度な圧力や摩擦をもたらす可能性があります。

2. 長時間の立ち仕事:

長時間立ち仕事をしている人は、足に持続的な圧力がかかるため、特定の部位にうおのめができやすくなることがあります。

3. 足の形状や歩行のくせ:

足の形状や歩行のくせによってもうおのめができる傾向があります。
中でも足指が重なっている人や、足の裏が平らな人は、特定の部位にうおのめができやすいことがあります。

4. 足の保湿不足:

足の皮膚が乾燥していると角質が硬くなりやすくなるため、うおのめができやすくなることがあります。

2. うおのめを放置するとどんな問題が起こる?

「うおのめ」は放置すると様々な問題を引き起こす可能性があります。
その重要性と放置がもたらす問題について詳しく見ていきましょう。

1. 痛みの悪化:

うおのめが放置されると、角質部分がさらに厚くなる可能性があります。
角質がさらに厚くなり、芯部分が大きくなることで痛みが増し、見た目の悪化も起こります。

歩行や靴の着用時に痛みを感じることが増え、日常生活に支障をきたすこともあります。

2. 歩行の制約:

放置されたうおのめが大きくなると、足の違和感や痛みが強くなります。
その結果、足の負担を避けるために歩行の制約を強いられることがあります。

長期間にわたって歩行が制限されると、筋力の低下や足の使い方やバランスが変わることがあります。

足の筋力やバランス感覚が低下すると、転倒やけがのリスクが増加する可能性もあります。
また、筋肉の使用が減少することで、体全体の筋力が衰え、日常生活の動作が難しくなることがあります。
特に高齢の人にとっては、筋力の低下やバランス感覚の悪化は重大な問題となってしまいます。

3. 感染リスクの増加:

放置されたうおのめは、皮膚が硬くなり角質が厚くなるため、その周囲の皮膚が傷つきやすくなります。
割れた皮膚から雑菌や細菌が侵入する可能性が高まり、感染症のリスクが増加します。
感染が広がると、炎症や膿を伴う症状が現れることがあります。

4. 健康リスクの拡大:

足のトラブルは体全体の健康にも影響を及ぼすことがあります。
放置されたうおのめが歩行や運動の妨げとなり、運動不足や姿勢の悪化を招くことがあります。
体の姿勢が歪んでしまうことで、腰や背中の痛みなどの問題が引き起こされることも。

また、歩行制約により運動不足が続くと、心臓血管系の健康に影響を及ぼす可能性があります。
運動不足は心臓の健康リスクを増加させ、高血圧や心臓病などの疾患のリスクを引き上げてしまうこともあります。

うおのめを放置すると、痛みや感染、歩行の制約など、様々な問題が起こる可能性があります。
早期のケアと適切な対処が重要であり、専門の医師のアドバイスを受けることが推奨されます。
放置せずに、健康な足を保つために注意が必要です。

3. うおのめの治療法とは?

うおのめの治療方法は大きく分けて、自宅で行う方法と病院で行う方法があります。
自宅で行う方法は、市販薬や自然療法などがありますが、効果には個人差があります。
また、自分で削ったり切ったりすることは危険ですので、絶対にやめましょう。

病院で行う方法は、皮膚科や整形外科などで専門的な治療を受けることができます。
治療法にはメスや電気メス、液体窒素などを使ったものがあります。

1. 自宅で行う方法:

①ドーナツ型の保護パッド:
うおのめに直接貼ることで圧力を分散し、痛みを軽減する効果があります。
皮膚を保護する役割を果たし、歩行時の痛みを和らげることができます。

②軟膏やクリーム:
市販の軟膏やクリームを使用することで、角質を柔らかくし、うおのめの芯を取り除きやすくすることができます。
中でもサリチル酸には角質を柔らかくする作用があります。
市販薬を数日間貼り続けることで、ごく小さなうおのめの場合は芯を取り除くことができる場合があります。

ただし、サリチル酸は正常な皮膚にも作用するため、周囲の皮膚を傷つけないように注意してください。
また、芯が深い場合や効果が出ない場合は医師に相談してください 。

③オリーブオイルやアロエベラなどの自然療法:
オリーブオイルやアロエベラなどの自然療法は、角質を柔らかくしたり保湿したりする効果が期待できます。
オリーブオイルやアロエベラを患部に塗ってマッサージしたり、ガーゼに含ませて貼ったりすることで、うおのめの症状を改善することができる場合があります。

ただし、これらの自然療法は科学的な根拠が乏しいため、効果には個人差があります。
また、アレルギーや副作用に注意してください。

2. 病院で行う治療方法:

①メスやハサミで切除する方法:
うおのめの芯を直接取り除く方法です。
まず、サリチル酸などで角質を柔らかくした後、メスやハサミを使って芯を切り取ります。

この方法は、芯を確実に除去できるという利点がありますが、出血や感染のリスクがあるという欠点もあります。
また、痛みに弱い人には向かないかもしれません。

②電気メスで焼灼する方法:
電気メスは高周波電流を発生させる器具で、患部に当てると組織が高温になって焼け切れます。
この方法は、出血や感染のリスクが低いという利点がありますが、火傷や色素沈着のリスクがあるという欠点もあります。
また、治癒に時間がかかる場合があります。

③液体窒素で凍結する方法:
液体窒素をうおのめに当てて細胞を破壊する治療法です。
液体窒素は-196℃の液体で、患部に当てると細胞が凍結して壊死します。
この方法は、出血や感染のリスクが低く治癒も早いという利点がありますが、火傷や色素沈着のリスクがあるという欠点もあります。
また、痛みや腫れが強い場合があります。

痛みが強い場合やセルフケアの効果がない場合は早めに受診を検討することをおすすめします。

また、うおのめの周囲に赤み、腫れ、膿などの症状が現れた場合、感染症の可能性があるため、感染が広がる前に医師による診察を受けることが重要です。
糖尿病など他の健康状態とうおのめの関連がある場合も医療機関を受診しましょう。

適切な治療を受けることが健康な足を保つために重要です。

4. まとめ

うおのめの特徴や原因、放置のリスク、治療法についてご紹介しました。
足の健康は日常生活に大きな影響を及ぼすため、適切なケアが重要です。
痛みや不快感を感じる場合や、自己処理が難しい場合は、医療機関を受診することをおすすめします。

健康な足を保ち、快適な日常を送るために、適切な対策を講じましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!