ワカメのお話し
目次・・
収穫から製品まで ◎わかめの一生 ◎わかめを上手に生かす食べ方のコツ ◎わかめが体にいい 

◆ わかめを上手に生かす食べ方のコツ ◆


養・味を生かすもどし方

 家庭でよく使われているわかめは、湯通し塩蔵わかめや素干しわかめなどです。 どちらも水でもどして使いますが、このときあまり長く水につけすぎないようにしましょう。 わかめに多いアルギン酸などの水溶性の食物繊維は、長く水につけておくと溶 け出してしまうからです。

 もどしすぎたわかめの表面がぬるぬるしてくるのは、アルギン酸などが溶け始 めているからなのです。

 湯通し塩蔵わかめは塩がついていますので、何回か水をかえながら、手早くもどすようにします。

 水でもどすと、わかめはかなり量が増えます。 湯通し塩蔵わかめで3〜4倍、乾燥わかめで8倍〜10倍にもなります。  量のもどしすぎにも注意しましょう。


と組みあわせるとミネラルの吸収力アップ!

 わかめの調理に酢を使うと、カルシウムをはじめとするミネラル類の吸収率が上がって、有効に利用できます。

 わかめのミネラルは、アルギン酸と結びついていることが多いのですが、酢によってミネラルがアルギン酸と分離され、調理した段階で、すでに酢の中に引 きだされているのです。 ですから、本当は酢の物は、汁ごと食べたほうが、豊富なミネラルをそっくり とれるということになります。

 塩分に注意して、汁まで食べられる工夫をするのも良いことです。 わかめの料理には、昔から二杯酢や三杯酢などを使った酢の物がいろいろあり ます。  わかめは酢の物によくあいますが、味の面だけでなく、栄養の面でもたいへんよい組み合わせだったのです。

 酢は、わかめの成分を効果的に引き出しますが、長くつけおきすぎると、せっかくのわかめの美しい緑色も、風味も消えてしまいます。 酢の物をつくるときは、食べるタイミングを考えて、直前にあえるようにするのが、おいしく食べるコツです。


を使うとカロチンの吸収がよくなる

 わかめに含まれているカロチン(ビタミンA)は、脂溶性ビタミンですので、 油と一緒にとると吸収されやすくなります。

 わかめというと、味噌汁の具や酢の物など、さっぱりしたものばかり考える人が多いようですが、油を使った料理にはこんなメリットもあるのです。  サラダにしてドレッシングをかけたり、ちょっと意外かもしれませんが、油炒めにしたり、油と組合せる工夫もいろいろあります。


すぎに注意する

 わかめを汁物や煮物に使うときは、煮すぎてしまうとわかめの風味が消えてしまいます。  わかめは、さっと熱湯に通したくらいできれいな緑色になります。 煮すぎると、褐色になってしまいます。

 汁に溶け出す水溶性の成分も多くなりますから、汁ごと食べない煮物などでは 栄養面でも損失が大きくなります。 また、煮すぎて歯ごたえがなくなれば、当然、かむ回数を多くするという食物繊維の効果も、期待しにくくなります。

 たとえばみそ汁の具として使うときなどは、火を止める直前入れるとか、または直接おわんに入れても十分です。


とめ

 水につけすぎない、もどしすぎない、 料理に使うときは、とにかく一番最後にいれる・・です。