ガンはどうしてできるのか
胃ガン、肺ガン、食道ガン、肝臓ガン、乳ガン、子宮ガンなど、体のいろいろなところにガンは発生します。
いったい、ガンとはどんな病気なのでしょうか?
ひと口に言ってしまうと、ガンは細胞の遺伝子の性質が変化し細胞分裂が異常に増えてくる病気です。
ガンはまず発ガン物質などにより細胞の遺伝子が傷ついて変化し、ガンの芽ができてくるのが第一段階です。
その芽は大きくなってかたまりをつくり、そしてガン組織にまで成長します。
ガンのことを悪性新生物ともいいますが、まさにガンは私達の体の中にあってほかの細胞とはまったくちがった新生物のかたまり(腫瘍)として成長します。
そして、ガンは体のほかの場所に転移して、病気を進行させます。
ガンをおこす発ガン物質がいろいろとわかってきています。
発ガン物質は食べ物の中にも、私達の身の回りの環境のなかにもあります。
すべてを避けることはできませんが、食事に注意するだけでも、ガンになるリスクをかなり減らすことができます。
食事に関しては ・偏食を避けて、バランスのよい食事をする
・食物繊維の多い食品をとる ・ビタミンA、C、E(エース)を十分に取る
・食塩をできるだけ少なくするなどがいわれています。
海藻に多いカロテンが、ガンの予防に役立つ!
海藻は食物繊維が多く、体内の塩分を減らすのにも役立ちますが、それに加えて体内でビタミンAに変わるカロテンとビタミンCも多く含んでいます。
特にわかめのカロテンは、ほうれんそうなどの緑黄野菜にも引けを取りません。
最近、ビタミンAには、細胞の分裂を正常に保つはたらきがあることがわかってきました。
ガンという病気は、細胞分裂が異常な速さですすむ病気です。
そのことから、ビタミンAの抗ガン作用が注目されているのです。
また、カロテンはビタミンAに変わってガンの予防に役立つだけでなく、カロテン自身にもガンを予防する働きがあるのではないかといわれています。
ガンの発生には、体の中での過剰な酸化反応が関係していることが分かってい
ます。
カロテンにはビタミンCやEとともに、この酸化を抑える働きがあるのです。
海藻のこれらの成分が、力を合わせてガンの予防に働きます。
アメリカでは食品に、健康に役立つことを強調して表示することが法的に許されています。
くだものや野菜などビタミンCやE、カロテンを多く含んでいて許可されたものには「ガンのリスクを減少する」と書いてもよいのです。
アメリカ人に海藻を食べる習慣があれば、海藻も同じように許可されたことでしょう。
さらに、カロテンには、細胞を傷つけて、ガンや老化の元凶となる「活性酸素」
というあばれ者の悪玉酸素を抑える酵素の働きを助けたり、体を守る免疫シス
テムを強くしたりする働きもあるといわれています。
こうしたカロテンの働きに注目し、ガンや老化防止に効果のある食品添加物や
肌を若返らせる化粧品などの実用化も期待されています。
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