海藻を食べると頭が良くなる! |
ビタミンは、三大栄養素(炭水化物、脂質、たんぱく質)と並んで重要な栄養素
の一つです。
正常な健康体を維持する上にはなくてなならないものです。
海藻にはこれらが多く含まれていますが、では、いざ体にとりいれるとなるとどうでしょうか。
調理の段階で少なくなってしまうもの、あるいは、かなり微量のため、なかには主な補給源としては物足りないものもあります。
でも、すべてのビタミンが不遇な目にあっているわけではありません。
海藻特にノリ(アマノリ)に多いビタミンB12は、他の食物に比べても、数段豊富
な含有量を誇っているのです。
ビタミンの宝庫といわれる野菜にも、ほんの一部の例外を除いてはほとんど含まれていません。
動物の内臓、豚肉、牛肉、卵、ミルク、チーズなどには比較的多く含まれていますが、それでもノリのB12には及びません。
ノリにはB群は比較的多いのですがB12は抜群に多いのです。
一日4枚のノリ!これがビタミンB12の一日の所要量に当たります。
ではビタミンB12は私たちの体にどんな恵を与えてくれるのでしょうか。
ビタミンB12が不足すると、赤血球の数が減り、貧血症を起こします。
貧血の原因にはビタミンB2や鉄分の不足も考えられますが、特にビタミンB12が不足した場合は、悪性の貧血に見舞われてしまいます。
また、甲状腺ホルモンの働きを正常に保つ機能もありますから、ホルモンのバラ
ンスが崩れやすい妊産婦には、特に効果的なビタミンといえます。
神経系の乱れが原因で起こるさまざまな症状にも、ビタミンB12の効果はいかんなく発揮されます。
脳障害にも有効に働くといわれていますし、最近では、情緒不安定を解消する働きのあることも明らかになってきました。 さらに、脳の活動に不可欠なアミノ酸の代謝を活発にすることもわかってきたのです。
脳の活動が活発になれば、集中力や記憶力は、一段と増します。
また、特にノリに多いビタミンB群のコリンは、血液脳関門といわれる脳細胞に通じる、いわば関所のようなところを文句なしに通過できる物質のひとつで、脳の栄養にはなくてならない物質です。
神経伝達機能も備え、記憶力を強化して、特に老人ぼけを防ぐ効果があるとされています。
またコリンには、肝臓を薬害から守る働きもあります。
勉学中の若い世代だけではなく、遠い将来、けっして他人事ではないぼけ防止にも、コリンを始め、ビタミンB12の効果は、徐々にそのベールをぬぎつつあります。
いづれくわしく述べますが、血液をさらさらにする効果の高いEPA(不飽和脂肪酸の一種)タウリンとともに摂取できる海藻、特にアマノリは、その意味でも、
大切な食品といえるでしょう。
毎日の食卓に添えられたノリの1枚でもさまざまな角度から見て、ビタミンの補給ともなり、私たちの頭も心も健全にしてくれるのです。
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