ブレーキワイヤーをゆるめる

リムとブレーキシューのクリアランスをとる(隙間を作る)ために、ブレーキワイヤーをゆるめます。

・・・の前に、ワイヤー同士が絡んでいないかチェックしてください。

これは明らかに絡んでいますね。

ちょっと分り難いですが、これも絡んでいます。
ワイヤー同士が絡んでしまうと、ブレーキ操作、シフターの操作に悪影響をおよぼすことがあります。

これが絡んでいない状態です。
ワイヤー同士が絡まないようにハンドルをセッティングしてください。


ワイヤー同士が絡まないようにハンドルをセットしていただいたら、いよいよワイヤーの張りをゆるめる作業に入ります。

これはリアブレーキです。
見やすいように、泥よけを外しています。

作業の内容は、

1.赤矢印の先のボルトをゆるめる。
2.黄色矢印の先のワイヤーを、水色矢印の方向へゆるめる。
3.赤矢印の先のボルトをしめる。

という感じです。



ボルトをゆるめるのに、5mmのアーレンキー(六角レンチ)を使用します。

そのままの状態でボルトをゆるめると、ワイヤーが勢いよく外れてしまうかもしれませんので、
まずは左右のVブレーキを指で挟んで押さえてください。

Vブレーキを挟みつつ、5mmのアーレンキーでボルトをゆるめてください。
ブレーキワイヤーが動く程度ですので、ゆるめる量は少なくて大丈夫です。


ワイヤーを約3mmゆるめます。
その後、ボルトをしめてください。


ワイヤーをゆるめたことにより、リムとブレーキシューのクリアランスがとれたかと思います。
実際にタイヤを回し、スムーズに回転するかどうかご確認ください。

次に、ブレーキレバーを握ってください。
ぎゅ〜っと握ると、ワイヤーをゆるめる前に比べて、引きが軽くなってるでしょうか?
軽い・・・というより、柔らかいという表現のほうが合っているかもしれません。

ブレーキレバーを握りこんだ際に、柔らかすぎる(グリップと接触する、もしくは接触しそうになる)場合は、
ブレーキアジャスターボルトとロックリングを回して、少しだけワイヤーの張りを強めてあげます。

1.ブレーキワイヤーの、ハンドル側の取り付け部です。
ブレーキアジャストボルトとロックリングが見えます。

2.ボルトとリングを、一緒にゆるめます。

3.ボルトを押さえつつ、リングのみしめてください。

4.ボルトとリングの間に隙間ができれば、作業完了です。


どうでしょうか?
さっきより、引きが重たくなったでしょうか?
あとの微調整は、このボルトをゆるめたりしめたりすることで行ってください。


最後にブレーキシューリムとの隙間をチェックします。
0.5〜1.0mm程度離れていればOKです。

このチェックは、目線をシューより下げて行ってください。
上から覗きこんでしまうと、タイヤの陰に隠れて隙間がチェックできません。

また、同時にブレーキレバーを握って、シューの動きもチェックしてください(握るとシューリムにくっつき、放すとリムから離れます)。

もし、隙間が狭かったら・・・
スプリング調整ネジを、プラスドライバーで少しずつしめて(時計方向に回して)ください。
シューリムから離れていきます。

もし、隙間が広すぎたら・・・
スプリング調整ネジを、プラスドライバーで少しずつゆるめて(反時計方向に回して)ください。
シューリムに近づいていきます。