第2章・必要な壁紙(クロス)の計算方法(基本編)

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自分で壁紙を張り替えるために、リビングの壁面(側面)と天井の寸法を測ります。
壁紙がどのように壁に張られているのかを簡単に説明してから、必要な壁紙の計算方法を一緒に考えていきましょう。

自分で壁紙の張り替え!セルフリフォーム!!
壁紙の張り替えは、自分でできる!?

壁面(側面)と天井の寸法を測る

スタッフ佐藤の実家のリビングの写真と寸法図

自分で壁紙を張り替える最初の第1歩、壁と天井の寸法を自分でメジャーなどを使い測ります。
この作業は意外と大変です。
スタッフ佐藤の実家のリビングには、食器棚にテーブル、ソファと障害物が多く、障害物を移動しながら脚立に登っては降りの作業、汗だくになりながら、各壁の「縦横の最大幅」と「窓・ドアの幅」、「壁の端から窓・ドアまでの幅」を巻尺で測りました。
食器棚の裏の壁は食器棚が重くて動かせなかったので、壁の代わりに食器棚の上から測りました。
天井も同じく、1人では精密に測るのは難しいので、床の寸法を代わりに測りました。
いい加減な測り方ですが、壁紙を購入する時に1割〜2割多めに購入して対応するので安心です。

では、壁面(側面)・天井の採寸、図面起こし、割付計算について説明します。

壁紙(クロス)の注文サイズを計算する(割付の考え方)

壁紙(クロス)はどのように壁に張られているか

国産壁紙の場合は横幅は約90cm、輸入壁紙の場合は横幅は約50cmが有効巾です。
実際には少し大きめで、国産壁紙は95儖未任垢、約5僂論擇蠅靴輅として扱うので壁紙の横幅サイズとは約90cmと考えます。

基本的な壁紙の張り方のイラスト

壁面ごとに壁紙(クロス)をどう張るか計画を立てる(割付)

壁面ごとに展開図を作って、壁紙を貼る部分と貼らない部分の確認をします。

スタッフ佐藤の実家のリビング・壁面(側面)の展開略図

どの壁面から貼るかを決める

展開図で部屋の形状の確認をしたら、どの壁面から壁紙を貼っていくか決めます。
初めての人は、慣れない作業なので最初は失敗してもかまわないよう目立ちにくい場所から貼ります。
部屋の奥側・タンスや棚の裏側の壁面から張るのが適しています。
スタッフ佐藤の実家のリビングの場合は奥のキッチンから張り始めることにしました。
もう一つ大切なのは、出隅(ですみ)・入隅(いりすみ)の確認です。
部屋の角や柱などで出っぱたところを出隅、コーナーの凹んだところを入隅といいます。
この出隅、入隅を事前にチェックしておきます。
また、右利きの人は左回りで、左利きの人は右回りで壁紙を張っていく方が貼りやすくなります。

貼り始めを示したイラスト

基本的な壁紙(クロス)サイズの計算方法

展開図を利用して、必要な壁紙サイズを計算する前に、基本的な計算方法を説明します。
スタッフ佐藤の実家のリビングの場合は、トリムコーディネートにしたため、腰上・トリムボーダ−・腰下を考慮して計算しましたが、腰上の壁紙が基本的な壁紙サイズの計算方法になるので、トリムコーディネートでない場合は腰上の考え方を参考にしてください。
腰下の貼り方は横張りという方法で壁紙を張っています。
横張りの貼り方については「第15章 下の壁紙・腰下を自分で張る」でご紹介しています。

図1・1壁面に対する壁紙の貼り方を表したイラスト
  • 腰上の壁紙について(赤点線の部分)
    • 柄物の場合(縦リピート:21.5cm)
      高さ÷縦リピート=高さのなかでリピートが繰り返す回数
      高さのなかでリピートが繰り返す回数(繰上げ)×縦リピート = 縦サイズ
      縦サイズ×枚数

      図1を参考に、壁紙の縦リピートを21.5cmとして考えると、
      142÷21.5 = 6.6 → 繰り上げて7、リピートは142cm中で7回繰り返す
      21.5 = 150.5 → 142の高さに対し壁紙は150.5必要
      150.5×6 = 903cm → 238の壁の横幅に対し150.5が6枚必要なので903cmの壁紙が必要。
    • 無地の場合
      (高さ+切りしろ5cm)×枚数
      図1を参考にして考えると、
      (142+5)×6 = 882cm → 238の壁の横幅に対し必要147.0が6枚必要なので882cmの壁紙が必要。
  • 腰下の壁紙について(緑点線の部分)※今回は横貼り
    (横幅+のりしろ5cm)×枚数
    図1を参考にして考えると、
    (231+5)×1 = 238cm → 238.0が1枚必要。
    ※但し、柄の向きが決められた壁紙の横貼りは不可

リピートとは

柄物の壁紙の柄は、無数に異なる柄が描かれているのではなく、同じ柄が縦にも横にも何度も繰り返して描かれています。 横に繰り返している柄の1単位のサイズを横リピート、縦に繰り返している柄の1単位のサイズを縦リピートと言います。

  • 柄を合わせないで貼ると
    柄のある壁紙を張る場合、図2のように壁の高さに合わせて壁紙をカットしてしまうと、図3のように2枚目を貼った時に横の壁紙と柄のズレが出ます。
    無地壁紙を張る場合は、柄を合わせる必要がないのでこの方法で大丈夫です。
  • 柄を合わせて貼ると
    柄のある壁紙は、壁に張った時に柄のズレを無くすために、図4のように縦リピートを1単位としてカットします。
    リピートを考慮してカットして張ると、図5のように余りが多少でますが、壁紙の柄がキレイに揃います。
リピート説明のイラスト

変則的な部分の張り方とサイズの計算方法

入隅・出隅

貼り始めを示したイラスト

入隅と出隅への壁紙の張り方のポイントを説明します。
図6の,量未ら壁紙は貼って行きますが、,鉢△粒僂禄亢になります。
出隅の場合には壁紙は両面にまたがって回り込ませて貼ります。
△鉢の壁面は入隅になります。
入隅の場合は、壁紙はそこで一旦、縦にカットし、次の壁面からは新しい壁紙で貼りはじめます。

入隅と出隅に壁紙を貼った説明のイラストと入隅の悪い例の写真

ドアや窓

ドアや窓などの変則的な部分の壁紙の張り方を説明します。
例えば、図7のように、ドアや窓のことを何も考えずに右から順に壁紙を貼っていった場合は、隣の壁紙と貼り合わせたつなぎ目(ジョイント部分)がドアの左直ぐ横にきてしまいます。
ドアまわりというのは、常に人の目線に入るものですから、壁紙のつなぎ目がドア近くにあると常に目に入ります。しかもスタッフ佐藤の実家の場合は、計算すると5枚目に張った壁紙に大きなムダがでました。

必要な壁紙のサイズ
(横幅90cm)×(高さ143cm)の壁紙が5枚
143×5 = 715
【必要m数:7m15cm】

ドアの上に壁紙をそのまま貼った時のイラスト
タイトル「POINT1・小壁を作る」のイラスト

ここが一工夫! ドアの上の貼り方にご注目!
図7のようなムダな壁紙を出さず、そして、きれいに見せるには、次に張る壁紙とのつなぎ目(ジョイント部分)を必ずドアの上にくるように寸法を取ります。
図8の壁面の左右に無駄なく壁紙を張って、なおかつドアの上につなぎ目(ジョイント部分)がくるように少しずつ微調整して寸法を取ります。
このようなドアの上にできた小さなサイズの壁紙を“小壁(コカベ)”といいます。
小壁に柄物の壁紙を張る場合は、横リピートを考慮して横幅のどの部分でカットするか考えます。

必要な壁紙のサイズ
(横幅90cm)×(高さ143cm)の壁紙が4枚
(横幅90cm)×(高さ52cm)の壁紙が1枚(小壁)
143×4 = 572
572+52 = 624
【必要m数:6m24cm】

ドアの上に壁紙を合わせて貼った時のイラスト
横リピートの計算について

国産壁紙の実際の横幅は約95cm程度ありますが、その内実際に使える有効巾は90cmです。
横リピートが図8のように46cmの壁紙のとき、90cmの横幅の中で同じ柄が横に2回繰り返していることなります。
(90÷46 = 1.9 繰り上げて横リピートが2回繰り返し)
計算上は1柄分46cmのところでカットとなります。

参考までに横リピートが16cmの壁紙の場合にはどうなるか図9で説明します。

横リピートが16cmの壁紙の場合、壁紙の横幅を90cmで考えると、横リピートが6回繰り返していることになります。
90÷16 = 6
同じ柄が6回繰り返している。

図9を見ると、リピートが5回繰り返すとドアの左横にきてしまうので、リピート4回目の64cmのところでカットして小壁します。
16×4 = 64

必要な壁紙のサイズ
(横幅90cm)×(高さ143cm)の壁紙が4枚
(横幅90cm)×(高さ52cm)の壁紙が1枚(小壁)
143×42 = 572
572+522 = 624
【必要m数:6m24cm】

小壁の張り方・一例のイラスト
  • 但し、実際に貼っていく時には、横の壁紙と柄を合わせて確認しながらカットします。
  • 割付の計算は、施工する上で分かりやすいので有効巾が92cmであっても90cmで計算します。(無地の場合は92cmで行ってもかまいません)
  • 縦リピート・横リピートはカタログに数値が載っていますので参照してください。

腰上の壁紙や小壁の貼り方については「第14章 上の壁紙・腰上を自分で張る(張り替え編)」で説明しています。

トリムボーダーを考慮した腰下の壁紙(クロス)サイズ

トリムボーダーの適した貼り付け位置と、腰下壁紙の必要なサイズの計算方法を説明します。
腰下壁紙サイズの計算方法は、トリムボーダーの位置を決めてから算出していきます。
一般的に日本の建築物は、ドアノブやテーブルの設定に日本人の腰の高さを基準にして建てられています。
同時にトリムボーダーの位置も腰の高さが目線に適当なことから、トリムボーダーの上端の位置は一般的に床から90cmが適当といわれています。
但し、出窓などや障害物があり、貼りにくい場合には90cmでなくても大丈夫です。
トリムボーダーの貼り方については「第16章 真ん中の帯・トリムボーダーを自分で張る」で説明しています。

横幅×高さを測ります。

横幅 = 実寸+のりしろ5cm
高さ = 壁紙の横幅約90cm

高さは壁紙の最大横幅90cmで通常は十分足ります。

高さ:90cm

(横幅283cm+のりしろ5cm)×(高さ90cm)の壁紙が1枚
(横幅85cm+のりしろ5cm)×(高さ90cm)の壁紙が1枚

【必要m数:3m78cm】

腰下の壁紙の張り方を説明したイラスト
次章へ続くイラスト:第3章 必要な壁紙(クロス)の計算方法(佐藤実家編)