ハタ貴金属

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2021.2.9

オリエントスターについて

オリエントスターそして46系の誕生

1950年に現在の東京都日野市に多摩計器株式会社が設立され、腕時計の製造を開始。
翌1951年にオリエント時計株式会社へと社名を変更し、「輝ける星」と呼ばれる機械式時計を理想に「オリエントスター」は誕生しました。

1957 年に、腕時計の主流となるセンターセコンドの本中三針T型ムーブメントを搭載した「オリエントスター ダイナミック」を発表。
その後にN型、N型自動巻き、L型、L型自動巻きのムーブメントを設計。
1971 年(昭和46年)には、現在多くのオリエントやオリエントスターに搭載されている自動巻きムーブメント46(ヨンロク)系が誕生しました。

シンプルな46系は、従来の自動巻きに比べ、径・厚さとも小型化され汎用性は高まりました。
そして自動巻き機構にマジックレバーを採用することで、高い巻き上げ効率を実現したのです。

さまざまなモデルのベースとなった「ヨンロク」

クオーツ全盛の1980年代を経て、機械式腕時計が再び注目されはじめた90年代に入ると、
46系をベースに
パワーリザーブ(1996年)、
ワールドタイム(1999年)、
セミスケルトン(2003年)、
GMT (2010年)の機能を搭載したモデルをリリース。
国産機械式時計にオリジナリティーあふれる世界観を展開しました。

2012年ごろからは多様になったモデルに対応すべく地板ならびに受け類を統一した「46系F6」の設計をスタートさせ、生産の効率化を図りました。
2016年には、満を持して1991年に発表したモンビジュ(Cal.48320)以来の手巻きスケルトンモデル「オリエントスター スケルトン」(手巻きCal.48E51、パワーリザーブ約50時間)を発表。
これはモンビジュの46系ムーブメントCal.48320をベースにスモールセコンド化、
部品を適切に配置することでスケルトンの抜け感は強調され、ダイヤモンドカットされたインデックスや針などが、立体感と高い視認性を生み出しています。

当店でも取り扱いがあるオリエントスタークラッシックスケルトン

セイコーエプソン株式会社との統合

2017年、20年以上に渡り協力して事業を推進してきたセイコーエプソン株式会社と統合。

46系F7ムーブメントは、F6では「日差+25秒~-15秒」であった精度が「日差+15秒~-5秒」に向上。
また、装飾の技術革新もあり、それまではゴム砥石で装飾していた模様を、エプソンが他の製品開発で培ってきた刃物で彫る技術に変更したことで模様はよりシャープに、
刃物を変更する頻度が減ったことで、さらなる生産の効率化も実現しました。

そして後にF6、 F7ともに持続時間を40時間から50時間(F6-50、F7-50)に増やしました。

2018年には、ケース上面からムーブメントを挿入する組み立て方法FLA (Front Loaded Assembly)を取り入れ、
広いダイヤル見切り(上面からダイヤルが見えている範囲)と視覚的に薄く見えるケースを実現しました。

Made in Japanの品質と信頼性

オリエントスターのロゴマーク 商品:メカニカルムーンフェイズ

創業以来、絶えることなく機械式時計をつくり続け、オリエントスターのシンプルなロゴマークは1951年の初代から現在まで変わっていません。
1980年以降は、多くの生産拠点を海外に移しましたが、機械式時計生産の拠点は日本に残されています。
現在は1986年に設立された秋田県湯沢市郊外に位置する秋田エプソン株式会社 (旧・秋田オリエント精密株式会社)にウオッチ生産拠点を集約しており、
部品の開発から設計、製造、組立に至るすべての工程を自社で一貫して生産を行うマニュファクチュール時計ブランドです。
手間を惜しまず職人の手で、見やすさを追求したカーブを描く曲げ針やケースを美しく仕上げるザラツ研磨など、
細部にこだわりながらも効率化を図り、価格に対する品質の高さは高い評価を得ています。

毎日使う実用的な時計だからこそ、Made in Japanの品質面や信頼性を含めた高いコストパフォーマンスを誇るオリエントスターならば、センスの良さを感じさせる一本となるはずです。


Author:林 泰行
株式会社ハタ貴金属
MAIL:jw-hata@shop.rakuten.co.jp
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