オールドファンにはたまらないデザインを継承した「FUJIFILM X-T2」の後継機種、「FUJIFILM X-T3」が登場しました。 動体追従AFが良くなったことで動きのある被写体が撮りやすくなり、動物やスポーツの写真だけではなく一瞬の子供の表情等、家族の思い出も増やせるカメラになっております。 本機をお借りする機会に恵まれ、さっそく試し撮りに行ってきました。 ※写真は「フジノンレンズ XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」を装着しています。
ライター:まーくん
昔のフィルムカメラ「ライカ」によく似た雰囲気のあるデザインに、懐かしいと感じる方も多いと思います。この見た目が「FUJIFILM X-Tシリーズ」の人気の1つですね。
見た目はクラシカルでも、中身は最新。「X-T3」には新しく開発されたセンサー「X-Trans CMOS 4」を搭載し、光学ローパスフィルターなしでモアレや偽色を抑制し、高いS/Nレベルを維持したまま解像度が向上。そのセンサーの力を最大限に引き出すために、画像処理エンジンは「X-Processor 4」に進化しました。
上部のダイヤルで、露出補正(-3〜+3)・シャッタースピード・ISO感度の設定ができるので、マニュアルフォーカスで撮影をされる方も非常に操作しやすい設計となっています。 ファインダーの横のロック機構を使うと、撮影中に設定が変わることがありませんので安心して撮影できます。
タッチパネルの採用により、液晶画面を見ながら撮影ができ、ピント合わせも簡単で、アドバンスフィルターやフィルムシミュレーションも画面で確認しながら撮影できるので便利です。 3方向チルト式タッチパネルなので、撮影が難しい場所でもタッチパネルの方向を移動させられ、撮影場所の選択肢が増えますよ。
長時間撮影をする方には、2つのバッテリーを装着できるアクセサリー、バッテリーグリップがおすすめです。縦位置で撮影しやすいシャッターボタンが装備されていることも非常にいい機能だと思います。 ただ、バッテリーグリップを装着すると、広角レンズや標準レンズなどの小型レンズでの手持ち撮影では、手の甲がバッテリーグリップに接触して撮影しにくいという面もあります。
富士フイルムが長年培ってきた、フィルムの色彩をデジタルカメラに取り入れた機能「フィルムシミュレーションモード」は、フィルムの色彩がお好きな方におすすめです。その中で最も能力を発揮できるのがモノクロ撮影です。
今回の「X-T3」では、「ACROS」「ACROS 温黒調」「ACROS 冷黒調」での撮影が可能です。モノクロ撮影での表現の幅がより広がることで、個性を発揮した写真を撮影できます。カラー写真全盛期の今だからこそ、モノクロ写真の面白さを伝えてみるのもいいですね。
引き締まった美しい黒を表現する「ACROS」に、セピアのような暖かな色合いの「ACROS 温黒調」、瑞々しさを感じさせる「ACROS 冷黒調」。撮影場面をどう演出するかを考えるのが楽しくなる3つの黒です。
様々な写真表現が簡単にでき、自身の個性を発揮できる機能が、アドバンストフィルターです。SNS等に写真をよく投稿される方にもおすすめの機能です。一味違う写真を撮影して投稿するのもいいかもしれませんね。
「X-T3」は連写が最大30コマ(電子シャッター使用時。メカニカルシャッター使用時は最速11コマ/秒) まで可能なので、動きのある被写体を撮影する時、一瞬を逃さずに撮影することができます。参考写真のように動きのある蝶でも、撮りたい瞬間にピントをしっかり合わせて撮影することができました。動きの早い動物や、スポーツなどの撮影もしっかりとピントの合った写真が撮れます。
コンパクトで軽いデジタルカメラ「X-T3」は、個性的な写真を撮影しやすいカメラです。ダイヤルも非常に使いやすく、一目でわかるタッチパネルでのモード変更も簡単。 アドバンストフィルターで個性的な写真が楽しめ、フィルムの色調や雰囲気があるフィルムシミュレーションは、なんといってもモノクロ写真がすばらしい。フィルムに魅力を感じている方や個性的な写真を撮影したい方に一番におすすめしたいカメラです。
2018.11.09 まーくん