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レトロでクラシカルな小型軽量ボディの富士フイルム「X-A5」で、あなたもカメラデビューしませんか

Joshin 試用レポート
富士フイルム デジタル一眼カメラ「X-A5」

 はじめての方もカメラの世界に飛び込みやすく、クラシカルでレトロな姿が可愛い、軽量で小さな富士フイルムの「X-A5」は、自分撮りができて、スマホへのデータ転送も可能。アートな加工と、フィルムのような味のあるモノクロ撮影が行えます。
 筆者は、普段、スマホのカメラ機能にもあまり関心がない初心者ですが、「X-A5」をカバンに忍ばせ、公園でいざ撮影をしてみると、スマホとは異なる圧倒的なキレイさに感動し、散歩していたネコを追い掛けたり、周りが見えなくなるほど、没頭していた。
 味のある写真データを眺めながら、自分でこんなステキな写真が撮れるのか!と、すっかりカメラの世界にハマッていた。そんな筆者の作例とともに、レポート開始。 (ライター:あんまん)

思わず持ち出したくなるレトロデザインの「X-A5」

  • クラシカルなアルミ素材と革調シートが魅力的なX-A5の本体
    クラシカルなアルミ素材と革調シート
  • レトロ感溢れるカラーバリエーションはシルバー・ブラウン・ピンクの3色
    レトロ感溢れるカラバリは3色展開
  • 手のひらにひょいっと乗ったカメラの写真
    手乗りサイズで持ち運びらくちん
  • グリップの盛り上がりの写真
    グッと握りやすいグリップ
  • カメラを持って構えている様子
    コンパクトでしっかりと手にフィット!

 アルミ素材のクラシカルさと、革調シートのカジュアルさがマッチし、美しさとレトロ感がある「X-A5」。カラーバリエーションは3色あり、どのカラーもシックで上品さが漂っている。今回使うピンクも『ザ・女子!』という鮮やかなピンクではなく、スモーキーで落ち着いた色合いの小豆色のようなカラーリング。甘すぎないのでクラシカルなボディによく溶け込んでおり、ピンクが苦手な女性の方が『カワイイ』と思うようなカラーになっている。
 ボディはコンパクトで手にひょいっと乗るサイズ。構えてみても革調シートが全て隠れるほど小さく、鞄に入れても圧迫することがなさそうだ。シートの優しいさわり心地と、ほどよく盛り上がったグリップが、グッと握りやすく手にフィットする。

  • カメラ上部のダイヤルの部。側面にはザラザラするローレット加工が見える
    レトロなローレット加工がチラリ
  • カメラ背面のシンプルなボタンの写真
    シンプルな操作部
  • ストロボが上に飛び出している様子
    ストロボがにょきっと飛び出した!

 上部のダイヤル部もアルミ素材で、ダイヤル側面にローレット加工が施されてなんとも上品なお姿だ。中央ダイヤルはカメラのモード選択、一番右端にある大きなダイヤルは露出調整やシャッタースピードの変更、ファンクションボタンは、あらかじめ決められたメニューから、自分がよく使うメニューやモードをすぐに呼び出せる設定ボタンとなっている。
 チルト式モニターの横にあるボタン部はシンプルな設計で初心者でも分かりやすい。「Q」と書かれたボタンはISO感度や明るさ、シャッタースピードなどが一覧で表示され、それらの数値の確認・調整が行える。絞りやシャッタースピードはモニタ横の上部にある黒い歯車でも操作が行え、自分撮りをするために液晶モニターを180度回転させた場合は、電動ズームボタンに切り替わる。
 側面にフラッシュ記号のツマミがあって、スライドさせるとストロボがにょきっと飛び出した。暗い場所などの撮影に便利なストロボも内蔵されているのは嬉しい仕様。

  • モニタ部が回転して自分撮りしている様子
    180°チルト回転で、自分撮りもラクラク!
  • モニタ部にタッチしてシャッターを切っている様子
    ピッと瞬間にタッチショット
  • 松ぼっくりとカメラのレンズの先端が近づいている様子
    こんなにも近づける!
  • カメラとスマホが並んで画像を送信している様子
    アプリを使ってスマホに送信!

 モニタ部を引っ張ってクルッと上部に180°回すと自分撮りでき、自動美肌モードがお肌を美しくなめらかにしてくれる。瞳AFなら自動で瞳にピントを合わせてくれるので、印象的な美しさに仕上がる。
 大きくて見やすいモニタはスマホのように使えるタッチパネル。タッチでピントを合わせてシャッターを切り、ピンチやスワイプの動作もサクサク操作できる。ここにピントを合わせたい!という時でも、感覚的にピント合わせができるので初心者でも心強い機能だ。

 レンズ先端から約5cmまで近づけるマクロ撮影ができ。筆者が公園で拾った松ぼっくりにカメラをつつーっと寄せるとここまで近づいてもピントが合った。被写体の細部もダイナミックに写せそうだ。

 お気に入りの写真をスマホに収めたい場合は、アプリ『FUJIFILM Camera Remote』を使ってかんたんにデータ送信が出来る。カメラの撮影設定からBluetooth設定のペアリング登録でスマホとペアリング。カメラのWi-Fiでワイヤレス通信が行えるようになるので、カメラからお気に入りの写真データを選択し、スマホに送信すれば、すぐにスマホに保存ができた!
 撮った写真に予約転送の設定もあり、スマホでアプリを立ち上げたときに自動で受信できる。いちいちカメラやスマホで保存するデータを選ばなくても、かんたんにデータ転送が行えるので、お気に入りの写真をインスタなどのSNSにリアルタイムで発信するにも役立ちそうだ。

さっそく公園に出かけて、カメラ女子になってみた

  • 白いお花が太陽の光に向いている様子
  • 塀の隙間から猫が出ている様子
  • 猫の後姿
  • 垂れた枝と池の写真

 カメラ女子を目指して家の近くの公園に訪れました。筆者は普段、スマホでも写真をあまり撮らない。カメラを持つだけで周りの目を気にして少し恥ずかしい気持ちになるし、メンドクサイ…なんて思っていたりする。しかし、いざ撮影してみると「あっ!これいいかも!」と被写体を見つけてはカメラを構え、撮影に没頭し、気付けば周りなど気にせずパシャパシャ撮影している自分がいた。というのも、スマホで撮るよりも圧倒的にキレイで、自己満足にはなるが、納得のいく写真が撮れるのが嬉しく、どんどんのめりこんでしまうのだ。ネットで見かけるおしゃれな写真をイメージして撮ってみると、「えっ!なかなかよいじゃない?」と思えるお気に入りの写真がたくさん撮れて、もっとコレクションを増やしたい、という気分になる。

 ピントをココに!と思う時には、タッチシャッターで瞬時にピントを合わしての撮影も手軽にできた。筆者のような初心者に、ピントがあーだこーだなんて分かりっこないし、キレイに撮れたらそれでOKなのだ。猫や垂れた枝など、ピッと瞬時にピントが合い、その背景にはステキなボケ感が出現。ザ・一眼で撮ったぞ!えへん!のような写真が撮れるのだ。タッチシャッター、重宝する。

「フィルムシミュレーション」で味を出す

  • フィルムシミュレーション設定画面の画像
    数々ある「フィルムシミュレーション」
  •  自分なりにシャッタースピードなどを触って撮影を楽しんでいたが、もっと違う雰囲気も表現したい…。そんな時は色調や階調がガラッと変わる11種類のフィルターから選べる「フィルムシミュレーション」を使おう。カッと鮮やかな発色とメリハリのある階調に表現する「ビビット」や、レトロでノスタルジックな雰囲気の「セピア」など、1つの場面でも様々な表現ができる。

     フィルムシミュレーションで同じ場所から花を撮ってみた。鮮やかでハツラツとした雰囲気のビビットに、落ち着いた雰囲気のクラシッククロームと、同じ場面でも一味違うムードに仕上がる。PRO Neg.HiやPRO Neg.Stdも、階調のメリハリや柔らかさが違うし、セピアは見るからにヴィンテージな印象になった。
     同じ被写体でも様々な表現がされて、どんどん写真を撮るのが楽しみになりそうだ。

  • ピンクのお花を色鮮やかに写した様子
    ビビット
  • ピンクのお花を少し柔らかく写した様子
    ソフト
  • ピンクのお花を落ち着いた色で写した様子
    クラシッククローム
  • ビルと黄色いお花をコントラストを少し強めに写した写真
    PRO Neg.Hi
  • ビルと黄色いお花をコントラストを少し弱めに写した写真
    PRO Neg.Std
  • たくさんのお花と木の車が色あせてレトロに写した写真
    セピア

とにかくモノクロが好きだ!

  • 木と桜と空をモノクロで撮影した写真
    モノクロ
  • 木と桜と空をモノクロ+Yeフィルターで撮影して、少し空が暗い写真
    モノクロ+Yeフィルター
  • 木と桜と空をモノクロ+Rフィルターで撮影して、もっと空が暗い写真
    モノクロ+Rフィルター
  • 筆者の顔が2つならんで右の顔には影が出ている写真
    モノクロ+Gフィルター
  • 道端に松ぼっくりが落ちている様子
    突然振ってきた松ぼっくり
  • 木に竹熊手が掛けられている様子
    木々の中で竹熊手がひっそり
  • 猫が目を瞑っておすわりしている様子
    公園の猫ちゃんになつかれた

 フィルムシミュレーションには忘れてはならない「モノクロ」がある。ただのモノクロではない。無色の世界・モノクロだけで4つの表現ができてしまうのだ。
  まず、スタンダードなモノクロ。これだけでも美しいが、Yeフィルターで撮影すると空が少し濃くなった。同じ場所で撮影しても写真の表現が異なり、さらにRフィルターで撮影するともっと空が濃くなった。だんだんと青空に重厚さが増して、木々たちに立体感を生ませているかのよう。
 Gフィルターは、緑色を明るく赤色を濃く表現する。ポートレート写真に適しているので、自分の顔で比較してみた。左のモノクロではさらっとした階調に対し、右のGフィルターは唇の色が濃くはっきりと表現されて深みある階調に。凹凸ができて、少し大人っぽい印象に写し出された。

 夢中になってパシャパシャ撮っていると、空から突然松ぼっくりが降ってきた。びっくりした。でも松ぼっくり×モノクロの相性バツグンじゃない?とカメラを向けてみると、松ぼっくりの渋さがほどよくモノクロとマッチング。また落ちてこないかと、目線を上げて木々を見ていると、なぜか竹熊手がポツリと立てかけられている。周りの自然の中に自分だけが人工物であり、不自然につるし上げられているその姿。その寂しさをカメラに収めてみると、寂しさを増長しているような写真に仕上がった。他にもなついてくれた猫ちゃんを情緒あるさまに撮影したり、モノクロがわびさびを引き立たせているようだ。
 私の感性が少々渋めなのか、モノクロで撮影しているほうが心が躍り、鮮やかでキラキラした、映える写真を撮れるようなインスタ女子にはなれそうにもない。色とりどりの写真も楽しいが、無色の世界が渋くて趣があり、なにかストーリーが強めに発信されるように感じる。こんなに渋くてカッコイイ雰囲気も、周りとはまた違った個性のインスタ映えというやつではないだろうか。

遊び心を「アドバンストフィルター」で演出

  • アドバンストフィルター設定画面
    「アドバンストフィルター」を使ってもっとクリエイティブに
  •  先ほど少々モノクロびいきなことを申し上げたが、メニューダイヤルにある「アドバンストフィルター」もあなどってはならない。フィルムシミュレーションとは違う表現が楽しめる。

     「ハイキー」を使って明るくふんわりとした女性らしい写真を演出したり、「魚眼」を選んで平面とは違う球体のような表現をさせたり、数々の遊び心を備えたフィルターだ。
     「ポップカラー」はコントラストと彩度を高めて、明るく楽しい表現がされるので、アドバンストフィルターの中でも「正統派インスタ映え」な写真が撮れる。反対に「パートカラー」で一色だけ発色して他はモノクロに表現させて渋さを演出することも出来るので筆者的なインスタ映えも撮れてしまう。

     フィルターを選択しただけでパッと非日常的な表現がされるので、写すたびにクリエイティブ心をくすぐられる。こんな表現にしたら楽しそう!というのがだんだん沸いてきて、遊びながら撮影しているかのようだ。

  • マーマレードが乗ったクレープとバニラアイスにオレンジのソースが掛かっているデザートの写真
    トイカメラ
  • ドーナツやタルト、ケーキのおもちゃ
    ポップカラー
  • 白い花と草木がふんわりと映し出されている様子
    ソフトフォーカス
  • グラスに入ったアイスの上にチョコレートが掛けられているデザートを明るく写した様子
    ハイキー
  • ショッピングモールを高いところから写し、こまごましているおもちゃみたいな様子
    ミニチュア
  • 神社の鳥居と周辺の草木が生い茂っている様子
    HDRアート
  • 白と黄色のお花の数々を球体のように写されている様子
    魚眼
  • ステーキと目玉焼きとポテトフライとレタスのプレート料理。目玉焼きの黄みとポテトとレタスだけが発色している様子
    パートカラーイエロー
  • 神社の鳥居だけがオレンジ色に発色している様子
    パートカラーオレンジ
  • 公衆電話の緑だけが発色している様子
    パートカラーグリーン
  • タワークレーンの赤色だけが発色している様子
    パートカラーレッド
  • コインロッカーの青色だけが発色している様子
    パートカラーブルー

パシャパシャ撮影してみました

  • 黄色のお花
  • 白いお花畑
  • オムライスとスペアリブとサラダ
  • 松ぼっくりが横たわっている様子
  • ご飯の上にステーキと目玉焼きが乗っている写真
  • 桜が咲いた写真
  • 地面から芽が出ていて夕日が少し当たっている写真
  • 猫の毛づくろい
  • 紫色のお花の正面から撮影し、花びらに水の粒が2つ乗っている様子。
  • 少し寂れた建物をモノクロで撮った様子
  • 白い泡が乗ったラテの上に金色の花が散りばれられている様子
  • マグロのお寿司
  • 濃いピンクのお花と薄いピンクのつぼみ
  • シュークリームがふんわり映し出されている様子
  • お花の奥には通行人の女性がぼんやりと映し出されている様子

まとめ

  • ご飯の上にステーキと目玉焼きが乗っている写真
    食べ物もこんな美味しそうに撮れた!
  •  「X-A5」は軽くてタッチでシャッターが切れたりと、初心者の方でも使いやすく、レトロな見た目がオシャレでどこにでも持って行きたくなる。
     スマホでもあまり写真を撮らない筆者だが、カメラを構えはじめると、気になる被写体がどんどん出てきて、あれもこれもと撮っていた。タッチシャッターで思い通りのピントに合わせて撮影し、ザ・一眼!のような周りがふわっとぼやけた写真が撮れるのが楽しく、のめりこむように没頭していた。多彩な演出がかんたんに楽しめるフィルムシミュレーションやアドバンストフィルターによる個性が、クリエイティブ心をくすぐり、また没頭。

     自分が気に入った写真がたくさん撮れて楽しめた。カメラを使ったことない方も、とりあえずシャッターを押してガンガン撮影を楽しみ、スマホで写真をたくさん撮るわよ!という方も、キレイな画質の本格カメラでどんどん作品作りを楽しんでください。
     SNSでたくさん「いいね!」を獲得できるような味のある写真を、「X-A5」のシャッターをたくさん押して作ってみませんか。楽しいカメラライフが待っていますよ。

    2018.4.18 (あんまん)


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