Joshin 試用レポート
2020年の教育改革を見据えた新モデル登場
シャープ 電子辞書 Brain(ブレーン) 高校生モデル PW-SH6 & PW-SS6
授業中はもちろん、テスト勉強や塾、センター試験まで3年間使い続ける電子辞書。 今年のシャープ 電子辞書 Brain(ブレーン)は、細やかな変化で使い勝手が向上。さらに、同社では初の高校生上位モデルも登場しました。 さっそく、その実力を試します! ライター:しもんぬ
シャープ 電子辞書 Brain(ブレーン) 高校生モデル
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本体寸法 幅152.4×奥行94.5×高さ18.4mm(突起部含む) 液晶画面 5.5型カラー液晶(854×480ドット)タッチパネル対応 収録コンテンツ 260 重量 約265g(電池・タッチペン含む) 電源 リチウムイオン充電池(同梱USB-ACアダプターからの充電が可能) 使用可能時間(約) 130時間 まずは、スペックを見ていきましょう。 2019年モデルは、2018年モデルよりちょっぴり(5g)軽く、バッテリーはさらに長持ち(120時間→130時間)になりました! さらに、奥行きが2mm短くなっています。この2mm、片手で持つことができる2WAY仕様のBrain(ブレーン)には嬉しい変更。 女性など手の小さい方が片手で持っても落としにくくなりました。
今年は新色のバイオレットが登場。色合いはラベンダーに近い優しく淡い色味で、パッと見は電子辞書とは思えません。
見た目は2018年モデルとほぼ変わりませんが、前述の通りちょっとだけ変更点あり。細やかな心配りが嬉しい変更です。
シャープの電子辞書は充電池内蔵。付属品として充電用のアダプターも付いてくるので、乾電池を買う必要はありません。 学校や塾など、外出先での電池切れには気をつけないといけませんが、1回の充電で130時間使用できるので毎日充電する必要はなさそう。 もちろん、モバイルバッテリーに対応しているので、外出先での充電も可能。 スマホの充電用にモバイルバッテリーを持ち歩く方が多いと思うので、充電はほぼ気遣い無用です。
昨年モデル同様、2WAY仕様で角度も自在。タブレットのように持つことができるので、電車や待ち時間など、すき間の時間にも活用できます。
新旧比較してみた
ホーム画面
ここからは、新旧比較していきましょう。まずはホーム画面です。 昨年は、右側に「英語学習専用ホーム」が用意されていましたが、今年はタブ切り替え方式に変更。 「お気に入り」が追加され、3画面切り替えに。背景もスッキリシンプル。
キーボード
キーボードはそのまま・・・と思いきや、キーのデザインも配置も変わっている!
スピーカーの位置が左手前から中央奥(画面側)に。それに伴ってショートカットキーや細かいキーの配置が見直されたようです。
確かに、発音の練習って画面に向かってするかも・・・変更されて初めて気付きました!
さすが、目の付け所がシャープです。
キーも全体的にフラットに。筆者は前のぷっくりモデルが好きだったのでちょっぴり残念。高校生には子供っぽ過ぎたのかなぁ。
使ってみよう
まずはオーソドックスに検索から。
まずは検索から。使い方はご覧の通り。
検索バーに単語を入力。ハイ、検索終了!
簡単で反応も早い。スマホじゃこのスピードは出せません。最高。
今年は話題の平成に対抗し、「昭和」を検索しました。
お、多いな・・・同じ音の言葉がヒットしすぎる時は漢字ONにして、ひらがなではなく漢字で検索すると検索結果が絞り込まれて探しやすくなります。
お目当ての項目を見つけたら、タッチで詳細に。
詳細画面をペンで長押しして、気になるワードを選択すれば、オプション操作がでてきます。
「Sジャンプリンク」は説明文の中に分からないワードがあれば、右半分の画面で検索できる優れた機能です。
マーカーは、紙の辞書のように気になる箇所をマークできる機能。
5色から選べるので、使い分けができて便利ですね!
マーカーした箇所は、「ホーム画面>アクセサリー>全てのマーカーテストを見る」から振り返ることができます。
マーカーした文字が隠されているので、覚えているかどうかを試せますよ!
余談ですが、シャープの採用辞書「大辞林」は「エモい」や「バズる」など、新しい言葉を多く掲載しています。 「あのワードあるかな〜?」と、流行の言葉を検索して息抜きするのもいいですね!
お気に入り&Brain Learning
ホーム画面からタブ切り替えで「お気に入り」と「Brain Learning」の画面が表示されます。 お気に入りはそのまま良く使うコンテンツの登録ができます。 ホーム画面の下にもお気に入りコンテンツを登録できるので、 毎回使う教材はホーム画面の下に、じっくり勉強する時に使う教材はお気に入りに登録するなど、勉強法に合わせてカスタマイズ可能。 260コンテンツもあると目的のコンテンツにたどり着くまで時間がかかるので、積極的に活用していきたい機能です。
Brain Learningは、2018年モデルのBrain Englishが6教科に広がったコンテンツのようです。 教科や勉強方法ごとに、収録内容がまとめられているので、自主学習にはもってこい。 もはや辞書というより、総合学習サポート機器と言うほうがしっくりきます。
単語帳には目隠しシート機能があり、単語の重要な意味を隠す、逆に意味だけ表示して単語を当てるなど、 赤シート電子版機能を搭載。・・・ん?去年無かった青色があるぞ? 試しに青シートで隠してみたら・・・・ 単語以外全部隠れた!!!!!! オレンジや緑とは違い、ノーヒント。これは難易度がグッと上がりますね。 覚えたと思ってみても意外と解説と結びつけてたりすることがあるので、この青色をクリアすれば完璧に覚えたといっていいのではないでしょうか。
総合英語Evergreen & Vision Quest 総合英語
ホーム画面のお気に入りには、今年から採用したという英文法参考書「Evergreen」や「VisionQuest」が。 学校教材に指定されることも多い参考書のようなので、高校生にはうれしいコンテンツです。 参考書って重かったイメージがあるので、コレがあれば毎日の通学が楽になるかもしれませんね!
新しい機能を見てみよう
自動単語帳
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昨年、感動を覚えた「自動英単語帳」。 検索した英単語が一覧で表示される履歴機能なのですが、ワードの隣に理解度をマークできるので自分の学習具合を確認できます。 昨年は英語だけでしたが、今年は範囲が広がり「英語」に加え「現代文」「古文」「数学」「生物」「物理」「科学」「地学」「日本史」「世界史」「公民」の教科ごとに表示できます。 これ、、、凄くいいです! とくに、古文と社会系は暗記が重要なので、テストにも受験にも役立ちますね。 Sジャンプリンクで検索したワードもバッチリ登録されていました。
新顔の英作ボード
突然ですが、2020年の教育改革、ご存知ですか? 大学入試は「センター試験」が廃止され、新たに「大学入学共通テスト」がスタートします。 英語は、4技能(読む・聞く・話す・書く)の評価に変更。 「話す」「書く」が追加されたことで、より実践的な英語を身につけることを目的としています。 また、英語の資格・検定の取得も評価に加わるとされています。
この新機能は「話す」「書く」の勉強に役立つ機能。 英作文を作って保存が可能。 分からない単語が調べられるように画面が分割表示されているのも嬉しいポイントです。 この機能が素敵だと思ったのは、英作文を作成→内蔵のスピーカーで読み上げ→実際に発音して読み上げ(録音)→確認→また読み上げるを繰り返すことで、スピーチの練習もできるところ。 読み方が分からない単語を組み込んで作成しても、電子辞書が発音を教えてくれるので、めっちゃ楽。それも、いちいち調べずにスラスラ〜っと教えてくれるのがいい。 また、単語を数えてくれるので、字数制限がある宿題や提出物に役立ちます。 至れり尽くせり設計です。
ちょっとびっくりしたのは最小化。画面の下とはいえ、ど真ん中に出てくるので、最初はバグかなと思いました。 うーん、、、こんなに便利なんだし、来年はショートカットキーになるといいなぁ。
キーボードトレーニング
最後は、キーボードトレーニング。 大人はなんじゃこりゃ?と思うかもしれませんが、最近はスマホに慣れてタイピングが出来ない人がいると聞いたことはありませんか? それを解決するのがこの機能です。 実はすでに2018年秋発売の中学生モデルには搭載されており、好評だったので高校生モデルにも採用されたのだとか。 前述の教育改革でプログラミング教育が追加されます。 高校生の教育プログラムは2022年から一新されることになっていますが、その際、タイピングを学ぶところからスタートすると非常にやっかいですよね。 この機能で、タイピングをマスターしてしまえば、他の同級生より一歩早くスタートを切ることができます。
ただ、PCのキーボードに慣れきった大人から一言・・・応用のテストモードに納得がいかない! 応用は連続した単語入力のテスト。 ・・・なのですが、1文字でも入力に失敗したら最初から入力です。 「EU閣僚理事会」の「会」で間違ってLを打った時も最初から打ち直し。 「閣僚」のKならまだしも、最後の「会」のKでも最初から打ち直し。 汚い大人は「いや、PCなら一字消せるし。なんなら2文字前を間違ってもカーソルで移動できるし。」と思うんです・・・。PCでの操作を想定したテストならば、来年はこのあたりの改良を期待します!
高校生上位モデル
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今年、同社初となる高校生上位モデルが発売されました。 基本的に操作は同じで、通常モデルより収録コンテンツが多くなっています。「リーダーズ英和辞典」、「ロングマン連語類語辞典」をはじめ、主に英語の収録コンテンツが充実しています。 冠婚葬祭マナーや就職活動に役立つコンテンツも収録されており、大学生や社会人になっても活用できそうな内容です。
通常モデル | 上位モデル | |
コンテンツ数 | 260 | 280 |
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コンテンツ内訳 | 国語(56)、英語(164)、旅行(9)、学習(27)、教養(4) | 国語(56)、英語(180)、旅行(9)、学習(27)、教養(8) |
主なコンテンツ 収録差分 |
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まとめ
見た目に大きな変更が無かったので、「今年は楽勝やろ」と舐めていたら、アレもコレもと結構なボリュームになりました。
2020年の教育改革を意識した新機能が盛りだくさんで、シャープがどれだけ高校生を思って電子辞書を開発しているのか痛感しました。
特に、自動単語帳や英作ボードは筆者が高校生のころにあれば勉強が捗ったのに〜!と悔しく思うくらい便利。
教科が拡張された自動単語帳は、電子辞書=国語+英語の概念を覆す優れものだと思います。
これ、絶対、社会の勉強に役立ちます。
シャープの電子辞書は、強度にもこだわりがあり、ボディは落下実験や衝撃実験など様々な実験を施しており、耐久性に自信があるとのこと。
今後の教育を見据えた、SHARP Brain(ブレーン)で一歩先の勉強をしてみませんか?
2019.03.05 (しもんぬ)