『軽くて強くて使いよい』。日本を代表する大手工具メーカー
アイテム数、生産量ともに高い実績を誇る、様々な現場の工具を製造する大手工具メーカーのKTC(京都機械工具株式会社)さん。現場のプロの方たちに愛され、個人で車のカスタムを行う方などにも定評がある『知る人ぞ知る品質の良い工具』として高い評価を受けています。車大好き、いじるの大好きな同行スタッフは潜入に興奮してるし、全ての物は自作する勢いのカスタマーなスタッフからは『いいなぁ』と羨ましがられました。
館内には工具ケースの形をした、遊び心とユーモアがたっぷりの建物『匠工房』がありました。記念に工具ケースを持って写真を撮らせていただきました!匠工房では、従業員の方がお客様からの相談を受けたり、壊れた工具の修理を行っています。アフターフォローがしっかりしているので多くのお客様に支持されているんですね。弊社も負けずに頑張ります。
KTCさんが創業されたのは1950年。品質の良さからトヨタ自動車に搭載されている工具として採用され、その10年後にはアメリカへの輸出を開始。時代に合わせて工具もデジタル化させるなど、現場で求められているニーズを形にして、より安全で効率的に作業が出来るようにと、お客様の安全を第一に考えたものづくりをされています。その安全に対する取り組みは、経済大臣賞を受賞するなど高い評価も受けています。
潜入した『ものづくり技術館』の入口には、製造されている工具セットのKTCツールや、プロ向けの究極の工具をうたう『ネプロス』シリーズなどの工具の他に、創業者の方の軍隊時代の工具箱や、デザインショーに出店した工芸品のような漆のラチェットハンドル、マスコットキャラクターの匠 鏡子さんによる『効きネプロスのお作法』など、工具だけど工具じゃない何かも展示されていました。筆者に馴染みのないものたちなので、物見遊山な気持ちで見てるんですが、横目で見える館内の奥に、工具って一言で済ませられない空間が広がっててコワイ・・・。
館内の奥は、工具、工具、工具! 同じ工具でも大きさが異なるからものすごい数になるんだなと改めて感じさせるこの壁一面の工具たち。天井に圧倒されていると、目の前に筆者の手や腕よりも大きくて長い、レンチとソケットが展示されていました。
ユーモラス溢れるKTCさんなんで、展示用に作ったのだと思ったら、実際に現場で使われる工具でした。『船などに』という事場を聞いて、現場という意味の幅の広さを感じました。大きな方に気をとられて、小さなソケットとレンチの存在に気が付きませんでした! こちらも現場で使われている本物の工具。こんな小さな部品も人の手でキュッと締め上げられているんですね。キーホルダーで欲しいです。
他にも創業初期の時代の工具や最新工具、エイプリルフール用に作られたデコラチェ、ピアノのフタのようにガラララッと扉が中から出てくる木造の工具ケースなど、紹介するときりが無いほど工具が溢れていました。
スタッフ達はものづくり技術館を見学する前に、工具の型押し〜型抜きの現場見学もさせていただいており、もの作り技術館の中にはその工程が分かる模型や、昔使用していたプレス機も展示品として置かれてました。
展示用の昔のプレス機のハンドルを試しに引いてみましたが、ハンドルが重い。凄い重労働だ。1回で1本か・・・。たった1回引いただけですが、これ1日やるとなると大変だ。肩がパンパンになるに違いない、と1回ですぐに引き上げてきました。事故に繋がらないように安全にも配慮された現在の機械はボタン式になっておりました。機械が切り替わった当初の人は、凄く喜んだだろうなぁ。
商品広告のキャッチコピーは従業員の方たちが作られているらしく、そのクオリティの高さに脱帽です。さっき製造ラインで工具作っている人達は一体なんの職人なんだって疑いました。『観・感・完の極み』ってキャッチ、筆者には絶対思いつきません。かっこよすぎる。