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Joshin 試用レポート
寝顔は静かに、夜景は手持ちで。キヤノンの「EOS Kiss M」はサクッと写真が楽しめる!

キヤノン ミラーレスカメラ「EOS Kiss M」ダブルズームキット

 グリップが深くてしっかり握れるのに、本体自体はとっても軽くて小さな「EOS Kiss M」。静かな場所ではサイレントモードでシャッター音を消す事ができ、暗い場所では手持ちでもキレイな写真が撮れます。

 バリアングルモニターで自分撮りもカンタンに出来ますし、タッチでシャッターや効果も思いのままに設定もできる、初心者にも心強いカメラ。

 カメラを始めようと思っている方でも使いやすく、手軽に撮影ができる小さなボディに最新の機能をギュッと詰め込んだ、「EOS Kiss M」でアレコレ写真を撮ってきました!

(ライター:ぴよこ)

カバンに入れても
かさばらない・重くない!

  • kiss Mを構えた様子
    思っていた以上に軽いボディでした
  • Kiss Mのセンサー部
    新映像エンジンDIGIC 8を搭載した新センサー

キヤノンのミラーレスカメラとして初めての[kiss]シリーズである「EOS Kiss M」は、カメラを始めようと思っている方にも使いやすいエントリーモデルのカメラです。女性も持ちやすい小さなサイズでとっても軽く(ホワイト:390g バッテリーパック+カード含む)、カメラを手で支えるグリップは、大きくて深さがあり、安定してカメラを構えられます。

センサーサイズは約2410万画素のAPS-CサイズCMOSセンサーで、本格カメラならではのボケ感のあるキレイな写真が撮影できます。高画質な4Kの動画撮影も行えますので、大切な場面を動画で残したい場合もキレイに映像が残せますよ。最高約7.4コマ/秒、AF固定で最高約10.0 コマ/秒の高速連写性能なので、楽しく遊びまわるお子様の表情もしっかり撮影できるかと思います。

画像処理エンジンは、高い解像度とノイズの少ないデータに仕上げてくれる新・映像エンジンDIGIC 8を搭載。画質のキレイさは、実際に写真を撮って確かめていきましょう!

  • Kiss Mの側面
    HDMI接続端子とWi-Fiボタン
  • Kiss Mの操作ボタン部
    液晶画面とシンプルな操作ボタン
  • Kiss Mのダイヤル部分
    キヤノンといえばスプーンカット形状
  • Kiss Mの側面
    NFCにも対応

HDMI接続端子側の側面には、ワイヤレス通信を行う時に使うWi-Fiボタンを設置。グリップやモニターの背面部は淡いグレーで手が滑りにくいラバー調。上部はメニューダイヤルと、録画ボタン、ファンクションボタンに、指のかかりやすい形状のスプーンカットのシャッターボタンが並んでいます。Wi-Fiボタンの反対側面には、NFC対応機器とタッチ接続が行えるNFCマークの記載があります。

撮影に集中できるファインダーもしっかり搭載。日差しが強い時などの液晶モニターが確認しずらい場面でも、ファインダーでしっかりと被写体を捕えて撮影できます。露出やホワイトバランス、フィルター効果なども、モニターと同じように効果を確認しながら撮影が出来るので、撮影場面に合わせてお使いください。

クルリと回せる
バリアングルモニター

  • Kiss Mのモニター
    クルッと回ります
  • Kiss Mで自分撮りしている様子
    自分撮りもラクチン

パカリと横に開けられる、大きく回転するバリアングル液晶モニターを採用。下に90度、上に180度回転しますので、ローアングル・ハイアングルでもモニターで確認ができます。自分撮りの時も、モニターがカメラと同じ方向を向きますので、撮影者の思い通りに撮影が出来ますよ。

バリアングル式の大きなメリットとして、モニターを内側にしてカメラに収納ができるので、カバンの中に入れている間など、モニターへの傷つきを防止しながら持ち運べます。大切なカメラのモニターが傷ついた時、心にも傷を負いますので、クルリと内側にしてモニターを保護してあげてくださいね。

感覚的にタッチで操作。
はじめてでも分かりやすい

  • Kiss Mの液晶画面表示イメージ
    色んなアイコンが画面に並んでいる
  • Kiss Mの液晶画面表示イメージ
    設定もタッチでカンタンに変更
  • Kiss Mの液晶画面表示イメージ
    SNS用に嬉しい1:1構図

難しい設定も、モニターをタッチすればカンタンに変更できます。メニューの説明も画面に表示され、効果の変化もモニターを見ながら確かめられます。

撮影サイズ(画像比率)は、インスタなどと同じ、ましかくな1:1のサイズでの撮影も行えます。トリミングする必要がないのでSNS用に写真を撮る場合に便利ですよ!

  • Kiss Mのインテリジェントオートモード
    難しい操作もカンタンに出来るオートメニュー
  • Kiss Mのインテリジェントオートモード
    操作説明も細かく丁寧
  • Kiss Mのインテリジェントオートモード
    わかりやすい表現メニューが並ぶ

ダイヤルにあるシーンインテリジェントオートモードは、はじめての方でもカンタンに、ぼかしや明るさなどの表現をタッチで操作できるモードです。液晶画面に表示されているプリセットを選ぶと、「背景ぼかし」や「明るさ」「コントラスト」など、表現メニューがわかりやすく並んでいます。背景をぼかしたい場合は『背景ぼかし』をタッチして、液晶画面で確認しながら、ぼかしの感覚を調整できます。やってみましょう、タップ。

  • Kiss Mのインテリジェントオートモード
    バーを指でスライドさせれば
  • Kiss Mのインテリジェントオートモード
    ぼかし方もとってもカンタン!
  • Kiss Mのインテリジェントオートモード
    使用機能はアイコン表示される

「背景ぼかし」をタップすると画面の下側にスライドバーが登場し、「ぼかす」「オート」「くっきり」と書かれているので、「ぼかす」側をタップしてみると、車の後ろの植物のボケ具合がアップし、「くっきり」側だとシャープに表現されました。直感的にタッチするだけでカンタンに表現の変更ができますので、思いのままに自分好みの写真に仕上げてください。

  • Kiss Mのモニターでピントを合わせている様子
    撮りたいポイントに合わせるだけ
  • ピント合わせもラクラク

    シャッターを切る前に、撮りたいものをタッチすれば、ピント・フォーカスが合います。タッチシャッターをONにしておけば、瞬時に撮りたいものにピントを合わせてシャッターまで切れちゃいますよ。

    ファンダーを覗きながらでも、画像のように指をドラッグさせればAF枠が移動して追尾してくれますので、フォーカス合わせもとってもカンタン。

    画像はファインダーを覗かずにドラッグしておりますが、ファンダーを覗いた状態でドラッグすると、オレンジ色のフォーカス枠が現れて、狙ったポイントでピントを固定してくれます。

クリエイティブフィルターで表現を楽しむ

  • Kiss Mのクリエイティブフィルター
    フィルター効果も確認しながら試せる
  • その場を切り取るような場面の写真も素敵ですが、ちょっと遊び心を添える『クリエイティブフィルター』は、見た風景とは違った印象に仕上げます。フィルターの種類は全部で10種類!

    マニュアル、絞り優先、シャッター優先、プログラムモードで『Q』メニューからフィルター効果を使用する場合は、写真左側のようにフィルター効果を見ながら撮影が行えますが、『HDR絵画調標準』などの一部のフィルターは呼び出せません。

    全てのフィルターを使用する場合は、ダイヤルモードのクリエイティブフィルターから呼び出してくださいね。個人的にはザラつきのあるモノクロがお気に入りでございます。

  • Kiss M ラフモノクロ
    ラフモノクロ
  • Kiss M ソフトフォーカス
    ソフトフォーカス
  • Kiss M 魚眼風
    魚眼風
  • Kiss M 油彩風
    油彩風
  • Kiss M ジオラマ調
    ジオラマ調

スペシャルモードでシーンに合わせた撮影

  • スペシャルシーンモード
    スペシャルシーンモード
  • 自分撮りメニュー
    自分撮りメニューもありますよ
  • サイレントモード
    サイレントモードはとっても便利ですよ!

ダイヤルにあるスペシャルモードは、撮りたい場面に合わせてカメラ側が頑張ってくれるモード。『自分撮り』や『美肌』モード、動く被写体にフォーカスが合い続ける『スポーツ』モードなど、シーンに合わせたモードを搭載。

スペシャルモードの中で、ぜひ活用していただきたいのが『サイレントモード』! スマホもですが、静かな場所での撮影で『カシャーッ!!』と、張り切ったシャッター音が響くの恥ずかしいんです。『カシャーーッ!』と鳴るたびに心の中で『キャア!』と叫んで飛び跳ねています。サイレントモードなら、シャッター音も聞こえなくなりますので、お子様の寝顔や発表会などの舞台の撮影の時でも、静かに写真を撮ることが出来ます。

撮影に集中すると、周りが見えなくなってしまう時もありますが、マナーにも気を付けて撮影を楽しみましょう。

撮りながらスマホに自動送信

  • 専用アプリを使ってスマホと接続している様子
    専用アプリでスマホと繋げる
  • 専用アプリを使ってスマホと接続している様子
    撮りながら写真を自動転送も可能!

専用アプリをスマホなどの端末にダウンロードすれば、Wi-FiやBluetoothで「EOS Kiss M」と接続が行え、カメラのデータをスマホに転送できるので、シェアもとってもカンタンです。一度接続を行った機器はカメラに登録されて、本体の横のWi-Fiボタンを押せばすぐに呼び出せるようになりますよ。

Bluetooth接続での少ない待機電力で常時ワイヤレス通信も行えて、アプリを使ってカメラで撮った写真を自動転送も可能。アプリを立ち上げた状態にしておけば、撮影中の写真が自動的に送信されて端末に全て保存されます。転送する手間が無くて便利ですが、連写して撮影したりした場合でも全てのデータがスマホに保存されますので、必要でない時は、アプリで自動転送をOFFにしちゃいましょう。

  • Kiss Mでの撮影作例
    美味しそうだし、美味しかった
  • では、カメラを持って、気ままにシャッターをきっていきましょう。

    ガラス貼りの小さなお店の昼下がり。お客さんは私ともう1人に、店員さんが1人。3人しかいないとても静かな空間です。

    こんな時こそサイレントモードの出番! 音もなく静かに撮影ができて満足です。ケーキもとってもやわらかそう。

    ISO感度
    800
    絞り
    f8
    シャッタースピード
    1/80秒
    使用モード
    サイレントモード
  • Kiss Mでの撮影作例
    元気に咲いていた白いツツジ
    ISO感度
    100
    絞り
    f5
    シャッタースピード
    1/1250秒
  • Kiss Mでの撮影作例
    フィルター効果で絵画調な仕上がりに!
    ISO感度
    100
    絞り
    f9
    シャッタースピード
    1/320秒

トコトコ歩いていると、明るい日差しを浴びる真っ白なツツジがキレイに咲いていましたのでパシャリ。イキイキとした緑の葉と白いお花のコントラストの効いた写真になりました。フィルター効果『絵画調』を使うとイラストのような仕上がりになって、全く違う印象になりました!なんだか外国の風を感じます。

  • Kiss Mでの撮影作例
    電球色なら青い世界
    ISO感度
    12800
    絞り
    f6.3
    シャッタースピード
    1/80秒
  • Kiss Mでの撮影作例
    望遠レンズでもっと近づく
    ISO感度
    10000
    絞り
    f6.3
    シャッタースピード
    1/13秒

空港にやってきたけど、あいにくの雨だし曇っています。日も暮れてどんよりな天気ですが、手持ちで撮影に勤しみます。ホワイトバランスは電球色にし、感度を上げましてISO12800。かなり高感度にしてみましたが、ノイズが細かくて画質が汚いという印象はありません。何より暗いし傘もささないといけない状況で、手持ちでコレだけキレイに撮れるのはありがたすぎる。

もう一枚は望遠レンズで撮影をしました。標準レンズで最大までズームした青い写真よりもさらに飛行機を大きく撮れます。運動会や発表会などでも、望遠レンズがあると近づけない状況でも大きく撮れて心強いですよ。(ちなみに2枚の写真は雨の降っていない別の日に撮影。同じ広場ですが、標準レンズと望遠レンズの撮影場所は、全く同じではありません。申し訳ございません)

  • ISO感度
    3200
    ISO3200 ISO3200
  • ISO感度
    6400
    ISO6400 ISO6400
  • ISO感度
    12800
    ISO12800 ISO12800
  • ISO感度
    25600
    ISO25600 ISO25600

空港での写真をもう1つ。ISO感度以外の設定はそのままにしてノイズの違いを確かめてみました。昔ならこれだけ高い感度だと、ノイズだらけでチョッピリ残念な仕上がりだったと思うのですが、ISO25600でもパッと見は、キレイだと感じる仕上がりです。細部まで見るとやはりノイズはありますが、ザラつきは細かく、劣化も最小限に留まっているのではないでしょうか。これだけ高感度でキレイな撮影が行えるなら手持ちで夜景を撮るのもサックサクです!

最後に、手持ちで流しそうめんを連写してみました。カシャシャシャシャ!とシャッター速度が速く、プレビュー画面で写真を確認していくとアニメーションのようになめらかにコマ送りできるような写真が撮れました。筆者に流し撮り出来る技術が足りませんでしたので感度を上げてシャッター速度も速くして撮影し、結果そうめんが止まって見える現象が起きてる気がしますが、速い速度で感度も高いのに写真のザラつきは少ないと思います。カメラにハマって技術が上がってきたら、流し撮りで躍動感のある写真撮影にもチャレンジしてみてください!

まとめ

仕事ではデジタル一眼レフを使用していますが、普段使いはミラーレスです。ショルダーバッグやハンドバッグにポスッと手軽に入れて持ち運ぶなら、やっぱり軽くて小さいカメラが何よりも便利で、比較的サクッと撮影する筆者にはピッタリ。「EOS Kiss M」は、持った瞬間に「軽い!」と感じ、コンパクトさも兼ね備えているので、どこでも気軽に持っていける携帯性の高さがありました。

シャッター音を立てないサイレントモードでの撮影は、日常を撮影する場面ではかなり便利です。この機能があるかないかで筆者の中でのミラーレスカメラの価値はだいぶ変わります。カシャーッと音がなると、かなりの注目を集めている気がするのでコソッと撮りたい場面、結構あるんです。感度を上げてもノイズが目立たず、素早い連写シャッターも、動く被写体を明るく撮れて便利ですよ。

はじめての方でも迷わないアシスタントモードで、写真表現もタッチで決められます。カメラに慣れて絞り優先やマニュアルで撮影をはじめる頃には、バリアングルモニターやファインダーの利便性の良さに、改めて『便利だ』と思える機能も満載。普段使いにはもちろん、特別な時でも気軽に写真を楽しめる「EOS Kiss M」。荷物の多いママさんや、SNS映えのするキレイな写真を撮りたくて、本格カメラをお探しの方に、日常的にお使いいただきたいカメラです。

2018.5.11 ぴよこ

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