現在クリスマス前で、街中がイルミネーションやオーナメントなどで彩りはじめました。お子さまがいるご家庭や保育園などの施設でも、お部屋の飾りつけを楽しまれる方は多いのではないでしょうか。 お正月やお誕生日、ハロウィンと、年中イベントは目白押し。飾りつけは楽しいと思う反面、準備に手間隙がかかって大変・・・と感じたりしていませんか? ハサミでちまちまカットする装飾が、カッティングマシンならウィーーーンと滑らかにカットでき、仕上がりも綺麗で何よりラクチン!イベント時の飾りつけの救世主、ここに参上!
ライター:ぴよこ
「ブラザー カッティングマシン CM300」がカットできるのは紙だけではありません。布やシリコン素材、プラバンなども思いのままカットできます。本体サイズは幅49.7×奥行17.5×高さ15.7cm。個人のお家に置くには大きいかもしれませんが、施設などで使われる事を考えると小さくてスリムなサイズです。
本体右側には3段階で角度調整ができるモニターを搭載。電源や操作ボタンはすべてこのモニターのまわりにあります。 本体前面の隅っこに、小さな青いペンのようなものが。この青いホルダーの中に刃があって、左右にシュンシュン動いて素材をカットしてくれます。
ホルダーを固定しているレバーは、上げ下げして固定/取り出しを行います。取り出したホルダーを見てみると、1〜12までの数字がホルダーまわりに記載されています。これが刃の長さの基準になり、brotherのロゴの下の、中央にある縦線を基準に数字を回し合わせ、調整を行ってください。 最長の12にしてみましたが、先端からチョロッと刃が出ているだけでした。えっ、これで最長なの!?というほどさりげなく刃が顔を出しています。メモリは12もあるのに・・・。最長でこれ・・・。すごく繊細なカットができるに違いない。
カットする素材に合わせて刃の長さを調整します。目安は付属の操作早見表で確認しながら調整を行ってください。間違えるとカットしすぎたり、カットできなかったりしますので、必ず確認してくださいね。
マシンには普通紙などをカットするのに必要なマットと刃(青いカラーのもの)が付属しますが、厚い布などをカットする場合は、さらに太い刃の入ったホルダーと、粘着力の強いマット(紫色のもの)が必要です。カットする素材に合わせて、使い分けを行ってください。マットの使い分けについても、操作早見表に素材ごとの推奨が記載されています。 ホルダーとマットは消耗してきたら、単品でご購入いただけます。
付属品には早見表や取扱説明書、カッティングマット、タッチペン、マットに貼り付けたり、剥がしたりするのに便利なスパチュラなどが付属します。
本体の電源を入れて液晶画面や操作部の確認をしていきましょう。左側上から、電源、ホーム、設定ボタン。右側上からマットを挿入/排出するためのマット送りボタン、カットやスキャンを行うためのスタート/ストップボタンとなります。
メイン画面は「模様」と「スキャン」の2種類。「模様」をタッチすると外国の香りがするイラストらしきものが出てきました。この絵柄がカテゴリーのようになっており、タップするとそのメニューの中身が表示されます。左上から図形にお花、文字、模様、フォント、柄かな・・・。ちょっと分かりにくいですね。小さくてもいいから絵柄の下にカナ表記が欲しい。メインメニューみたいなアイコン化を希望します。
上中央のプレゼントボックスの絵柄だと、本体に内蔵されている絵柄がチョイスできたり、上右の「Winter・・・」と書かれた絵柄なら、本体内蔵の定型文が表示されます。下中央の「Aa」をタップすると、フォントを選択し、文字入力ができるキーボードが表示されました。フォントは英字のみの対応です。日本語フォントも欲しかったなぁ。
まずは「ダイレクトカット」をやってみます。「ダイレクトカット」はすでにある素材をスキャンし、カットできる機能です。メイン画面から「スキャン」を選んで「ダイレクトカット」を選択します。
パソコンで作った素材や、手書きの絵や文字。これをハサミやカッターでカットするのって時間もかかるし細かい部分のカットは粗くなるし、ラインもキレイじゃないし、なにより面倒。それが普通紙ならまだしも、布や厚紙だったらっ!もうっ!あぁ!大っ変!!でもカッティングマシンならサクサクサクッとできますねん。
カッティングマットの表面は保護シートが貼ってあります。保護シートを剥がすとペタペタした粘着性があり、そこに素材を乗せて固定をします。 素材を固定したら、スマホの保護シートを貼る際の、空気を抜く要領で、スパチュラの背面をつかって、素材とマットの間に入った空気を押し出します。 準備ができたら送りボタンを押して、まずはマットをマシンに装着し、スキャン開始。
マットが本体に吸い込まれてスキャンされ、画面にはマットと同じ絵柄が透過されて表示されました。 絵柄を囲う黒い線が、現在予定しているアウトラインです。ここでは電車(柄右上)をカットしてみましょう。タッチペンをつかって、矢印マークをグググッと小さくし、電車をカット範囲に指定しました。
カット範囲を設定した後、画面にあるボタンを押すとアウトライン距離を調整する画面が表示されますので、必要であれば調整を行い、OKボタンを押すと・・・カットラインだけの表示になりました。ではこのままカットしてしまいましょう。
ウィーーンとマシンが動き始めました。忙しそうに動いていますね。本当に切れているのか、あまり実感のわかない瞬間です。マシンからマットを取り外した素材を見ても、あまり変化は見られません。で、できてるのかな・・・。
ふ〜む。と思いながら電車の絵柄部分を剥がしてみると、めちゃめちゃキレイに剥がれました!シートからシールになっている!裏面を見ても、全然切れてなーい! 繊細な仕事をやってくれました!
今度は内蔵データの模様を使ってカットを行ってみましょう。メインメニューの「模様」を選び、文字の形をしたサブメニューを選択しました。メニューは全部で13ページあり、誕生日や何かしらのイベントで「これいい」と思えそうな、遊び心のある文字のデータが出てきました。今回はハートの形の中に、くるんくるんと踊るフォントでアイラブユーと書かれた模様をチョイスです。
模様の位置調整を行いましたが、用紙の中に納まるのかしら・・・と不安が我が身を襲ってきました。そんな時は、マットに素材を固定し、スキャンを行えば、使用する素材イメージも含まれた、よりカットイメージを高められるプレビュー画面になります。試してみると、マットに貼り付けた素材の位置もピタリとあったようなプレビュー画面になりました。 画像では用紙のピンク色が濃すぎてアウトラインが分かりにくかったので、設定画面から調整を行い、淡い色合いに変更しております。そんな細かな調整もできますよ。
よ〜し、これでカットができそうだぞ〜!・・・でもまだ不安。この素材は1枚しかないし、もし失敗したら、この世の終わり的絶望がやってきます。そんな時は「試し切り」であらかじめテストできますねん。
メニュー画面の右上にある「試し切り」キーで、思ったとおりのカットができるか、あらかじめ試せます。 試し切りキーを押し、模様キーより好きな形の模様を選択し、画面を見ながら配置します。試し切りしたい部分のみをカット範囲にすれば、先ほど選択した模様は残したまま、試し切りが行えます。
図形が小さいのでカットは一瞬で終了。紙の隅だけチョロリとめくってみると、思ったとおりにカットができています! よし、これで問題ない。私、失敗しません! では本番。
またホルダーが忙しそうに働いています。素材にうっすらとそのカットラインが見えますが、パッと見全然変化がないので、やっぱりできているのか疑っちゃう。
でも大丈夫!カットした用紙をマットから剥がすと、模様部分だけがマットに残るように剥がれました。「ここの切り目、あまかったな」なんて事もなく、キレイにシュルーーーンとめくれます。さすが機械。手動でカッターとか使っていたら、こんなふうには絶対にならない・・・。
マットに張り付いた用紙はスパチュラを使って丁寧に剥がし、ハートの中に書かれた先端がクルンとなった文字の所もなめらかなカットができています!たくさん作って素材を組み合わせたりすれば、素敵な作品になりそうです!
作成したレイアウトは保存できます。模様のレイアウト画面の右側にある「保存」キーを押せば保存が行え、「呼び出し」キーより呼び出せます。データの保存先は「本体」と「USBメモリー」の2つから選択できます。 この後パソコンを使ってパーツの作成を行いますが、パソコンに保存したレイアウトデータも、USBメモリーに保存すれば、本体に転送する事もできます。
内蔵データでもかなり盛りだくさんのカットが行えますが、ブラザーが運営しているアプリ「CanvasWorkspace※」を使うと、売り物みたいなクラフトが楽しめます。季節に合わせて作品が変わりますので、こまめに確認するのも楽しいかと思います。 写真がきれいなので売り物にしか見えません。これができるのかとちょっと驚いています。ここでは結婚式で喜ばれそうなプチギフトボックスをチョイスして実際に組み立ててみましょう。
※ サービス利用には会員登録が必要です(無料)。
作品を選ぶとレシピのPDFやパーツのダウンロードが行えます。ダウンロードしたレシピには作成に必要な素材や作り方、パーツをダウンロードすると画面にパーツのアウトラインが表示されました。
結婚式に役立ちそうなアイテムのレシピとパーツをチョイスし、組み立てました!カットはおまかせしてボックスに紐を通したり、接着剤で貼り合せたり、ウェルカムボードの花びらを立体的にするためにペンでくるくる丸めて形を作ったりと、お手本どおりに作っていますので見栄えは完璧です。レシピとパーツがあるのは心強いですね〜。
他にも作例をご紹介。クリスマスのオーナメントや立体カードにツリー、絵を重ねて作った立体アート、アイロンプリントできる布シートを使ってオリジナルTシャツなど、アイディア次第で色々できます。 イベントの度に、楽しいけど、この作業ちょっとしんどい・・・というカットの作業を、大幅にカット。カットマシンは作業時間をもカットしてくれます。
細いラインも切れるので、線を引いて、その線をカットする事もできます。切り絵なんかの繊細なラインも、スーーーッとマシンがカットしてくれますので、アートな作品作りにもいいのではないでしょうか? 保育園やお店でのイベント行事の飾り、アート作品を作られる方の救世主。時短にもなるし、今までよりも凝ったアイテムに挑戦する事もできます。ぜひ活用してみてください!
2018.12.10 ぴよこ