鞍馬炭と藁灰

 

 


2018年12月1日 京の炭「鞍馬炭」販売 炭を求めて京都市最北端 広河原を行く
_IGP3428.jpg _IGP3450.jpg
大悲山といえば京都で野生植物にくわしい方なら言わずと知れた地名です。或は歴史好きの方なら、遠く鬼界ヶ島へ流された俊寛が一時、都からの追っ手を逃れてこの地に隠れ住んだといわれる地でもありました。その分かれ道をひたすら走りますと目的地まで今一歩のところです。 しばらく走りますと、現代版炭焼小屋が街道筋沿いに現れました。屋根からは炭を焼いておられることがよく分かる煙が出ているのでした。
_IGP3461.jpg igp4786.jpg
小屋の中をのぞかさしていただきますと、煙の様子からほぼ焼き上がり。空気穴、煙突も締めて空気を遮断。そして2週間後に窯開きをするとのこと。その間ムラして行き、その間のムラし具合で炭の善し悪しが決まるとのこと。 多少ボケておりますが、窯の中の焼けた炭です。木の種類は「ナラ」とのこと。
_IGP3430.jpg _IGP3456.jpg
その焼けた炭を2寸5分、つまり7.5cmの長さにカットして切りそろえた黒炭です。規格は特級品です。 そしてその2寸5分にカットした黒炭を箱詰めにしている作業風景です。
_IGP3431.jpg _IGP3434.jpg
一部新聞紙が入って完成品ではないのですが、このような感じです。 箱詰めされて出荷できる鞍馬炭特級品5kgの製品です。料理屋さん、火鉢等に使用されます。
_IGP3441.jpg _IGP3438.jpg
規格外の黒炭です。品質的に特級品とならなかったものはこの規格外に入れられます。これらはバーベキュー用としての使用が主です。一般家庭でご利用いただいたならと製品化しています。 「小割れ」として商品化した製品箱です。炭焼きの窯の中で完全に炭化しない部分がどうしてもできてしまいます。やはり炭に火をつけますと異臭がいたしますので屋外での使用、例えば屋外での七輪を使ってのバーベキュー等に安価で最適です。
_IGP3451.jpg _IGP3452.jpg
今回無理を言いまして分けていただきました「粉炭」です。炭焼きで出来るクズ炭です。これはどこにも販売されていないかと存じますが、始めにコンロで炭を焼くのですが、始めから炭に火をつけるということは少し時間がかかります。昔は七輪でもそうだったのですが、「からげし」といって木を燃やした後にできる炭「けし炭」、 これに火をつけよく燃えてから、その上に本来の炭を入れたものです。その「からげし」が今は無く、この粉炭が代用です。かなり贅沢な使い方ですが、現在では一番合理的です。そのようなことでガスコンロに「火起こし」にこの粉炭を入れて火を起こしてください。とっても便利な炭です。この製品、箱はありませんので、弊園にて袋詰めして販売いたします。






2019年12月6日 火鉢に炭を入れました。

朝夕冷えてくる日々の生活。火鉢と炭を販売している手前、京ことばでいう「火をおこして見ました」


台所にて「火起こし」に鞍馬炭特級品の「小割れ」を使い、火をおこして見ました。本来なら「からげし」といわれるその昔なら一般家庭でできる炭が着火用に使われたのですが、今や入手困難な時代です。それにて安価な鞍馬炭の小割れを使用することに。


数分にて小割れの炭によく火がおこった状態になりました。ガスレンジの炎は常に弱火でしたが、着火そのものは簡単です。


その後、火起こしに数分間置き、火鉢に種火として移した小割れです。


火鉢には昨今見られなくなった藁灰(わら灰)を使用。この稲藁は大原野一帯の田んぼの稲を収穫時に入手。弊園にて焼いた自家製です。


そして鞍馬炭の本炭を上に乗せます。


数分にて炭がよくおこってきました。


その炭に灰をかけ空気を遮断。こうすることによって使用目的以外に火鉢に火を入れた場合、その火を長時間持たせる工夫をいたします。朝9時30分頃に火をおこし、10時頃の事。


午後2時頃の炭のおこった状態です。


灰を少し取り除いた状態ですが、午後4時30分頃の炭の様子。大体燃えつきてきました。本来であれば次々と炭をたして行くのですが、今回は試験的な炭の火おこしですので、炭はたしません。


午後5時 炭を広げまして、残っている状態を見ました。種火である小割りが見られます。朝9時30分頃より午後5時頃まで炭に火はついております。火鉢を使用していたその昔、炭火を長持ちさせる工夫を色々としたものです。







2019年12月14日 わら灰販売 藁灰(わら灰)を作りました。

ドラム缶を入手。下に穴をあけ準備。そこへ入手した藁を入れ火を着けました。


よく燃えている稲わらです。


燃え残こった灰が「わら灰」です。稲わらの一束(10束)を燃やしてわずか600gの灰がとれます。


わら灰1kg(9L)入の画像です。火鉢で使用しますと、空気を含んだ灰も徐々に空気が抜け、目減りをしてきます。結果として木灰6L程度と同量になるのではと考えられます。今や国産のわら灰を火鉢に使用するということはかなりぜいたくな時代になりました。





PAGE TOP