シンセサイザーの父、ボブ・モーグはすでに旅立たれてしまいましたが、 彼の魂は今でも音楽に、moog製品にしっかりと生きています。

5月某日、moog新製品発表会にて以下の2機種が発表された。 そのサウンドの圧倒的な存在感を引き継ぎ、新たに生まれ変わった「TAURUS 3 BASS PEDAL」

完全に独創的なサスティンのコントロール、モーグ・ラダー・フィルターといったエレクトロニクスを装備し、 この度最新のMIDIコンバーターを内蔵したことでその可能性をより高みへと押し上げた「The moog guitar E1M」

期待が高まるこの2機種をこれから特集していきたいと思います。

さらに今回は、シンセサイザー・ユーザーでなくてもおそらく目にした ことがあると思われる、「moogerfooger」アナログエフェクトモジュールを特集致します。

上記2機種との組み合わせはもちろんのこと、あらゆる楽器、またはサウンドに素晴らしいアナログフィールを与えてくれるデバイスです。 ぜひご覧下さいませ。

TAURUS 3

Led Zeppelin、Stingといった偉大なミュージシャンが使用していた伝説の名器「TAURUS 1」が その圧倒的な存在感であるルックスとサウンドを引き継ぎ「TAURUS 3」として復活しました。 フロントパネルは「LITTLE PHATTY」系で直感的な操作が可能です。

太く地を這うベースサウンドからリード、リズミカルなアルペジエイターまで表現します。 ぜひサンプルサウンドをお聞きください。

通常のシンセとの違いがこのシンプルなサンプルだけでも伝わってきます。 「TAURUS 3」となったことでMIDIでのCVコントロールも可能になりました。 よりフレキシブルに他の機材とシンクさせることが出来、拡張性が広がりました。

「TAURUS 3」嬉しい復活ですが、生産数に限りがあり、1,000台限定生産となっております。 限定品に付き、予約状況は詳細ページよりお問い合わせ下さいませ。

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e1m

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  • E1M photo5

今回発表となった「The moog guitar E1M」です。

そもそもmoog guitarとは一般的なギターと何が違うのか? というのが第一の疑問点でしょう。

この「The moog guitar 」はサスティンをコントロールする ことが出来ます。一般的なサスティナーのようにサスティンを 伸ばすだけでなくサスティンをミューとすることが出来ます。

これにより、澄み切ったクリーントーンで半永久的に続く ロングトーンや、バンジョーやシタールのような効果を ツマミのコントロールで表現できます。 また、サスティナーでコントロールしたトーンは、 ハーモ二クスをブレンドし、裏返ったようなフィードバック 効果や、ダイナミックなハーモニックブレンドを生み出し、 ギター1本で圧倒的な世界観を作り出すことが出来ます。

そして、moogならではのラダー・フィルター搭載も はずせないポイントです。 一般的なギターのトーンコントロールを超えた効き方を してくれます。また、このコントロールは付属の コントロールペダルでコントロールできるのでワウワウ効果や よりディープなスウィープが可能です。

シンセのフィルターに通したようなダイナミックな フィルタリングは病み付きになります。

さらにもう1つ、既に発表されていたE1から今回のE1Mとなることで、 最新のMIDIコンバーターが追加されました。

これは、6本の弦を個別に出力する13ピン端子となっており、 ROLANDのGR-33などのギターシンセに対応します。 これにより、「The moog guitar」サウンドとギターシンセサウンド の両方をコントロールし、よりプログレッシブな世界をつくり 出せることになります。

GR愛用者の方はぜひとも試して頂きたいポイントです。 また、E1Mとなり新たに追加されたノブと2つのトグルスイッチに より、MIDIボリュームと出力切り替え、MIDIプログラムチェンジを 手元でコントロール可能となりました。

既に、「The moog guitar」ルー・リードジョーウォルシュ等の大御所が愛用している模様。

限りない可能性を秘めた「The moog guitar E1M」

6月以降に販売開始予定となっております。

今回の発表会でも展示されていました、「moogerfooger」! 再びバンドを脱退したジョン・フルシアンテの愛用が記憶に新しい、エフェクトという枠を超え、モジュラーシンセのパーツを抜き出してきたようなモジュールです。

故に、今回発表された「TAURUS 3」「The moog guitar E1M」との使用はもちろんのこと、 ギター、ベース、キーボード等のあらゆる楽器やマスタリングエフェクトとしても最高の パフォーマンスを発揮してくれることは間違いないでしょう。

数多くの音楽の中にあるアナログフィーリングを表現する「moogerfooger」を特集致しました のでぜひご覧下さいませ。

MF-101

入力信号に対し、素晴らしい反応速度を誇るエンベロープフォロワー。

AMOUNTの具合で通常のフィルタリングからタッチワウのような エフェクトを生み出します。

RESONANCEが大変強力で3時あたりから自己発信が始まります。 発信状態でCUTOFFツマミを操作するとまるでテルミンのような サウンドが飛び出します。 サンプル動画では、MF-101とMF-102を接続しています。

MF-102のLFO OUTをCUTOFFのCV入力に接続し、 ゆれるフィルターサウンドを作り出しています。 このように自由な接続が出来るのもモジュラーシンセから始まった moogの素晴らしいところで、アーティストの感性を刺激します。

音の揺れが生き物のように感じら、まさにアナログシンセの ようなサウンドになります。 ツマミを極端にいじれば強力なノイズマシーンと化します。

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MF-102

LFOと超ワイドレンジなキャリア用オシレーターを内蔵した リングモジュレーターです。

LFOは、サインとスクエアの2つの波形を切り替え可能です。 ゆったりとしたスピードのサイン波に設定すれば、 非常に大きく美しい揺れのトレモロ的サウンドとなりますが、 FREQUENCYを上げていくことでロボットサウンドのような リングモジュレーターサウンドとなります。

サンプル動画では、トレモロ的サウンドから過激なリングモジュ レーションサウンドを表現してみました。

圧倒的なFREQUENCYレンジの広さを感じていただけると 思います。 FREQUENCYのCVアウトにエクスプレッションペダルを接続 することで緩急の効いたエフェクトをコントロールできるので お勧めです。

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MF-103

6ステージと12ステージの切り替えが出来るまさにシンセサイザー の回路から出てきたと思わせるワイドレンジなフェイザーです。

普通のコンパクトエフェクターでは表現しきれないフェイズの レンジとスピードを実現します。

音のうねりを肌で感じることが出来るプロスペックの フェイズエフェクトです。

サンプル動画では、フェイザーといえばというような カッティングに乗せたフェイズサウンドから、 moogerfoogerならではの強力なコントロールを表現した バリエーションを作ってみました。

強力なエフェクト効果でもどこか懐かしさを感じさせるのが 真のアナログエフェクトたる所以といえるでしょう。

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MF-104Z

50~500ミリセコンドのショートと500~1000ミリセコンドの ロングといった2つのディレイタイムが切り替えることが出来る アナログディレイです。

ショートとロングでは、ロングモードでディレイ音が若干こもり ますが、それも非常によく周りに溶けてくれる素晴らしいサウンド。

エクスプレッションペダルによりDELAY TIMEやFEEDBACKの コントロールも可能です。

さらにLOOP IN/OUTを装備し、ディレイ音にエフェクトをかける ことも出来ます。ヴィンテージサウンドのディレイを自分の お気に入りのエフェクトでモジュレーションがかけれます。

サンプル動画では、ディレイ音と強力ながら暖かい発信サウンドを 表現しました。

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MF-105

マルチプルレゾナンスフィルター(Multipul Resonance Filter ) を略してMuRFです。

名前を聞いただけでは「?」です。簡単に説明すると8つのバンド パスフィルターとそのレベルをモジュレートするエンベロープ ジェネレーターがあり、それを内蔵のシーケンサーで鳴らす、 といったエフェクトです。

乱暴に言い換えると、音をならすと、8つの周波数帯ごとにかかった フィルター音が勝手にポロポロと鳴ってくれるのです。 シーケンスパターンはある程度決まっているものの、予測不能な 摩訶不思議サウンドが飛び出します。

この偶然性に数多くのアーティストが魅了されているのです。 サンプル動画では、ギターを弾き音が流れていくさまと、 原音を残し、MuRFサウンドをリズムとして使ったバリエーション です。

※MF-105はギター用、MF-105Bはベース用となっていましたが、 在庫が無くなり次第、MIDIを搭載し、両バンド切り替え可能となった MF-105Mに移行して行く予定です。

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MF-107

入力されたオーディオ信号を変調するVCO(オシレーター)です。

SYNCスイッチの切り替えでピッチを全く異なるものにしてしまう ことも出来ます。

その効果はというと、これまた乱暴にいうと繋いだものが アナログシンセのようなサウンドになります。

シンセサイザー、リズムマシンを通すことで強力にサウンドを 分厚いものにすることも出来ます。

太いアナログシンセサウンドからブツブツとしたサウンドまで 厚みのあるサウンドを創造します。 サンプル動画では、いかにもなファットサウンドから、自己発信的 サウンドを表現しました。

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CP-251

moogerfooger機能を拡張させるコントローラーです。 CV入力のついているアナログシンセとの接続でモジュラーの 様に使用することも出来ます。

CP-251自体はCV用ミキサー、LFO、アッテネーター、 ノイズ、サンプル・アンド・ホールド・4つのマルチプルを 装備しています。

直感的なオペレーションを可能とする素晴らしいアナログ・ コントローラーです。

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MP-201

ペダルとフットスイッチでMIDIとCVをコントロール出来ます。 USBによるPC接続もそなえています。

さらにはMIDI-CVコンバーターとしても使用できる、MIDIとCV コントロールのスペシャルペダルです。

EP-2

moogerfoogerのみならず、他の多くのmoog製品にも対応する 汎用エクスプレッションペダル。

可変量を制限するアマウント・ノブも装備しています。

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いかがでしたか。

期待感の募る新製品、「TAURUS 3」「The moog guitar E1M」。 既に発売中のアナログモジュール、「moogerfooger」

アナログは音が太いとよく言われますが、それだけではなく、存在感の溢れるサウンドで、 数多くのアーティストに愛され続けているmoog製品の素晴らしさが少しでも伝わり、 興味を持っていただければ幸いです。

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