アンニュース vol.36
 
術後のノーブラがよくないワケ
術後にブラジャーをするかしないかは、最終的には患者さんの好みの問題ですので無理強いはできませんが、しかしいろいろな面からいってやはりノーブラはおすすめできません。

ブラジャーをしないでいるとせっかく残した乳房と胸全体のラインがどうしてもくずれやすくなります。

左右全摘出の方も、もう一度女性として美しいバストラインを取り戻し、精神的にもリフレッシュして明るく生きたいと思っていらっしゃる方がたくさんいることでしょう。
長い間ノーブラでいると、バージスライン(バストの下辺ライン)がはっきりしなくなりバストがベタっとした感じになりどこからが胸なのか区別がつかなくなってしまいます。
バストはあくまでもくっきりと形よく盛り上がったものが美しいのであって、そのメリハリがないと洋服を着た際のシルエットもどうしても見劣りすることになります。

また、もう一つの理由として、今の洋服は化学繊維でできているものが多く、ノーブラの場合それに直接肌に触れてしまうことが挙げられます。
スポーツを始め身体を動かしますと、その際バストはぐるぐると回転するように揺れます。乳頭が繊維にこすれる度合が高まり、素材によってはそこから乳頭にばい菌が入りこむおそれがあります。ましてや摘出後の皮膚にはあらゆる面で化学繊維はよくありません。

どうしてもブラジャーは嫌だという方はせめて綿100%の肌着か、シルク素材の肌着を身につけていただくことをおすすめします。
以前お話したことがあったと思いますが、最も美しいバストラインは2頭身目の線上に乳頭が位置することです。

2頭身目より下に位置した場合、どんなに若々しく見える顔立ちでも年齢は老けて見えてしまいます。

ノーブラの場合はほとんどの人が2頭身目の線上より下になるので、多く損をすることになるかと思われます。



ブラジャーをしない心地よさもわかりますが、以上のような点から考えますと、きちんと着用される方が賢明だと思います。