霜降[そうこう]の養生法
いよいよ秋の最後の節気。10月23日から今年は11月6日(立冬の前日)までの2週間が「霜降」です。 |
さて「病はどこから来るのか?」前回から中医学で考える病気の原因についてのお話です。今回は内なる原因、中医学では「内因」と言います。 良く「病は気から」と言い、気持ちが落ち込んだりクヨクヨしていると元気がなくなり、病気になるよというような、わりと軽い感覚で使いますが、実は中医学では、それぞれの感情と五臓はとても密接に影響し合っていると考えるのです。 瞬間湯沸かし器のようにいきなり激怒すると肝を傷めます。 |
昔から少々のことでは動じない人、ブレない人、決断力や度胸のある人など精神力の強い人を「肝っ玉母さん」とか「胆が座っている人」と言います。 |
そして「喜び」は心気を緩める…喜びは健康には良いはずですが、宝くじが10回ぐらい当たったらやはり心(しん)が病むのかも知れません。当たってみないとわかりませんね(笑)。
脾を傷める「思い」とは、思い詰める、思い悩む、思い込むなどやこうであるべきとかこうでなきゃ気が済まないなどこだわりが強すぎることです。 ストレス性胃炎と呼ばれるのは、中医学では肝火犯胃や肝脾不和と言います。クレームの処理や上司に目玉を食らうなどと言ったときはストレスにより胃がシクシク(キリキリ)痛みます。
「憂い悲しみ」は肺を傷めます。起こってもいないことを「こうなったらどうしよう!?」「ああなったらどうしよう!?」と心配し過ぎも良くありません。
ちょっとしんどい時は、凝り固まった自分の考えから少し何かを手放してみれば、逆にしんどかった症状も気がついたら消えているということもよくありますよ。 震災や洪水などで避難所暮らしをすると、毎日イライラしたり怒ってばっかりいたあの生活に戻りたい。そんな風に思ったりもするそうです。毎日不平、不満、ボヤいてばかりの日々ですが、その日常が恋しくなるものですね。 |
京都伝統中医学研究所の"霜降におすすめの薬膳茶&薬膳食材" 1.怒りっぽかったりイライラストレスが溜まっているときは
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10月20日からは秋土用に入っています。
次回は、11月7日「立冬」ですね。 いよいよ錦秋の候というのに、季節の気はもう冬ですね。そろそろ寒く厳しい冬を乗り越える準備が必要ですね! |