万年筆のペン先について 万年筆はペン先の太さによって、書ける文字の太さが決まります。
一般的にはEF・XF(極細)・F(細字)・M(中字)・B(太字)と表記されます。
ただし、各ブランドの基準によって太さは異なり、海外ブランド製品は日本ブランド製品と比べてやや太い傾向にあります。

初めて万年筆を使用される方はF( 細字) をお試しいただくことをお勧め致します。
主にサインや署名に使用される方にはM( 中字) やB( 太字) がお勧めです。
また、OM、OB といったペン先が斜めにカットされている特殊なペン先があり、ペンを傾けて持つ癖がある方や筆跡の強弱を楽しみたい方向けです。

EF・XF(極細) F(細字) M(中字) B(太字)
万年筆のペン先素材について 万年筆のペン先のほとんどは、金を用いた合金・ステンレスもしくは金に類する金属でコーティングされています。
これはインクに含まれる硫酸、塩酸などに強く腐食しにくくするためです。
金の割合が多いほどペン先は柔らかくなりますが、形状や厚さによって影響を受けます。
そのためペン先の素材で硬さを判断することはできません。 インク充填方式について インクの充填方式は大きく分けて「吸引式」「コンバーター式(両用式)」「カートリッジインク式」の3 つの方法に分かれています。
携帯性やコストなどで使用される目的によって向き、不向きがありますので、目的にあった方式を選びましょう。
吸引式 コンバーター式(両用式) カートリッジインク式
ボトルインク Ο Ο Χ
カートリッジインク Χ Ο Ο


吸引式
ボトルインクからインクを吸い上げてペン内部にインクを補充します。入るインクの容量が3 つの方式の中で多いことが特徴ですが、インクの補充に手間がかかる場合があります。そのため一度に多く筆記されることが多い方や万年筆の醍醐味を味わいたい方にお勧めです。
コンバーター式(両用式)
カートリッジインクを挿して使用することができ、コンバーターと呼ばれる取り外し可能な吸引器を取り付けてボトルインクからインクを吸い上げて使用することもできる方式です。現在の万年筆は大半がこの方式を採用しています。
カートリッジインク式
インクが使い捨ての筒型プラスチックインクタンクに入っておりペン内部に差し込むことで使用できます。気軽に扱え、携帯性に優れていますがコスト面では吸引式に比べてやや割高になります。
インクの充填方法 吸引式
1. 尻軸(吸引ノブ)を左へ止まるまで回します。(ピストンがペン先側に下がります。)※無理に回すと故障の原因となります。各商品の仕様をご確認下さい。 2. ペン先全体をインクの中に入れて下さい。ペン先がインクから持ち上がると空気を同時に吸い上げ、十分なインクを吸引できません。※ペン先とインク瓶が当たらないように注意して下さい。
3. 尻軸(吸引ノブ)をゆっくり右に回してインクを吸い上げます。インクの吸引量が不十分な場合は、ペン先を浸したまま尻軸を左回転させインクを排出し、右回転で吸引を繰り返します。 4. 吸引が終わったら、ペン先をインクから持ち上げ尻軸(吸引ノブ)を少しだけ左回転させ2 ~ 3 滴を瓶に戻し、もう一度尻軸(吸引ノブ)を止まるまで右回転させます。
5. ティッシュを机の上に置いて、ペン先を下にむけて軽く振り不要なインクを振り落とします。ペン先を机にぶつけない注意して下さい。 6. ティッシュで首軸やペン先の根本に付着したインクを包み込むように拭き取ります。
コンバーター式
1. ペン軸から首軸付きペン先を取り外しコンバーターをしっかりと装着させます。装着終わったら吸引ノブを左へ止まるまで回します。(ピストンがペン先側に下がります。)※無理に回すと故障の原因となります。 2. ペン先全体をインクの中に入れて下さい。ペン先がインクから持ち上がると空気を同時に吸い上げ、十分なインクを吸引できません。※ペン先とインク瓶が当たらないように注意して下さい。
3. 吸引ノブをゆっくり右に回してインクを吸い上げます。インクの吸引量が不十分な場合は、ペン先を浸したまま尻軸を左回転させインクを排出し、右回転で吸引を繰り返します。 4. 吸引が終わったら、ペン先をインクから持ち上げたら吸引ノブを少しだけ左回転させ2 ~ 3 滴を瓶に戻し、もう一度吸引ノブを止まるまで右回転させます。
5. ティッシュを机の上に置いて、ペン先を下にむけて軽く振り不要なインクを振り落とします。ペン先を机にぶつけない注意して下さい。 6. ティッシュで首軸やペン先の根本に付着したインクを包み込むように拭き取ります。
カートリッジインク式
1. ペン軸から首軸付きペン先を取り外します。 2. カートリッジインクの先端に穴が空くように垂直に差し込みます。ペン先へインクが伝わるまでしばらく待ちます。
※すぐに書き出したい場合やなかなかインクがペン先に到達しない場合は、カートリッジの中央部を軽く押したり、ティッシュでペン先を包んで軽く振ってペン先にインクを馴染ませます。

使用部位の名称