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コラム
UMFマヌカハニーとMGOマヌカハニーの違いについて
2021.02.25
以前より「マヌカハニーのレベルを示す基準が複数あり、よく違いが分からない」という内容のご質問をお客様より多くいただくことがあります。
今から十数年前、私がニュージーランドに居た頃はマヌカハニーと言えば単にマヌカハニーで、今のように様々なレベルで分けられることはありませんでした。
最近ではマヌカハニーに多くの品質呼称がつき、数値の大きさもバラバラで、何を基準にどれを選べばいいのか分からない?
マヌカハニーのレベルを決める指標としては、UMFとMGOがその代表的なものになります。そもそもこれは何がどう違うかと言うと・・・・
両方ともマヌカハニーの大きなメリットである、天然活性成分の強さを示す指標であるということは共通しています。
この特性を左右する成分にメチルグリオキサール (Methylglyoxal )というものがあります(以下MGO)。この成分がマヌカハニー
1Kgあたりに100mg含まれている場合「MGO 100+」と評価され、市場にある商品で「MGO400+」とあるものは、単にメチルグリオキサールの含有量を示した商品表示になります。
いっぽう UMF(Unique Manuka Factor /ユニーク・マヌカ・ファクターの略)はMGOの含有量を含めたマヌカハニー全体の品質レベルを相対的に評価した数値になります。
UMFはMGOの成分に加えて、いくつかの成分含有量を重視し格付けしています。この部分については後程詳しく説明致します。
UMF表記の場合MGO含有量は下記のようになります。
UMF5+= 83mg 以上含有
UMF10+=263mg以上含有
UMF15+=514mg 以上含有
UMF20+=829mg 以上含有
UMF25+=1,200mg以上含有
これだけを見ると
MGOの含有量だけでマヌカハニーの表記を統一したほうが分かりやすいのでは??と思ってしまいますが、そこに大きな落とし穴があります。
マヌカハニーは
偽物が多くあるので気を付けて!という記事がインターネット上では多く見られますが、この
問題には2つの特性があります。
1つ目の問題は「MGOを意図的に添加する」ことです。
2018年に、あるレーベルのマヌカハニー(韓国企業保有)が大きな不正を行い、世界的なリコールに発展したことがあります。
その時の不正手法が先に挙げた、 マヌカハニーへMGO成分を添加し、マヌカハニーの市場価値である天然活性成分レベルが高い商品のように見せかけ、流通させるという方法 でした。
MGOの数値のみではマヌカハニーの品質の証明にはならないことを、唯一のマヌカハニー第三者機関であるUMF協会が強く警鐘を鳴らしているのはこのためです。
この問題については販売者の利益を追求するために、消費者を欺く行為から起きたことで、決して許されるものではありません。
2つ目の問題は「マヌカハニー自体の純度の問題」です。
はちみつは、みつばちが自然の中を飛び回り集めるものであり「マヌカの花からだけの蜜を集めてね?」と伝えてもその通りにはいかず、みつばち頼みになります。
マヌカの花の咲き方は自然環境に左右されるもので、マヌカハニーの蜜が多く含まれているものと少量しか含まれていないものが、同じマヌカハニーという名称で販売されていた事実があり、 長い間養蜂家それぞれの考え方に商品判別が委ねられていました。
2018年にニュージーランドの第一次産業省(MPI)はDNAレベルの高精度テストを導入し、 純度の高いマヌカハニーを「モノフローラルマヌカハニー」 マヌカハニー以外の花蜜を多く含む、 マヌカハニーとしての純度が低いものを「マルチフローラルマヌカハニー」 と呼称しなくてはいけないというルールを整備しました。
これにより、 多くのマヌカハニーは「マルチフローラルマヌカハニー」という純度の低いマヌカハニーに分類され、さらにその基準を満たさないマヌカハニーは、マヌカハニーと呼ぶことができなくなりました。
これをきっかけに、今までマヌカハニーとして販売できていたものが、判定基準からはずれてしまい、結果マヌカハニーと商品ラベルがあるものなのに、実はマヌカハニーではないというニュースが世界中を駆け巡りました。
はちみつの賞味期限はパッキングされてから、約5年は保管ができますので、パッキング時にはセーフだったものが、 ルール変更によって規格不合格になってしまうというのは、生産者からすると後出しじゃんけんのように感じさせてしまうところも分かる気がします。
また、このことでニュージーランドの生産者が意図的に不正を行っていたように感じる内容の情報を発信し、自分たちのブランドのマヌカハニーは他より優位であると宣伝する、心の無い業者もこの時期非常に増えました。
この問題については、人間のルールが変わったことで、品質価値が下がってしまうように感じてしまう、という複雑な問題が背景にあるということを、消費者の皆さんにも認識していただくことが重要ではないかと思います。
とは言え、ルールが厳格になったことで、より純度の高いマヌカハニーを消費者が判別でき易くなったことは喜ぶべきことです。
ハニーマザーで取り扱う全てのマヌカハニーは、高純度の「モノフローラルマヌカハニー」のみとなっています。
MGOの含有量だけでは、マヌカハニーとして良質なものか否か?という判断をすることは非常に難しいということが、様々なデーターからわかってきました。
マヌカハニーが「黄金の液体」と呼ばれるほどに市場価値が高まる中で、 MGO が不正に添加できてしまう事実を鑑みると、より厳格なデーターを用い品質保証をする必要があると、UMF協会が乗り出しました。
2021年現在、UMF協会が定めるマヌカハニーは下記のとおりです。
Ⓐ品質基準
・UFMの品質基準を満たし、協会で認可された会社のみUMFマークを使用できる。
・数多くにのぼる規制事項をクリアしている。
・高度なサイエンスプログラムにサポートされている。
・HMF(ヒドロキシメチルフルフラール)の世界基準をクリアしている。
Ⓑ評価・採点
・ニュージーランド産の純正マヌカハニーであると研究所から認められたもの。
・ニュージーランドの第一次産業省が認め、かつマヌカハニーの基準を満たすもの。
©ランク制
・研究所でテストされた有効活性生物、
メチルグリオキサールに加えレプトスペリンのレベルを総合して評価する。
UMFの指標はMGOに加えて「レプトスペリン」 「ジヒドロキシアセトン」「ヒドロキシメチルフルフラール」という成分値も測定した上で UMF とし、マヌカハニーの天然活性成分のランクを分けています。
この検査を得ることで、たとえMGOを意図的に添加した場合でも、その他の数値との整合性が取れなくなるため、不正の余地が必然的になくなります。
現在「UMF」とマヌカハニーに表記のある商品については、UMF協会に商標権があるため、この項目については全て同じ品質であると言えます。
ここで私なりの、おすすめのマヌカハニーの見分け方をお伝え致します。
下記項目は弊社 ハニーマザーのマヌカハニーの基準になっており、上から順番に品質として重要と考えている項目になります。
人からいただいたり、複数ブランド品を購入する際のひとつのものさしにしていただけましたら幸いです。
・UMF表記のものを選ぶ
複雑な表示内容の背景を理解しにくいマヌカハニーは、第三者機関であるUMF協会認定の表記を手に取ることで最も簡単に品質の保証を得ることができます。
・品質証明書のあるものを選ぶ
UMF協会が発行している品質証明書が添えられているマヌカハニーを扱っているお店は、より品質保証に力をいれている販売者様と考えられると思います。
・モノフローラルのものを選ぶ
DNAレベルで高純度なマヌカハニーを選ぶことは、皆さんがマヌカハニーに期待する効果の実感につながりやすいと思います。また純度が高いということは、人里離れた安全な蜜源で養蜂されている裏付けにもなります。
・農薬残留検査を実施しているものを選ぶ
みつばちが自由に集めるはちみつは、農薬をはじめ人間界の影響を強く受ける食品です。科学的な根拠を持って、その安全性を確かめる最も確かな方法です。ハニーマザーの
農薬検査への取り組みはこちらから
・ガラス瓶にはいっているものを
ペット素材の容器は、化学物質に過敏な方が食べれなかったり、環境にマイナスの部分があったり、長期保存に向いてなかったり。ちょっとした要素が心配な部分があると考えています。
当社では1998年よりマヌカハニーをニュージーランド現地より直接購入し、仲買さんや第3国を経由することなく仕入れております。
20年以上のパートナーと強い絆でつながることで、目では測ることができない高い品質を維持していると同時に、UMFレベルの検査や農薬残留検査などの、科学的な根拠を元に確かなものをお客様にお届けしています。
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