暮らしを守る「消費生活アドバイザー」の
視点を背景に。
私がハニーマザーを創業したのは、40代も後半に差しかかった頃でした。その背景には「安心安全な本物を、手に取りやすい価格でお届けしたい」という消費生活アドバイザーとしての視点があります。
振り返れば、20代は3人の子供の出産と育児、度重なる転居と夫の単身赴任で翻弄される毎日。続く30代は、社会との接点を求めてボランティア活動やアルバイトに精を出してみたものの、キャリアにつながらない焦りを感じる日々でした。そんな中で出会ったのが、内閣総理大臣および経済産業大臣事業認定の「消費生活アドバイザー」という資格。もともと自然食を心がけるなど、環境や健康に配慮した暮らしをしたいという意識が強かったこともあって、育児と家事をやりくりしながら資格取得にチャレンジすることに。久しぶりの勉強は、今までない充実感があって、自分の人生を取り戻したようでした。
マヌカハニーに惚れ込んで、輸入を決意。
ちょうど私が消費生活アドバイザーの資格を取得した40歳の頃、夫のニュージーランド単身赴任生活が始まりました。ストレスを抱えがちだった夫を日々癒してくれたのがマヌカハニーです。効能だけでなく、そのおいしさにも驚き、私はマヌカハニーにどんどん惚れ込んでいったのですが、当時の日本ではマヌカハニーはなかなか手に入りませんでした。「それなら私が輸入を」と決心し、1998年に有限会社ハニーマザーを設立。会社の登記も、法務局に8回程ほど通って自分でやり遂げました。
人間の健康は、地球環境と共存してこそ守られるという私の信念が、古くからニュージーランドで大切に使われていた「マヌカハニー」と出会わせてくれたのだと思っています。
不安の中でも折れなかった、信じる気持ち。
とはいうものの、2トンもあるマヌカハニーを前に、初めは売り先もなく頭を抱えました。「誰でも初めは素人」という言葉に押されて、思いつく限りの人にマヌカハニーの有効性を説明して試してもらう日々。スーパーのバイヤーに会いに行っても女性は私1人、軽い扱いに悔しい思いを何度もしました。
でも不思議なことに、マヌカハニーはたくさんの方の健康維持に貢献できるという信念は、先の見えない不安や焦りの中で追い詰められても、なぜか揺るぎませんでした。やがて雑誌の通販で紹介されて、大きな反響を呼ぶなど、マヌカハニーに興味をもってくださる方が少しずつ増えていきました。
地球の恵みを享受できる暮らしを、
次世代にも。
神戸御影にお店を構えたのは、会社設立から8年後の2006年です。お店の購入を決める時は、3日間眠れなかったのを覚えています。その時に見た夢は、日当たりの良いお店で、年老いた私が日向ぼっこをしながらお客様を待っている姿でした。2020年にリニューアルした神戸店に立つと、そのことが思い出されて不思議な気持ちになります。
会社の歩みを振り返り、マヌカハニーが今こうしてたくさんの人に愛され健康維持に貢献しているのを見ると、「私の考えは間違いではなかった」と感じます。
これから会社を動かしていく次世代の人たちにも、「自分を信じてやりなさい、学びなさい、行動しなければ何も変わらない」ということを伝えたいです。そして、人間は地球の中で感謝しながら慎ましく生活することが大切だと思います。
自然の叡智の結晶ともいえるマヌカハニー。みつばちが一生懸命集めてくれたありがたいマヌカハニー。いつまでもマヌカハニーを私たちが食べられる地球であってほしいと願わずにはいられません。そして、ハニーマザーがまた多くの人に愛される会社であってほしいと思います。