オーガ周りの点検

オーガ(刃)を手でつかみ、上下に動かしてみます。
この時、オーガの遊びが5mmほどなら問題ありませんが、あまりに大きく動くようだと、オーガと軸をつなげるためのシャーボルトを通す穴が伸びて広がり『長穴』になってしまっています。
この『長穴』の状態で除雪作業をすると、シャーボルトに通常の何倍もの力がかかる為、非常にシャーボルトが折れやすくなります。
あまりに穴が広がってしまっているようでしたらオーガの交換や、穴の溶接による修理が必要になりますので修理店への相談をお勧めします。


シャーボルトは特殊なボルトでオーガに石や固いものを巻き込んだ時にその衝撃をわざと折れる事でオーガを空転させ、オーガミッションやオーガに衝撃を伝わらないように柔らかい素材でできています。
なので、折れて交換が面倒だからと、同じ径・長さだからと言ってホームセンターのボルトコーナーに売っているステンレス製や鉄製の固いボルトを使用すると、強い衝撃が加わった時にシャーボルトが折れず無理な力が逃げずに伝わり、オーガの変形・オーガ穴の広がり(穴の『長穴』化)、最悪オーガミッションやエンジンを損傷させることになります。
オーガミッションやエンジンの修理には高額な修理費用が必要になりますので純正のシャーボルトの使用をお勧めします。
除雪シーズン前には予備のシャーボルトを用意しておきましょう。


最後にオーガミッションからのオイル漏れが無いかチェックしましょう。
オーガミッションの下の方を触ってみてオイルが漏れてないかを確認します。また、除雪機を保管してあった床面にオイル溜まりがないか確認しましょう。床にオイルの染みがあればオイルが漏れている証拠です。
オーガミッション内にはミッションオイルが満たしてあり、このオイルがミッション内のギアの潤滑を良くし、摩耗からギアを守ってくれています。
このオイル無くなってしまうとギア同士の潤滑がなくなりギア自体が摩擦によりすり減ってガタガタの状態になってしまいます。

※ミッションオイルの漏れがある状態で、そのままオイルを補充してもまた漏れてしまうので、オーガミッションのオーバーホール(分解点検修理)が必要になります。
お近くの修理のできる販売店へお問い合わせください。


このオーガミッションオイル漏れの原因の1つは、消雪パイプの水や凍結防止剤等の影響のサビであることが多いため、まめに防錆スプレー等でコーティングしてあげるとサビを防止できます。
また、使用上よく濡れる場所なので水置換性のある防錆スプレーを使用すると水分を除去しつつ即座に浸透・潤滑・防錆効果が発揮できるのでオススメです。




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