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リモワ
Rimowa

リモワ/Rimowa
リモワ(Rimowa)はポリカーボネイトに代表される軽量かつ堅牢でスタイリッシュなスーツケースを提供しています。

リモワの始まりは1898年、ポール・モルシェック氏がスーツケースの製造を志したことに始まります。
牛皮を素材として使用した彼のスーツケースは、当時の有産階級の人々の自動車旅行に、船旅に、そしてオリエント急行に代表されるような列車旅行の良き伴侶として愛用されたのでした。

1918年、第1次大戦後の経済的混乱は、彼の工場経営に、ある転機をもたらしました。
牛皮の品不足が極めて深刻となり、金属やファイバーのような他の素材に、より関心を示すきっかけを与えたました。

1930年、彼の子息であるリヒヤルト・モルシェック氏が彼の工場を引き受け、社名もRICHARD(リヒヤルト)MORSZECK(モルシェック)WARENZEICHEN(ヴァーレンツァイヒェン)、即ち「リヒヤルト・モルシェック商標」と改められました。
RI・MO・WAのトレードマークの誕生です。
1935年のある日、ベルリンより国防軍の装備調達局の将官が密かに、リモワ社を訪問しました。
彼の要望は、極地や熱帯での作戦行動に耐えうる、軍用コンテナーの開発に絞られており、皮革素材は採用されませんでした。
何故ならば、湿度や高温或いは過酷な低温の影響を受けない素材として、アルミニウムが第1候補となったからです。
アルミシートの表面強度を確保する為に、当時のドイツの代表的航空機であった、ユンカース52(JU-52)の外板設計技術が参考にされました。
リモワケースの、優れた耐久力が維持されている、最もベーシックな特徴であります表面リブ加工(凸凹)が、かくしてあみ出されたのです。

1945年、第2次大戦中の連合の猛爆により、アルミの在庫以外のほとんどの資材が失われる結果となりました。
リヒヤルト・モルシェック氏の持つ豊かな想像力は、敗戦のドイツにあって彼の工場に残された唯一の素材、即ちアルミシートを使用したケースのスペシャリストになることに絞られたのです。
本格的生産は、1950年より開始されました。

現在、経営は創業者の孫、ディェター・モルシェック氏に受け継がれ、リモワ社の商品開発能力は頂点に達したかの感があります。
他に類のない近代的外観、このアルミケースは少数の古い意識を捨てきれない人々、即ち、取るに足りない凹みや傷を気にする旧世代を越えて、より多くのソフィストケートされたフレキュエント・トラベラーに愛用されています。

リモワ社の三代目を継ぐDieter Morszeckには、彼の先代と同じパイオニア精神が受け継がれています。
1976年に彼は、初の防水カメラケースを開発しました。
1984年にリモワは、軽量のABS製のスーツケースを提供するに至り、そして2000年には更なるイノベーションである、飛行機の窓等に使用されるハイテク素材、ポリカーボネイト製の初のスーツケースが発表されます。
ユーザーはもちろんのこと、ドイツ・ラインランド州TUV(検査認証機関)の専門家によるテストも、リモワのポリカーボネイトスーツケースに“最良”の評価を与えています。
リモワ/Rimowa

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