おしゃれな銅製の調理器具シリーズ『ameiro/アメイロ』揚げ物鍋

著者

2017.12.25

大場 里江

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ameiro/アメイロ 揚げ物鍋


前回のコラムで紹介した銅製の調理道具「ameiro(アメイロ)」。

金属加工で有名な新潟県燕三条で製造され、すべての工程を職人が丁寧に手掛けた商品です。
毎日の暮らしのおいしい時間を大切に考えられたラインナップは、使うごとに味わいが増し、日々の食卓を更に豊かにしてくれます。

「ameiro/アメイロ」の揚げ物鍋とは

今回紹介するのは、ameiroの「揚げ物鍋」。
こちらも、卵焼き鍋フライパン同様に美しい・・・。
銅製特有の光沢と艶めきが上品な佇まいです。
ameiro/アメイロ 揚げ物鍋


その名の通り、飴色の輝きが眩いです。
ハンドルは真鍮製、そしてハンドルと鍋底には刻印が施されています。
持っているだけで、格段に料理の腕が上がりそうな気がします。
ameiro/アメイロ 揚げ物鍋

そして、こちらもヌメ革のカバーがついてきます。
カポッって、はめるカバーが革製だなんて、かっこいい!
この粋な計らいが物欲を刺激します。
テーブルへ運ぶ時や食卓で熱から手を守り、鍋をおしゃれに演出してくれる優れものです。
ちなみに、こちらのレザーカバーも燕三条製
皮の厚さや手触り、刺繍糸の色など、本体同様に細部まで丹精込めて作られているこだわりのカバーです。
ameiro/アメイロ 揚げ物鍋


揚げ物鍋というと、揚げ物専用の鍋を使う方もいれば、深めのフライパンを使用したり、鍋を揚げ物の際に代用して使う方が割と多いのではないでしょうか。
フライパンや片手鍋ほど毎日の料理で登場するわけではない揚げ物鍋は、専用に調理道具を用意する方は多くはないかもしれません。
でも、揚げ物鍋には、揚げ物を美味しくするポイントが詰まっています
一つずつ確認していきましょう。

「ameiro/アメイロ」の揚げ物鍋を細かくチェック!

サイズは18cm、満水容量は1.6Lです。
深さは約8cm。
ある程度の深さがありますから、普段使いの両手鍋としても使用できます。
揚げ物の場合は、銅の保温性の高さから、食材を入れた時の油の温度低下を防ぎ、上手に揚げることができます。
煮込みなどの料理に使用する場合は、弱火でも均一に効率よく熱を伝えるので、焦げにくく、コトコト煮込んだ料理にはぴったりです。

箱を開けるとこんな感じ。
説明が大切なお手紙の様に収められています。
まるで丹精込めて作ってくれた職人さんたちが、購入した一人一人に宛てたお手紙のよう。
愛情が詰まった大切な商品だと実感します。
ameiro/アメイロ 揚げ物鍋

そして、こちらにも巾着袋
保管の際に便利な収納袋には、湿気を避けるために一緒に新聞紙を入れることがおすすめのようです。
鍋専用の袋が同封されているとは、なんて贅沢。
シンプルで素敵なデザインだから、お鍋じゃないものも入れたくなりそうです。

こちらの鍋は、内側に錫メッキの加工が施されていますので、油なじみよく使えます
一生ものの道具として、長く次の世代まで使用できるように、錫メッキのお手入れのサービスも行われているameiro。
道具を育てながら、その家庭の歴史や思い出などを鍋に刻みながら、長く愛用することができます。

「ameiro/アメイロ」揚げ物鍋を使ってみる

では、実際に使ってみましょう。
初回は、使い始めのお手入れを施します。
とはいっても、難しいことは一切なく、簡単ですのでご安心ください。

■「ameiro/アメイロ」揚げ物鍋 使いはじめのお手入れ

1. 中性洗剤をつけたスポンジで洗います。
2. 鍋に水を入れ、野菜くずと一緒に数分間煮立てます。

これにより、鍋の内面の黒ずみや、茶色のシミができたりするのを防げるそうですよ。


揚げ物鍋ですから、今回は揚げ物を。

大好きなフリットを作りました。
そうそう、鍋を火やオーブンにかける時は、ハンドルのレザーカバーは外しましょう。
具材は、マッシュルーム、ズッキーニ、プチトマト、ヤングコーン、蓮根、ブロッコリー等々、ふんわりとした衣にくぐらせて油の中へ。
ameiro/アメイロ 揚げ物鍋


熱伝導率が良いのが特徴の銅鍋ですから、やっぱり油が温まるのが早い!
そして、深さがあるので、周囲の油跳ねも多くなく、使いやすいです。

実際、銅製のameiroは、温度が下がりにくく、上手に揚がった気がします。
衣もさっくり、中はふっくらみずみずしく揚げ上がりました。
サイズが小さいかな・・・と思いましたが、熱伝導率が良いことでテンポよく揚げていけるので、あまり気になりませんでした。

美味しい揚げ物を作るコツ

では、ここで美味しく揚げるポイントをご紹介。
それは「適した温度を維持する」ということ。

油は、水よりも温度が冷めやすい性質を持っています。
食材を投入すると油の温度が下がってしまうので、ある程度の量の油を使用すると、温度が左右されにくくなります。
揚げ物には、油を多く入れられる鍋タイプが適していると言えます。

また、深型を選べば、油跳ねも抑えることができますよ。

そして、熱を溜め込み、保温力の高い特性を持つ銅は、揚げ物鍋には最適。

熱伝導率の高さ、保温性の高さ、油多く入れられる鍋タイプ。
これらが、揚げ物鍋を選ぶポイントです。

揚げ物をセンスよく盛り付ける

さ、熱い内にいただきましょう。
私のおススメはマッシュルーム。
今日はレモンとカレー塩をお好みで使ってね。

ameiro/アメイロ 揚げ物鍋
衣がふんわり、サクサクに仕上がりました。
温度低下が少なかったことで、揚げる時間が割と短かった気がします。
ですから、食材の水分が程よく残り、衣のサクサクと食材のみずみずしさを両方堪能できました。
普段使ってる揚げ鍋は、割と食材を入れた時の温度変化の影響を受けるんですよね。
それを考えると、早いな〜楽だな〜と実感。

最近はめっきり寒くなったので、体温まるクラムチャウダーを添えて。
アサリは一度白ワインで蒸して、ワインに移ったアサリの旨味もしっかりチャウダーに馴染ませて。
玉葱、人参、じゃがいもを一緒に入れてコトコトと。
チャウダーにつけて食べると美味しいバゲットも添えましょう。


今回盛りつけた器はこちら。
iittala(イッタラ) Teema(ティーマ) プレート21cm ドッテドブルー
フリットを盛り付けたこちらの器は、「iittala(イッタラ) Teema(ティーマ) プレート21cm ドッテドブルー」。
定番の器として、シンプルかつ計算された美しさが魅力のティーマ。
よく見るとドットの模様が入っています。
ティーマ史上初の商品で、これまで無地が特徴のティーマシリーズでしたが、無地のティーマと共に食卓に取り入れることで、新しい雰囲気を醸し出します。
ドット模様と言っても、子供っぽくなく、そこはさすがティーマ。
深みのあるブルーに異なるカラーの斑点が混ざることで、まるでキラキラと輝く鉱物のような印象を受けます。
ドットだけど、ドットに終わらない。
いい意味でイメージを覆すカラーですが、落ち着きのある色なので、盛りつけたお料理がとてもよく映え、より一層美味しそうに演出してくれます。


iittala(イッタラ) Teema(ティーマ) ボウル15cm ライトブルー
カットしたバゲットを入れた器は、「iittala(イッタラ) Teema(ティーマ) ボウル15cm ライトブルー」。
北欧を思い浮かべると(行ったことは無いけれど)、何となくこんな水色を思い浮かべませんか。
フィンランドを舞台にした映画のイメージもあるのかと思いますが、淡く優しい水色がよく似合いそうな、ぬくもりある国。
そんな印象があります。
こちらのライトブルーは器にはありそうでなかったカラー。
ライトブルーの色味は、割といろいろなお料理を活かしてくれます
パンはもちろん、スープやフルーツ、肉じゃがやハンバーグ、焼き魚でもなんでもOK。
こちらの15cmのボウルでしたら、朝食のヨーグルトやシリアル、フルーツを盛りつけたり、スープを盛り付けるにも丁度良いサイズ。
ちょうどいい塩梅です。

iittala(イッタラ) Teema Tiimi(ティーマティーミ) スープボウル800ml 蓋付ホワイト
クラムチャウダーを盛り付けたこちらは「iittala(イッタラ) Teema Tiimi(ティーマティーミ) スープボウル800ml 蓋付ホワイト」。
アジアや日本のライフスタイルに取り入れられるよう、特別にデザインされたシリーズです。
副菜などの多いアジア料理や日本料理に馴染みやすい器で、こちらのボウルはお茶碗をイメージして作られており、高台がついているので、その分お茶碗の様に持ち上げやすくなっています。

蓋付なので、寒い時期に食卓に並べる際には蓋をして冷めにくいようにできますから、いいですね。
それに、料理を盛り付けるだけではなく、一口のお菓子等を入れておくスナックボウルにもぴったり。
海外から見たアジアのイメージを感じる器です。
こちらはやはり定番のホワイトが食卓には映えますね。

では、いただきましょう!
ameiro/アメイロ 揚げ物鍋

憧れへと近づきたい気持ちにさせてくれる銅製の調理道具、ameiro

プロの料理人の愛用品である銅製の調理器具たち。
最近では多種多様なお料理が家庭の食卓に並ぶようになり、それに伴い、様々な調理道具を選択できる時代です。
そんな中で、鉄製の道具以上にハードルが高い印象だった銅製の道具を家庭で使いこなせたら、なんてかっこいいんでしょう。
使い込んで、長く丁寧につかわれたであろう銅製の料理器具が並んでいるキッチンを思い浮かべるだけで、ワクワクします。
これからお料理を頑張りたい!という方は、まずはテフロンなどの扱いやすい調理器具から入ることをお勧めしますが、料理を楽しみ、こだわりを持つ方は、新たな道具の選択肢にぜひ銅製の料理器具を入れてみてはいかがでしょうか。


まだまだ家庭では馴染みのない銅製の調理器具。
その佇まいや雰囲気から、
「わかる人にわかってほしい。良さを理解できる人にこそ使ってほしい。」
そんな言葉が伝わってくる気がします。

近づきたいけど、少し近づくまでには覚悟が要る。
少し背伸びをして、一歩階段を上がって、憧れへと近づきたい気持ちにさせてくれる銅製の調理道具。
料理を楽しむ素敵な大人にこそ持ってもらいたいなと思います。

よし!そんな違いの分かる大人を目指して、日々頑張るとします。
道のりは遠そうですけれどね。


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プロフィール

PROFILE

大場里江(料理教室saji 主宰)

調理師学校卒業後、大手企業の料理教室にて料理講師として勤務し、2015年8月「saji」の名で独立。料理教室、フードコーディネート、ケータリングを主に活動しています。『食べる・つながる』をモットーに、身近な方に喜んでいただく、日常で食べたいごはんやおやつを提案しています。

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