保存容器を比べてみる。〜ガラスとホーロー編〜
2017.05.01
大場 里江
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慌ただしい朝、忙しい毎日。
毎回の食事を一から作るの事が大変な日もあります。
そんな時は、外食で済ませたり、お惣菜を買ってお家で食べたりする日もあってもいい。
でも、そんな日々が続くと、心も体も何だか物足りない・・・。
簡単でもいいから、お家で手作りした料理が食べたいな、なんて思う事もあるかもしれません。
そんな時に役立つのが「作り置き」。
決して、手の込んだお料理じゃなくても、
簡単なお料理を時間のある時にいくつか作っておくだけで、
そして時にはそこに少し手を加えるだけで、心温まるごはんになります。
冷蔵庫を開けた時に、作り置きおかずがあると、思わず自分をほめたくなる・・・
そんなゆとりある作り置き生活を始めてみませんか。
種類がいっぱいの「保存容器」
という事で、今回のお題は「保存容器」。
作り置きには、必ず用意するものですね。
容器と言っても、今は材質、形、デザイン等、目的によって多種多様な商品がありますよね。
例えばこんな感じ。
プラスチック、ガラス、陶器、琺瑯(ホーロー)等々。
形も目的もさまざま。
必要に駆られて、何となく買ってしまうことも多い保存容器は、
ある程度耐久性があるので、多少使いにくくても使い続けてしまいがちですが、
それぞれの材質の特性や、サイズを把握して使うと使い勝手が良かったり、
冷蔵庫へすっぽりと収まったりと、作り置きライフをより楽しむことができます。
今回は材質の違いから、それぞれの保存容器を比較してみましょう。
中身が見えて整理上手の「ガラス製」
今回取り上げるのは、「ガラスと琺瑯」。
まずは、「ガラス製」から。
ガラス製保存容器の特徴は、何といっても透明な事。
冷蔵庫に収納したときに、取り出して蓋を開けなくても、中身が一目瞭然。
保存状態を把握しやすいので、「あ、存在を忘れてた!」なんていう食べ忘れも防げます。
そして、塩分や酸にも強いので、におい移りや色移りもなく、衛生的に使えるのがいいですね。
こちらはiwaki(イワキ)。
iwakiのガラス保存容器は、耐熱性です。
食品を入れて凍らせて、蓋をしたまま電子レンジにかけることもできますし、
そのまま器としてオーブンに入れて、テーブルへ運ぶなんてこともできます。
油汚れなどの洗い上がりが気になる料理の後も、キュキュッとすっきり。
そして、食洗器もOKです。
シンプルなデザインと様々なサイズ展開で、
冷蔵庫の中がごちゃごちゃすることなく、すっきりと片付くから、気持ちがいいですね。
残り物が入った器にラップをかけてしまうと意外に場所を取りますが、
こちらは大小組み合わせると、上手に収納ができ、
大きなサイズの上に小さなサイズを重ねたりすることで、
見やすく取り出しやすい収納になります。
蓋はポリプロピレン。
何となく買った保存容器は、蓋が不安定というか、しっかりと閉まった感がない事がありますが、
こちらはカチッと締まるので、安心感があります。
蓋の溝の部分も洗いやすく、拭きやすいです。
意外とここって大切な気がします。
880mlの容器には、作り置きしておいた「じゃがいもとオイルサーディンのソテー」を。
そして、その上にチーズをのせてトースターで焼き、パセリをのせます。
熱々のままテーブルへ。
そして、220mlの容器には、夕飯で少し残った「タコとトマトのマリネ」を入れて。
マリネの酢の酸にも強いですし、玉葱のみじん切りのにおいもつきません。
サイズ展開が色々あるので、少しだけ残っちゃったなんていう時にはぴったりのサイズです。
切ったレモンや、薬味等を入れておくのにも良いサイズです。
デメリットがあるとすれば、ガラス製ですから衝撃には注意が必要です。
しかし、それなりの厚みがありますから、毎日使うにはある程度の安心感はありますよ。
熱伝導率の良さと直火OKが自慢「ホーロー製」
さて、次は「琺瑯製」。
琺瑯(ホーロー)とは、鉄やアルミなどの金属に、ガラス質の釉薬を高温で焼きつけてコーティングしたもの。
ガラス質が表面を覆っているので、雑菌の繁殖がなく、
こちらもガラス同様に酸と塩分に強く、色移りがないので、
食品の味や香りを損なわず、衛生的に使えます。
また、熱伝導率も良いのもポイント。
お鍋ややかんも琺瑯ものがあるように、高さや幅のあるものであれば、
例えばお出汁等を琺瑯容器にストックして、直接火にかけるなんてこともできます。
直火の他、オーブンに入れることもできます。
そして、冷却性にも優れているので、バターを入れたり、日持ちさせたい食材をいれておくのも良いですね。
酸にも強いという特性を活かして、ぬか漬け作りにも最適。
光を遮断し、乳酸発酵する際に酸が出ますから、琺瑯は安心です。
においもつかず、衛生的に使えるので、キッチン道具を扱うお店には、
ぬか漬けにおススメとして、良く売られていますね。
中身が見えませんから、冷蔵庫へ収納した際には、付箋を貼っておくのも良いですが、
容器の側面に、直接マジックで内容を書いておくこともできます。
そして、洗えば落ちますよ。
こちらの可愛らしいレトロなデザインの保存容器は、富士ホーロー。
側面に描かれた花柄がレトロで、どこか懐かしさを感じます。
フィンランドで愛されているお花をモチーフにしているそう。
冷蔵庫を開けて、こんなに愛らしい容器が目に入ったら、うきうきしちゃいそう。
作り置きがより一層楽しくなりますね。
容器の高さが低めのものなら、料理の下ごしらえの際のバットとしても使えそうです。
蓋も容器に合わせて赤や青などカラフル。
蓋はポリプロピレンで、キュッと蓋がしまる感じです。
左の290ml浅型角容器には、作り置きおかずの「茄子の揚げ浸し」を。
茄子を素揚げし、お醤油やオイスターソースなどの合わせ調味料に漬けて味を染み込ませました。
ごはんのおかずにも丁度良いですよ。
右の大きな1.27Lの深型角容器には、「鮭の南蛮漬け」を。
鮭に塩コショウをしたら、片栗粉をつけてあげて、玉葱や人参を入れた南蛮酢に入れて、味を含ませます。
酸にも強い琺瑯なので、安心して冷蔵庫へしまっておけます。
デメリットは、ガラス質が表面を覆っていますから、衝撃には強くありません。
強い衝撃を与えると、コーティングが取れて、黒い表面が見えてしまいますので、気をつけましょう。
材質は金属製なので、電子レンジは使用不可です。
作り置きおかずも、少し残ったおかずも、気に入った保存容器に入っていると何だかワクワク。
冷蔵庫を開けて、パパッとごはんの支度をする時にも、気持ちが高まり、
並べて整然とした姿を見れば、料理を作った自分をほめたくなります。
何気なく買ってしまいがちな保存容器から入る「作り置き生活」もいいかもしれません。
俄然やる気がみなぎって、時間と心にゆとりがある時に、せっせと仕込みたくなりそうです。
改めて、保存容器を見直し、楽して、楽しい作り置き生活をスタートしてみませんか。
次回は、オクソ―とル・クルーゼの製品で「プラスチックと陶器」を比較します。
お楽しみに。
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